本日の一品
Type-Cケーブルを“組み込める”バッテリー「Power RockStar 6600」
2017年2月13日 06:00
スマホやタブレットが爆発的に普及し、SNSやゲームなどでバッテリーパワーを食うアプリが一般的になると、一番に問題になるのはスマホ・タブレットの内蔵バッテリーが枯渇することだ。
市場競争が低迷し、テクノロジーの進化も低速な時代には、アプリ側は積極的に省電力化の設計や改善に努めるが、スマホ開発バトルのど真ん中の時代で、バッテリー容量の拡大進化も多少バブリーな昨今では、アプリによる省電力化はそれほど期待できないのが現実だ。そんな時代だからこそ、モバイルバッテリーは一大市場を形成している。
一方、太古のパソコン時代に、「WindowsかMacか」という並立の時代があったように、スマートフォンの時代になっても、同様に「iPhoneかAndroidか」という市場構造が存在している。
テクノロジーや使い方の進化を促す上で、2つの大きな勢力による市場分割は、十分効果的だ。反面、起源の異なる異分子なので、お互いが標準と考えるアーキテクチャーやハードウェアは異なるのが一般的だ。
iPhone系がLightningという形状のケーブルを採用し、Android系のスマホがmicroUSBという異なるタイプのケーブルインターフェースを採用するのもやむを得ないことだ。しかし、スマホ側のケーブル端子の差異は、そのままユーザーのモバイルバッテリーの使いやすさを阻害している。
最新であるはずの「Type-C」を採用したAndroidスマホユーザーもそこは同様だ。別途、Type-CケーブルをUSBモバイルバッテリーと一緒に携帯するか、ケーブルの先だけをmicroUSB→Type-Cに変換するアダプターを一緒に持ち歩くしか解決策はない。
たしかに時代はiPhoneのLightningケーブルとAndroidのmicroUSBケーブルから、統一規格と目されているType-Cに向かう過渡期ではあるが、目処は2017年と言われてはいても、本当にいつ統一されるかは定かではなく、ビジネスの状況やパーツサプライによっては大きく後退する可能性もある。
そんな不安定な時代にも関わらず、モバイルバッテリーではきわめて信頼度が高く、センスも良いベルキン社から、早くもType-Cケーブルに完全対応したUSBモバイルバッテリーが登場した。さすが先取のマインドを持ったベルキンだ。
現在市場にある大多数のモバイルバッテリーは、常に機能や便利さよりコストを優先し、値引き合戦の結果、安いだけで、何の特徴も無い商品が溢れている。そんな市場にあって、ベルキン社のモバイルバッテリーは、常に最高ランクの価格で販売されているが、他とは違うモバイルバッテリーの便利さ優先のセレブ・プロダクトだ。
今回、筆者が購入した「Power RockStar 6600」は、先日、購入したApple Watchも同時に充電できる6700mAhの製品に続いて2台目のベルキン製バッテリーだ。
「Power RockStar 6600」は数字が示すとおり、6600mAh容量のモバイルバッテリーだ。パッケージには、ゴールに輝く本体と保証書、スタートガイド、約10cmのmicroUSBポート用のショートケーブルと、同じく約10cmのType-Cポート用のショートケーブルの2本が同梱されている。
特徴的なのは、購入したユーザーが本体側面をケーブルスロットを備えること。常時使う方のケーブルを挿入して、モバイルバッテリーと一体化して持ち歩けるように考えられた仕様だ。
もちろん筆者は、「HUAWEI Mate 9」用に購入したので、スリットには、Type-Cポート用のショートケーブルを挿入して持ち歩いている。頑丈かつフレキシブルなので、スマホに接続したまま180度折り返して、スマホとバッテリーをまとめて片手で持ったままで操作できる。
挿入時にバッテリー側のスロットの底面部にはマグネットが仕込まれており、ケーブルのUSB-A端子が気持ち良い感覚でピタッとくっつき、不用意にケーブルを失くす心配もない。
モバイルバッテリーには絶対に必要な充電ケーブルを“インテグレート”してしまうというケーブルマネジメントに長けたベルキン社が、この「Power RockStar 6600」にLightningショートケーブルも標準的に付属して、市場で必要性のある全てのケーブル3本を同梱した無敵パッケージに仕上げなかったのが不思議だ。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
---|---|---|
Power RockStar 6600 | ベルキン | 6660円 |