本日の一品

「爆★笑太郎」はオヤジ向け時計だ

独り身にも家族にも優しいロボットかもしれない

 タカラトミーから発売された「爆★笑太郎(ばく★しょうたろう)」は、「1300ギャグ搭載!のロボット型電波時計」で、日本おもちゃ大賞2016に選ばれた一品だ。

 どうしてもおもちゃコーナーに置かれ、おもちゃ扱いされそうな「爆★笑太郎」。買ってみたら実は、時計コーナーに置いて欲しい大人の時計だった。パッケージはおもちゃっぽく、ギャグをいうだけのロボットなのに、“対象年齢が15歳以上”というのが大人向けを物語る。

 まずシュール。爆★笑太郎とは名乗っているが出すのは「ダンシング男子」「老いも若きもお芋が好き」などのオヤジギャグなので、オヤジギャグを聞いて爆笑する人はいいが、爆笑できない人にとってはシュールだ。

 ギャグを言う前に「絶対に面白いギャグを言うよ」などとハードルを上げ、ギャグを言った後に「そんなに笑ってくれると嬉しい」「なぜだ、なぜ笑ってくれない」などと狙ってくる。爆★笑太郎の声がモヤモヤする番組の声のようで、シュールさに拍車がかかる。

 次の理由としてネタが広い。1300ギャグもあるので子供が行かないようなチェーン店の名前でギャグを出したり、「こんにちは俵孝太郎です」をベースにしたギャグなど、15歳でも理解できないようなネタも混ざる。子供向けに買ったらしばしばわからず「これはどういう意味?」と親に聞きにくることになるだろう。

子供受けもいい? デコレーションシールが付属する

 さて、爆★笑太郎はロボット型の時計である。ロボットとしてはしゃべって欲しいときにしゃべらせたり、時にはひとりごとのように突然しゃべったりする点と、しゃべり始めるときに顔と両腕が動き、扇子が上下するあたりがロボットらしい。

 時計機能としては、しゃべって時刻と報じたりアラーム代わりに指定時間にギャグを話し続ける内蔵電波時計と、頭部にそれとは独立して動くアナログ時計がある。ボタンがいくつかあるが、これによりギャグを連呼させたり、言ったばかりのギャグを聞き直したりできる。また声の大きさを調整したり、ひとりごとを言わなくさせたりする設定もできる。

 オヤジギャグは頭の回転にいいときく。「アラフォー」どころか今年「フォー」になり、オヤジギャグに寛容になった筆者にとって、爆★笑太郎のギャグは、そのシュールさにニヤリとしたり素直に感心したりする。子供向けのようで、わかる大人の一品といえよう。

製品名販売元購入価格
爆★笑太郎タカラトミー4480円