スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

防水ケースでスマートフォンを保護!

スマートフォン/タブレット向けの防水ケースをアレコレとご紹介

防水ケースでスマートフォンを保護!

 はい来ました、また今年も梅雨の季節。日本製の端末だと防水機能搭載製品が増えてきましたが、外国製端末はイマイチ防水化が進んでいない感じなので、やっぱりスマートフォンやタブレットには防水対策グッズが必要になりがちです。

今回ご紹介する防水ケース各種。お風呂からプールや海まで、いろいろな場所で端末を水や汚れから守ってくれます。

 今回は、ソフト系の防水ケースを中心にいくつかピックアップしてみました。どれもワタクシが実際に使ったもので、「なかなかイイ感じ♪」と思ったものに絞っております。てなわけで以降、スマートフォン/タブレット向けの防水ケースをアレコレとご紹介してみましょう。

手軽で嵩張らない「袋系」の防水ケース

 まずは、いわゆる「ビニール袋」系の防水ケースから。ワタクシ的にイチオシなのは台所周辺でおなじみの「Ziploc」シリーズ(とくにフリーザーバッグ)ですが、コレに関しては以前に記事化しました(該当記事はコチラ)。

 Ziplocは、安いし実用的だし、しかも場合によってはドラッグストアやコンビニでも入手できます。耐久性や見栄えの面ではさほど優れているとは言えませんが、コストパフォーマンスも実用性も抜群です。上記リンクでは、シーラーを使用して「端末ピッタリサイズのケースをZiplocで自作」してもいますので、興味のある方はぜひアクセスしてみてください。

 そんなZiplocは置いといて、ビニール袋的だけど耐久性がかなり高い定番的製品があります。「aLOKSAK(ロックサック)」シリーズです(メーカーサイトはコチラ、国内輸入販売元サイトはコチラ)。

LOKSAK社の「aLOKSAK」シリーズ。見た目は単なるビニール袋ですが、厚手で2重のジッパーが特徴的です。材質はポリエチレンで、-40℃まで硬化せず、60m防水だそうです。

 特徴的なのは、わりと薄めのポリエチレン袋(触った感じだと0.1mmくらい!?)なのに、ミョーに強靱で、やや使い込んでも袋の透明度が高いままというあたり。スマートフォンのようなエッジの鋭くない平らなモノを入れた場合、「まだ壊れないんだ!」と思うほど長持ちします。

左は「aLOKSAK」シリーズの「ALOKD2-3.75X7」(スマートフォン・ラージ)にiPhone 6s Plusを入れた様子。だいたいピッタリです。右は「ALOKD2-8X11」(タブレット向け)にiPad Air 2を入れた様子。iPad miniなど小型タブレット向けには「ALOKD2-6X9」があります。

 購入当初、違和感があるのが価格です。たとえば上でiPhone 6s Plusを入れている「ALOKD2-3.75X7」は、メーカー価格が税別900円。2枚入りなので1枚450円の計算です。「ええっビニール袋1枚が450円! Ziploc何枚買(以下略)」みたいな感じではあります。

 ただ、耐久性が高く、意図しなければそうそう破れることはないと思います。大切に扱えば「まず破れない」という感じ。端末を頻繁に出し入れしていると、開口部のジッパーの締まりが若干悪くなってくる感じがしますが、それでも丁寧に閉じればシッカリ密閉できます。

 結果、「ヤケに長持ちするなあ」という印象に。そして「まあこのくらい使えるなら、450円でもいいかな」という気になってきます。長期間の連続使用は試してはいませんが、丁寧に使えば梅雨のワンシーズンを袋1枚で乗り切れるように思います。

 そういう耐久性があることを前提に考えると、端末の防水ケースとしてはイロイロと都合が良い点があります。当然ですが、端末に対してタッチ操作が可能で、各部のボタンも押しやすいです。iOS端末のTouch ID(指紋認証)は通りませんが、袋の透明度が高い(と言うか白っぽい曇りが少ない)ので、そのまま写真を撮っても悪くない写りをします。また、通話もそのままでき、音質が大きく劣化するような印象もありません。アプリのサウンド~音楽なんかもよく聞こえます。

 ちなみに、国内で流通している「aLOKSAK」シリーズは、国内輸入販売元のカタログ(該当ページはコチラ)にあるとおり、14製品あるようです。手軽で嵩張らず、防水性能も耐久性も十分ありますので、かなりオススメです。

薄くて軽い防水ポーチ「EXPED ZIP SEAL」シリーズ

 袋系の防水ケースでなかなか便利なのをもうひとつ。「EXPED ZIP SEAL」シリーズ(メーカー製品情報ページはコチラ)です。前述の「aLOKSAK」シリーズのような感じの袋ですがより強靱で、止水ファスナーも装備し、さらに紐などを通して吊り下げたりできる「ポーチ型」の袋です。

ちょっと変わったカタチの「EXPED ZIP SEAL」シリーズ。上下に2つずつ、紐などを通してポーチやチェストバッグとして使える穴があります。背面には四角い窓があり、これを通してカメラを使えます。
「EXPED ZIP SEAL」シリーズは4種類、4インチ、5.5インチ、7インチ、10インチがあります。左は4インチにiPhone 6s Plusを入れた様子で、ミッチリという感じのピッタリさです。右は7インチにiPad miniを入れた様子で、余裕をもって収まりました。
ファスナー部分は止水ファスナーです。ファスナーを開くと、さらにジッパーがあります。ジッパーは前述の「aLOKSAK」シリーズよりも強固に閉じる感じ。

 大雑把な使用感を言えば、前述の「aLOKSAK」シリーズをより頑丈にし、防水性に関してもさらなる安心感を与える方向で強化している感じ。それでも使用時の手軽さや軽さがあり、ある一定以上のタフな環境に向くケースだと思います。形状からして、スマートフォンやタブレットを山や海のアクティビティで使うためのケースだと思います。

 機能性としてはほぼバッチリ。止水ファスナーがある箇所の面積が広く、ちょっとした行動にはやや大げさではありますが、実用性も安心感も高いです。

 素材はTPU(熱可塑性ポリウレタン)で「aLOKSAK」シリーズよりもさらに頑丈だと思います。透明度も高いので画面の閲覧も写真撮影もまずまず快適です。もちろんタッチ操作も可能です。

 ただ、この素材ならではの扱いにくさもあります。たとえばタッチ操作時、ちょっと指が滑りにくい感じ。大きな問題にはなりませんが、その点は「aLOKSAK」シリーズのようなポリエチレン袋のほうが快適ではあります。

 また、上の写真で「EXPED ZIP SEAL」シリーズの4インチにiPhone 6s Plusを入れていますが、じつは出し入れがけっこータイヘン。素材のTPUと端末の画面が密着し過ぎて、ペタリと張り付く感じ。強い抵抗となり、出し入れに時間がかかります。その一方で、入れてしまえばケースと画面の間に空気が入りにくく、端末自体も動きにくいので快適に扱えます。

 ちなみにお値段は、「EXPED ZIP SEAL」シリーズの4インチが3000円でした。近所の登山用品店で買ったんですが、他のサイズの値段は失念しました。また、もしかしたら、日本国内では入手性があまり良くないかもしれません。登山用品店などでたまに見かける程度で、ネット通販でもあまり見かけません。

安心感があるソフト防水ケース

 最後に、わりと安価にて購入できつつ、防水性や端末保護性についてもなかなか安心感のあるソフト防水ケースを2種。サンワダイレクトの「iPhone・スマホ防水ケース(iPhone6 Plus・5.5インチ対応・IPX8対応・アームバンド&ネックストラップ付属) 200-SPC006WP」(メーカー製品情報ページはコチラ)と「iPad・タブレットPC防水ケース(お風呂対応・iPad Air 2/10.1インチ汎用・スタンド機能付き) 200-PDA127」(メーカー製品情報ページはコチラ)です。詳細についてはそれぞれの製品情報ページをご参照ください。

左が「iPhone・スマホ防水ケース(iPhone6 Plus・5.5インチ対応・IPX8対応・アームバンド&ネックストラップ付属) 200-SPC006WP」で直販価格1980円。右が「iPad・タブレットPC防水ケース(お風呂対応・iPad Air 2/10.1インチ汎用・スタンド機能付き) 200-PDA127」で直販価格2180円。どちらもサンワダイレクトで購入しました。

 まずスマートフォン用ですが、4.7インチまでに対応する「200-SPC005WP」と5.5インチまでに対応する「200-SPC006WP」があります。このうち、5.5インチ対応品を使っています。iPhone 6s Plusが余裕で収まるサイズ感です。

 開口部は3重ジッパー構造で、ジッパーを閉じて開口部を丸めて面ファスナーで閉じるという徹底ぶり。水深10m防水だそうです。素材は明記されていませんが、厚手で柔軟。防水性能とともに、端末保護性においても安心感があります。単体で使えるほか、ネックストラップやアームバンドが付属しますので、さまざまなスタイルで利用できます。

開口部は3重のジッパーで閉じられ、さらに2回折り畳んで面ファスナーで閉じます。素材は厚めで柔軟。端末部の透明度も高く、タッチ操作もまずまず行いやすい感触です。
端末の両側が透明なので、ケースに入れた状態での写真撮影も現実的。付属のアームバンドやネックストラップを使えば、両手をフリーにした状態を保ちつつ、いつでもすぐ端末を手にして使えます。

 実際に使うと「iPhone 6s PlusなのにiPad miniみたいな携帯感」になります。ケース自体が大きめなので、けっこー嵩張るんですな。アウトドア・アクティビティに使うにはさほど違和感はありませんが、通勤や通学などで使うには「ちょっと大げさ?」という感じです。

 でも他は問題なく、耐久性も防水性も高いと感じます。嵩張り感意外については使用感も上々で、快適に使えます。直販価格1980円ということを考えると、なかなかのコストパフォーマンスだと思います。

 それからタブレット用。7インチまでに対応する「200-PDA126」と10.1インチまでに対応する「200-PDA127」がありますが、10.1インチ対応品を使っています。iPad Air 2が十分な余裕をもって収まるサイズ感です。試したら、iPad Pro 9.7インチに純正シリコーンケース+Smart Cover(背面に折った状態)を付けた状態でも入っちゃいました。

 開口部は前述のスマートフォン用とほぼ同じ構造ですが、ジッパーは2重です。防水性はIPX7対応で、一時的に一定水圧下に水没しても浸水しないレベル。素材も前述のスマートフォン用途同様ですが、内部にセミハードの保護素材が入っていて少々の剛性があります。

 特徴的なのは、スタンド機能を備えているので、ケースに入れた状態でも端末が自立すること。また、付属のストラップを使って首や肩から提げられる点もそうです。

開口部は2重のジッパーで閉じられ、2回折り畳んでから面ファスナーで閉じるタイプ。素材は厚めで柔軟ですが、内部にセミハード素材が入っているため、ケースだけ持っても「クニャッと曲がらない程度」の剛性があります。純正シリコーンケース+Smart Coverを装着したiPad Pro 9.7インチも収まりました。
背面には透明の窓があり、カメラも使えます。付属のストラップを装着すれば、いろいろなスタイルで利用できます。
背面には、自立させるためのスタンドが面ファスナーで格納されています。それを広げて折り、面ファスナーで固定すると自立させることができます。ただし、自立させる場合、端末をなるべく下側に入れるようにして重心を下げないと不安定になります。

 使用感ですが、iPad Pro 9.7インチを入れた場合でも、なんかiPad Pro 12.9インチみたいなサイズ感で、前述のスマートフォン用と同様に「嵩張る」感じ。大げさな感じもあります。でも素材や防水性は安心感があり、ケース自体も重くはありませんので、アウトドア・アクティビティにおいて実用性は高いと思います。

 また、自立しますので、入浴中にタブレットを使うにもまずまず実用的です。ただ、素材に熱が加わると若干剛性が落ちがち。セミハード素材を内蔵していてある程度の剛性はありますが、温度の高い浴室で使うとやや頼りない感じがします。ただ、付属ストラップをセットできる「金属ハトメ入りの穴」が2つありますので、たとえばそこに紐を通してシャワーハンガーなどから吊すように使えば、より安定的に使えると思います。

 もうひとつ、iPad Pro 9.7インチを入れた場合、Apple Pencilの使い勝手がちょっと良くなったりします。というのは、ビニール素材ごしにペンを使いますので、書くときの抵抗が少し増しつつ画面にペン先が当たる音も低減されて「よりホンモノのペンのような書き心地に近づく」てな感じ。

 このタイプのケースは他にもけっこーあります。より安い製品も。ですが、スタンド機能があったり、わりと頑丈なストラップ穴があったりで、2180円という価格はなかなかコストパフォーマンスが高いと感じます。

 ひとつ難点を挙げるとすれば、端末の画面とケース内面がペタリと密着しやいことです。画面の大きなタブレットの場合、密着する部分が多く、端末の出し入れがしにくいことがあります。前述の「EXPED ZIP SEAL」シリーズほどではありませんが、気温や湿度が高い環境では端末の出し入れに一苦労するかもしれません。

 てな感じの防水ケース各種。水や汚れから端末を保護する際のご参考になれば幸いです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。