みんなのケータイ

 スマホで動画を撮る人が増えたからでしょうか。最近、Android向けの動画編集アプリが充実してきたように思います。昨年あたりまでは、アプリの数は多いものの、機能が乏しかったり、タッチ操作での編集作業には無理があったり、それぞれ一長一短があり、これぞ! という決定打がなかったように記憶しています。Android向けにも「iMovie」のようなアプリがあればいいのになぁ、と感じていたのが本音です。

 筆者はそもそもスマホで動画を撮影することは少ないのですが、動画編集アプリはよく使います。スマホやデジカメで撮った写真を使ってスライドショーを作成するためです。お気に入りの写真をセレクトして、タイトルを付けて、BGMを付けて……という作業が楽しいんですよね。家族や友人に、一緒に写した写真を見せる場合も、ただ単に写真を見せるよりも、自作したスライドショーを見せたほうが楽しんでもらえます。筆者の思い込みかもしれませんが……。

「キネマスター」の編集画面。機能が多いが、意外にも指先だけでスイスイと操作できる

 いま筆者が気に入っている動画編集アプリは2つあります。1つは「キネマスター」(開発:NexStreaming Corp./無料)。以前から利用しているアプリですが、アップデートを重ねるごとに機能が拡張され、使い勝手も良くなっているように感じます。

 「キネマスター」は、一般的なPC向けの動画編集ソフトと同じように、プレビュー画面の下にタイムラインが表示され、音楽を付けたり、多彩なトランジションで演出したりできるアプリ。「ワイプ」あるいは「ピクチャインピクチャ」というのでしょうか、動画や写真の上に、別の写真を重ねて表示することもできます。スライドショーを作成する場合は、最初に写真全体を表示して、徐々に指定した範囲がクローズアップされるといった動きも設定することもできます。

写真クリップは、再生時間を調整でき、開始位置と終了位置の表示も指定できる
レイヤー機能を使って、動画の上に写真を重ねられる機能がお気に入り

 もう1つは「PowerDirector」(開発:CyberLink.com/無料)というアプリ。同名のPC向けソフトのモバイル版で、こちらもプレビュー画面とタイムラインを主体とする編集画面になっています。「キネマスター」に比べると機能は少なく、レイヤーは使えず、写真に動きを付けることもできないのですが、逆に、シンプルなスライドショーを作りたい人には適しているように思います。フィルターやトランジションの種類は充実しているので、ちょっとアートっぽいスライドショーに仕上げることもできます。

「PowerDirector」の編集画面。シンプルなインターフェイスなので、すぐに使いこなせた
エフェクトは全25種類。タイトルやトランジションの種類も充実している

 なお、どちらのアプリも完成した動画には、アプリ名のウォーターマークが入ります。有料版に加入すれば、ウォーターマークがない状態で保存できますが、筆者は、個人で見たり、親しい人に見せたりするだけなので、無料でウォーターマーク付きで楽しんでいます。

 実は、ZenFone 5には、写真を選ぶだけで、あっという間に音楽付きのスライドショーが作成できる「MiniMovie」というアプリがプリセットされています。操作は簡単だし、なかなか楽しいアプリです。でも、ユーザーが任意で行える編集は、テンプレートや音楽を選ぶくらいなので、物足りなく感じるんですよね。

「MiniMovie」のプレビュー画面。凝った編集はできないが、スピーディーに、いい感じのビデオが仕上がる
完成したら、すぐにFacebookやLINEで共有できる

 ちなみに、この「MiniMovie」はASUS製のアプリなのですが、他メーカー製のスマホでもPlayストアから無料でダウンロードできるようです。Xperia Z3でしか試していないので、すべての機種に対応しているかどうかはわかりませんが、手軽にスライドショーを作成して、LINEなどでシェアしたいという人は、試してみる価値があると思いますよ。