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鈴鹿8耐とARROWS NX F-04G

 2000万画素を誇るARROWS NX F-04Gのカメラだが、実は旧モデルのF-02Gと比べても画素数は変わらない。F-04Gでは4K動画を撮影できるようになったという進化はあるものの、静止画撮影の性能だけを見れば差はないように思えてしまう。

 本当に差はないのか? もし差があったとして目で見て分かるほどの違いがあるのか? 7月23日から26日にかけて鈴鹿サーキットで開催された「2015 FIM世界耐久選手権シリーズ第2戦“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第38回大会」、長いが、要するに鈴鹿8耐へ行ってきたので、F-04Gのカメラ性能を前モデルのF-02Gと比較しながら確かめてみることにした。

キアヌ・リーブス氏にズームイン

 鈴鹿8耐の決勝前日には、自らハーレーエンジンベースのオリジナルマシンを作り上げてしまったというキアヌ・リーブス氏が、そのバイクを空輸して日本に持ち込み、サーキットを走るというイベントが開催。遠くからしか眺められなかったので、思いっきりズームインしてみたのがこちら。F-02Gはセンサートリミングによる仮想的なズームと思われ、画質は良好ながら拡大はあまりできない。

 一方のF-04Gだとデジタルズームでかなり寄れるものの、画質はあまり高くない。どちらがいいかは難しいところだが、少なくともF-04Gならキアヌがどこにいるかがすぐ分かる。

【F-04G】これは間違いなくキアヌ
【F-02G】キアヌはどこだ?!

ハイスピードで駆け抜ける8耐マシンを連写

 ただ、個人的にはやはりデジタルズームではなく、光学ズーム的な方がありがたい、と実感したのがこちらのサンプル。コーナリングしていくマシンを連写モードでズームさせて撮ってみると、やはりF-02Gの写りの方が明らかにきれいで、撮影しがいがある。F-04Gだとどの拡大率でもデジタルズームになるようで、特にこういったシーンはちょっと厳しい。

【F-04G】デジタルズームのため画質が荒く、すっきりしない見栄え
【F-02G】マシンのカウルに描かれたロゴまでしっかり見える

 次に、連写モードでズームせずに流し撮りしてみた。といっても、十分に早いシャッタースピードを稼げているおかげで、「バイクだけくっきり見えて、背景が流れている」ような見栄えにはなっていない。色味は、どうもF-02Gは黄色か赤に転びがちで、F-04Gは青に転びがちのようだが、どちらかというとF-04Gの方がホワイトバランスは安定していて安心感がある。F-02Gの場合、撮影するたびに色味が異なることがあり、不安定さがちょっと気になる。

【F-04G】十分なシャッタースピードを稼げているおかげか、ブレは全くなし
【F-02G】こちらもきれいに撮れているが、撮影するごとにホワイトバランスのばらつきが大きい

レースクイーン

 レースといえば、見どころの1つはレースクイーン。日が暮れてしまって撮影状況はあまり良くないが、彼女らにご協力いただき撮影してみたところでは、F-04GとF-02Gとでほとんど差はないように感じるものの、NGKの看板を見るとF-02Gの方がややノイジーな印象だ。

【F-04G】ノイズが少なく滑らか
【F-02G】上部のNGKの看板のノイズがやや荒く見える

夕暮れのホームストレート

 日が落ちてきた鈴鹿サーキットのホームストレートを撮影してみた。やはりここでも主に空の色合いが異なり、F-02Gの方が赤みがわずかに強い。また、ゲートの上端あたりが分かりやすいが、F-02Gはより輪郭が強調されているように見える。対してF-04Gは、それよりも肉眼で見たものに近い色合いに感じ、輪郭もきれい。全体的にはF-04Gの方が好ましい見栄えになった。

【F-04G】色味は肉眼で見たのと限りなく近い
【F-02G】若干輪郭が強調され気味のよう

カワサキNinja H2RとホンダRC213V-Sを激写!

 鈴鹿8耐の前夜祭でデモ走行したスーパーチャージャー搭載のカワサキH2Rと、ホンダのMotoGPコピーマシンRC213V-Sの走行シーンを撮影してみた。猛烈なスピードで迫り来る2車種を連写で流し撮りしたのだが、すっかり日が暮れてしまったこともあって、ご覧の通り残念な結果に。さすがに高性能なセンサーでも、明かりがない中で高速に動く物体を流し撮りするのは無理があるようだ。

【F-04G】誰がなんと言おうと、H2R
【F-02G】誰がなんと言おうと、RC213V-S