みんなのケータイ

 そもそも通話代を節約するために購入したDIGNO DUAL WX10K。仕事の電話を除けば、ほとんどの電話は、このDIGNOから「誰とでも定額」で発信している。通話相手にとっては、見慣れない番号から着信することになるので、なかなか電話に出てくれなかったり、「君の電話はいろんな番号からかかってくるね」と揶揄されたりすることもある。僕自身も、着信履歴に知らない番号があると、自ら折り返すことはなく、いったい誰からの電話だろう? と頭を悩ませつつ、再びの着信を待つことになる。なので、相手の気持ちもわからなくはない。ならば、DIGNOから発信するときは「184」を付加して、番号非通知でかけようと思い、しばらく実践していたのだが、それもマナーに欠けているように思い、今はそのまま番号通知で発信している。

 僕自身、まだウィルコムのPHS番号は覚えていない。なので、人に番号を教えることもなく、DIGNOに電話がかかってくることは皆無。僕にとってDIGNOは、いわば“持ち歩ける公衆電話”とでも呼ぶべき道具になっている。そんなわけで、携帯電話とPHS間のMNPが早く実現してほしいなぁ、と思ったり……。

 前置きが長くなってしまったが、今日話したいのは、DINGOのセールスポイントのひとつである「スマートソニックレシーバー」のことだ。ディスプレイの上に受話口がなく、フロントパネル全体が振動し、耳をピタッとあてると、相手の声がはっきり聞こえるという京セラさん自慢の機能だ。

 スマートソニックレシーバーは確かに便利だ。通話音声は「すごくクリア」とまでは言わずとも、安定した音質で聞こえる。しかし、絶賛するほどいいものかと問われると、すぐには肯定できずにいた。通話相手の状況によっては、聞こえづらいときもあるし、当たり前のことだろうが、LINEでの通話は、やはり不安定だったりもする。そんなときにボリュームを上げると、振動する画面から音が漏れるようで、それが気になって通話しづらかったこともある。

 しかし、今は、声を大にして言える。「PHSは、やっぱり音がいい! スマートソニックレシーバーはよく聞こえるよ!」って。

 最近、家族や親戚と頻繁に電話でやり取りしなければならない時期があった。携帯電話(ソフトバンクのiPhone 5s)で通話をしていると、相手の声が聞こえにくくて、「え? 何? もう1回言って」というようなことが普通にある。通話にiPhoneだけを使っているときには、それが当たり前で、気にすることはなかった。だが、PHS+スマートソニックレシーバーでは、聞こえにくいことはごく稀で、不満を感じない音質で通話できるのが当たり前なのだ。こういう違いって、実際の利用シーンで比べてみないと、わからないものですね。

 DIGNOで通話することが多くなってから、iPhoneで通話するときにも、受話口の位置を意識せずに、画面にピタッと耳をあててしまったりする。実は、それでも結構聞こえたりする。で、耳をピタッとあてると、さらにクリアに聞こえたりする。そんな発見もありました。