みんなのケータイ

iOSの「プライバシー」の設定画面

 App Storeにあるアプリは、すべてアップルが審査しているので、基本的には安全である。しかし絶対に安全というわけではない。プライバシーやセキュリティに関する考え方は人それぞれなので、アップルやアプリのベンダーが自分とは違うポリシーで個人情報を運用していることだってある。スマホの利用に限った話ではないが、個々人が自分の考えに基づいて行動しなければいけない。

 たとえば、「誰にも人に自分の個人情報を提供したくない!」と考える人もいるかも知れないが、その理屈だとGmailやiCloudなどのクラウド型のサービスはほとんど使えず、スマホの使い勝手は著しく悪くなってしまう。誰を信頼し、どこまでの情報提供を許すか、考えながら制御しなければいけない。

 Androidの場合、アプリをインストールするとき、そのアプリがどの個人情報にアクセスするか、どの機能を利用するかが詳細に表示される。ユーザーはそれを見て、そのアプリをインストールして使うかを決めるわけだ。

 一方のiPhone(iOS)の場合、アプリをインストールする段階では、そのアプリがどの情報にアクセスするかは明らかにされない。しかし、そのアプリがアプリ外のデータにアクセスしようとしたとき、アクセスを許可するか、ユーザーが選んで設定するようになっている。設定して始めて、iOSがそのアプリにアクセス権限を渡す、という形式だ。

連絡先アクセスはオフにしておいても意外と問題なかったりする

 たとえばソーシャル系のアプリは、スマホ内のアドレス帳データを使う機能を搭載するものが多い。そうしたアプリでも、アドレス帳へのアクセスを不許可にしておけば、アドレス帳データを使う機能は使えないままだが、アプリ自体はそのまま使うことができる。

 個人的には、ソーシャル系のアプリでも、アドレス帳へのアクセス許可はしないようにしている。自分の連絡先を提供するのはかまわないと思っているのだが、アドレス帳に登録されているほかの人の連絡先を、第三者に提供するのはなるべく避けたいな、と考えているからだ。

直近で位置情報機能にアクセスしたアプリは、矢尻アイコンが表示される

 アドレス帳などへのアクセス許可の設定は、iOSの設定メニューの「プライバシー」の項目で一括管理されている。アドレス帳(iOSでいう連絡先)や写真といったデータだけでなく、位置情報やBluetooth共有といった機能へのアクセス許可もここで管理されている。どのアプリがどのデータ・機能にアクセスするかを確認できるので、プライバシーを気にする人は、一度は確認しておくのがおすすめだ。

 ちなみにこの設定メニューから、各アプリが直近で位置情報機能にアクセスしたかをどうかを知ることができる。これは個人情報の保護という観点以外にも、バッテリーの節約にも有効だ。位置情報の検索はバッテリー消費が大きい。スリープ中やバックグラウンドでも頻繁に位置情報機能を使うアプリは、そのアプリだけ位置情報機能をオフにしておくのもおすすめだ。