みんなのケータイ

 1月上旬はCESの取材でラスベガスへ。昼間の展示会取材を終えホテルに戻り、記事を書き終えるとそのまま寝てしまうこともあったが、寝る前に必ずやらねばならないのがスマートフォンの充電だ。充電を忘れてしまえば翌日はメールもチェックできない、連絡も取りあえない、情報収集もままならない、と困ってしまう。普段夜には充電するクセをつけているものの、出張先や旅先では疲れからついつい忘れてしまいがちだ。充電を忘れてしまって目覚めた時など、ワイヤレス充電がどこでもできると便利なのになぁと思ってしまう。

 CESにはワイヤレス充電の業界団体、WPC(Wireless Power Consortium)も出展していた。アメリカではまだQi対応製品が少ないこともあり知名度は低いようで、人の往来の多い通路角にブースを構えて大々的に展示を行っていた。そしてブース内で目立っていたのがNokiaのQi対応製品だ。アメリカでこの冬発売されたLumia 920、822、810(810はカバー装着)のいずれもがQiに対応していることもあり、ワイヤレス充電の利便性をアピールするにはいいタイミングかもしれない。ちなみにNokiaはCESには出展しなかったが、WPCブース内に多数のNokiaロゴを見つけられたのは筆者としては個人的にうれしかったところだ。

CESのWPCブース
NokiaのQi充電台を展示

 Qiは日本でもなかなか普及が進んでいないが、アメリカでもこれまで目立った製品はiPhone用のジャケット型Qi内蔵カバーなどが出ているくらいであり、他の規格の製品のほうが多数のジャケットを出していることから売れているように思える。だがQi内蔵のスマートフォンがNokiaから3機種登場、そしてアメリカ向けHTCの一部製品にも搭載されることから今年は普及に向けてはずみがつくかもしれない。

 筆者もWPCブースで取材時、自分のLumia 920を机の上に置く際に、すぐ横にあるワイヤレス充電台の上に置かせてもらった。もちそんそのまますぐに充電され、使ってみるとその利便性を改めて認識させられた。とはいえ自宅用にQi充電台を買うのはお金もかかるし、マイクロUSBを使った充電でも事足りるだろう。やはりQi普及のためには外出中、出先で利用できるよう充電台の整備が必要だと感じた。

 そういえばNokiaは2012年9月、コーヒーチェーンのCoffee Beanと組んでQi充電台の設置を広げていくと発表した。だが帰りのラスベガス・マッカラン空港の新しいターミナル3の同店舗には設置は無し。店舗ごとの違いがあるのかもしれないが、空港こそスマートフォンの充電環境が最も整備されるべき場所の一つだ。Nokiaが本気でQiの普及を目指すなら、早急に全店舗への設置を行うべきだ。5月のCTIA取材時に再度ラスベガスを訪問してチェックしてみようと思う。

取材の合間に自分のLumia 920を充電
ラスベガス空港のCoffee BeanにはQi充電台の設置は無かった