みんなのケータイ

GB-5600AA。80年代の元祖G-SHOCKの流れを汲むデザイン

 カシオ計算機のタフネス腕時計「G-SHOCK」の最新モデル「GB-6900AA」と「GB-5600AA」は、スマートフォンとBluetoth 4.0で連携し、各種通知を受け取るための通知デバイスとして使うことができる。春発売の「GB-6900」はAndroid端末のみの対応だったが、秋発売の2モデルではiPhone 4S/5が対応端末に加わった。

 すでにこの「みんなのケータイ」でも、編集部の関口氏がMEDIAS XとGB-6900AAの組み合わせで使っているが、筆者はiPhone 5とGB-5600AAの組み合わせで使ってみた。

 基本的にやれることは変わらないのだが、各アプリ間のデータ共有などに制限が設けられている分、iPhone(iOS)の方がAndroidよりもできることに制約が多い。

連携専用のアプリ「G-SHOCK+」

 通話着信の通知は、iPhoneでも普通に使える。メールについては、専用アプリが定期的に自動新着チェックを行い、その新着のみが通知されるという仕組みになっている。それ以外の通知には対応せず、メッセージ(SMS/MMS/iMessenger)やキャリアのメールも通知されない。

 メールでも、通知がサポートされているのは、GmailやiCloud、Yahoo!メールなどの一部サービスのみ。iCloudなど、本来ならばプッシュで受け取れるメールも、専用アプリが新着メールをチェックする間隔(最短5分)でしか通知されない。専用アプリによる通信とバックグラウンド処理のおかげで、バッテリの消費もわずかだが増えてしまう。

 また、接続をロストしたとき、場合によっては自動再接続ができず、iPhoneを再起動させて改めて接続登録する必要があったりする。iPhone(iOS)が通知デバイスに標準対応していないから仕方ないのだが、いろいろと残念なところが多い。

 しかし残念なところはあるものの、iPhoneとG-SHOCKの組み合わせ自体が残念かというと、そんなことはまったくない。残念なところを差し引いても、この組み合わせはかなり便利だ。

通知はバイブのみでも可能。操作するまで右上に通知が表示され続ける

 元々スマホは、通知の確認どころか時刻の確認にだってスリープ解除が必要となる。しかもサイズが大きいので衣服のポケットにも入れにくいし、落としたときの破損リスクが高いから頻繁に取り出すのも避けたい。こうしたスマホにとって、バイブ振動や常時表示液晶で新着通知を簡単に確認できるウェアラブル通知デバイスは、非常に相性が良い。

 現状の制限のある仕様でも、利用する価値は十分にあると思うが思うが、しかしやはりスマホメーカーには、通知デバイス連携を強化して、サードパーティ製アプリの通知を通知デバイスで受け取れるようになるように、OSレベルでサポートして欲しいところだ。現状ではSNSのメッセージや気象情報など、受け取った瞬間を逃したくない通知に対応できていないのが惜しすぎる。個人的にはiOSの通知センター(ステータスバーから引っ張り出すヤツ)よりも通知デバイスの方が便利だと思うので、いっそ通知センターに表示する通知情報を全部通知デバイスに送ってくれないものだろうか……。