SMSって実は便利だと思いませんか?

2012年6月4日 06:00
(村元正剛)

 昨年の7月13日より、異なるキャリア間でSMSを送受信できるようになった。まもなく1年が経つわけだが、スマートフォンでも従前どおりのケータイメールが主流で、SMSの利用はあまり広がっていないように思う。すでにケータイメールが根強く定着していることに加え、都度の送信料(1通あたり3.15円)がかかることも普及を阻む足枷となっているのかもしれない。決してお得とはいえないサービスではあるが、筆者は結構頻繁に使っている。

メールのアプリを起動し、新規作成画面で「SMS」をタップすると、SMS作成画面に切り替わる
ケータイ番号を宛先にして、件名なしのメッセージを送信できる。宛先は電話帳を参照して入力することも可能

 筆者がSMSを使う第一の理由は、少ない文字入力で済むこと。SMSは件名入力が不要で、送受信できる文字数は全角70文字(auの一部機種は全角50字)まで。筆者は、かれこれ3年以上スマートフォンを使っているにもかかわらず、タッチでの文字入力にまだ慣れない。常々できるだけ文字入力を減らしたいと思っている。そもそも簡潔明瞭なショートメッセージが基本のSMSは、「ありがとう」「これから向かいます」「少し遅れます」といった端的な用件だけを伝えたい場合、その文言だけで送信しても無礼でないように思う。受け取った相手がどう感じるかは定かではないが、筆者は勝手にそう思い込んでいる。ケータイメールだと、何か気の利いた件名を添えるべきかな? どこかに絵文字を入れたほうがいいかな? など、ついつい余計なことを考え、メール作成に時間を要してしまうのだ。

 次に、当たり前のことではあるが、メールアドレスを知らない人にテキストメッセージを送れるメリットは大きいと思う。家族や友人のケータイアドレスは知っているが、仕事関係者などは、ケータイ番号は知っていてもケータイメールのアドレスまでは聞いていないことが多い。たとえば、電車での移動中に電話を着信し、応答できない場合、かかってきたケータイ番号宛に「ただいま移動中です。のちほど電話します」といったメーセージを迅速に送れるのは非常に便利だ。

 最後に、久しく会っていない人や、そんなに親しくない人にも送信しやすい。コミュニケーション手段として音声通話よりもメールを利用する人が多くなった今、ケータイ番号しか知らない旧い友人や知人には、ちょっと聞きたいことがあっても電話をかけるのを躊躇してしまうことがある。また、メールアドレスを聞いてはいたが、久しぶりにメールを送ると、アドレスを変更したのか、届かないことがある。そんなとき、一か八かで、かつて聞いていたケータイ番号にSMSを送ってみると、無事に届いたこともあった。3.15円の送信料がかかるとはいえ、通話料よりは安いことも利点だろう。

 というわけで、世間ではさほど広がりを見せていないSMSだが、筆者にとっては欠かせない連絡手段になっている。

 現在、使っているAQUOS PHONE 103SHは、ソフトバンクのメールアプリの標準仕様として、メールアプリでS!メール(ケータイメール)とSMSのどちらも使えるようになっている。送信メッセージを作成する際に、S!メールかSMSかを選択でき、受信したメールやSMSは同じ受信ボックスで管理できる。SMSを頻用する筆者には非常にありがたい。

ケータイメールと同じように自動受信でき、103SHの場合は、メールのアプリで受信メッセージを確認できるSMSでやりとりするメッセージは短文なので、受信メールボックスを開くだけで、メールの内容を把握できる