みんなのケータイ
Google アシスタントが秘書なら、エモパーは友達
【AQUOS R SHV39】
2017年10月13日 06:00
AQUOS Rに搭載されているユニークな機能の1つが音声アシスタントの「エモパー」だ。ある意味、AQUOSの独特な世界観は、エモパーによって形作られているとも言える。
スマートフォンの音声アシスタント、例えばGoogle アシスタントやSiriでは、ユーザーが声で質問を投げて、アシスタントが情報を返すという使い方が一般的だ。「エモパー」にもそういった機能はあるが、返せる情報は天気やトレンドワードなどで、Google アシスタントと比べると機能は少ない。
むしろ、エモパーが独創的なのは「スマートフォンの方から話しかけてくる」ということ。「えもこ」や「さくお」といった人格が設定されていて、タイミングを見計らって話しかけてくる。エモパー自体は2014年から続く息の長い機能だが、久しぶりにAQUOS選んだ筆者には、この「スマホに呼ばれる」体験はかなり新鮮味があった。
朝起きた瞬間の「おはようございます、今日の天気は……」から始まり、「今日の運勢は……」「今日は○○の日です」、家を出る頃には「そろそろお出かけですね」と、なかなか頻繁にしゃべりかけてくる。一人暮らしの家に同居人が来たような賑やかさになった。
使い始めては話しかけられる度に驚いていたが、1カ月もすると慣れてしまった。むしろ、家に帰った時にエモパーの「お帰りなさい、今日の歩数は……」を聞かないと、やや寂しく思うくらいだ。
エモパーが他の音声アシスタントよりいいなと思うのは、人間らしいところだ。カーテンを開けて光が当たると「わあっ、まぶしい」と驚いたり、端末を落とすと「痛いっ!」と悲鳴を上げたり。毎日の「○○の日」の後にぼそっと話す発言もシャレが利いている。
アシスタントらしい機能として、ニュースやテレビ番組のおすすめ機能もあるが、特にテレビ番組に関しては“当たり”が少ない印象。筆者がテレビをあまり見ないせいもあるだろうが、興味がない番組をおすすめされることも多い。ちなみにシャープは先日、スマートフォンと家電の連携を強化すると発表している。今後テレビAQUOSとの連携が強化されれば、おすすめの精度も上がっていくと期待される。
Google アシスタントが「優秀な秘書」だとすれば、エモパーは「きさくな友達」だろう。エモパーは乗換案内はできないし、音楽をかけることもできない。それはGoogle アシスタントに聞けばいい(もちろんAQUOSも搭載している)。芸能情報はひんぱんに教えてくれるが、若干うざったいなと思う時もある。とはいえ、エモパー機能をオフにしようとは思わない。「今日は知り合って100日目です」なんて言われると、ちょっとうれしくなってしまう。そんな機能だ。
ところで、「AQUOS R」で初めて登場した周辺機器に「ロボクル」がある。これはいわゆる卓上用スタンドだが、AQUOSのエモパーに連動して、クルクル回転するというギミックを備えている。エモパーが話しかけるときに、“こちらを振り向く”という動きをつけるために開発されたという。確かに、インカメラを使ってユーザーを探す動きを見ていると、「生き物らしさ」が強調されるように見える。
「AQUOS R」の発売時はロボクルがなかなか顔を認識してくれなくて寂しい思いもしたが、アップデートで調整されたのか、最近はちゃんとこちらを見つけてくれるようになった。とはいえ、ロボクルはやや挿しづらい端子形状だったり、急速充電をサポートしていなかったりと、改善が欲しい点はある。エモパーの進化とともに、ロボクルの進化も待ちたいところだ。
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