≪新刊立ち読み≫スマートフォンのはじめかた
「Androider+」10月号

必要なときになければ意味がない! Evernoteで情報を整理する!


 本コーナーでは、「できる」シリーズをはじめとしたスマートフォン関連の新刊を立ち読み形式で眺めながら、スマートフォンの基本的な使い方や便利な使い方をご紹介していきます。

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(94~95ページより)

Evernote
無料
Evernote.Corp
インターネット上に文章や画像、音声などを保存できるウェブサービスのAndroid版アプリ。容量制限はあるが、無料のアカウントでも十分に機能を活用できる

 Evernoteの魅力のひとつである検索機能を十分に活用するには、膨大な情報の中からすぐに目的のものを引き出せるように整理しておくことが大切。方法はそれぞれだが、ここでは簡単に始められるテクニックをいくつか紹介する。

仕事術一 「1ノート1ネタ」が基本!

 2つ以上の情報を含むデータを分類しようとすると、収納場所に迷うことが多い。判断を間違えると後で探さなければならないからだ。そこで、Evernoteに情報を保存する時は「1ノート1ネタ」を心がけよう。例えば複数の情報が詰まったウェブページなら、1テーマずつPDFで保存する。これを心がけるだけで検索性だけでなく、情報を一覧表示にしたときの見落としも防げる。

ブログなどの場合、一つのページにいくつものテーマが書かれていることがある。一つひとつ別のノートにして、それぞれタグを付けていけば、後から検索するのも簡単だ

仕事術二 タグ付けは既存のタグを優先する

 すでにあるものから選ぶだけで、こんなややこしい状況は避けられる。後から修正もできるが、ただの手間なので避けるとよい

 Evernoteを使っていると、同じ内容で別の名前のタグを作ってしまうことがある。例えば、「Androidスマートフォン」の情報を集めていて、「Android」「スマートフォン」「スマホ」などのタグ。後から検索するとき、一発ですべての情報を引き出せない。こんな状態を避けるには、「既存のタグ」からタグ付けすることを心がけ、足りない時だけ新たに作ればいい。文字を打つ手間も防げて、一石二鳥だ!

仕事術三 ノートブックはプロジェクトで分けろ!

 パソコンでいうフォルダのような機能を持つノートブック。自分が抱えているプロジェクトなど、集めたい情報が決まっているなら、専用のノートブックが便利だ。プロジェクトに関わる情報を見たければ、そのノートブックを選択するだけですべての情報が引き出せる。さらに詳しく検索するなら、プロジェクト専用の詳細タグを作っておけば、ノートブックの中でタグ検索ができるようになる。

ノートブックの中で情報を分けたければ、頭にノートブック名、その後ろに詳細をつけたタグがオススメだノートブックで分けて保存すると、ある目的の情報が一括で引き出せる。名前の前に「01」などを付けておくと、並び替えも簡単 

仕事術四 タグを階層化して検索をすばやく!

 Evernoteを使っていると、情報が集まれば集まるほどタグが増えてくる。最初のうちはいいが、やはりタグを探すのが面倒になってくる。特にスマートフォンでは画面が小さいので、目的のタグを探しづらい。そんなときには、タグを階層化するのがオススメだ。同じグループのタグを階層化しておけば、細かいタグも探しやすい。ただし、深くしすぎるのは厳禁。目的のタグまで辿りつくのに時間がかかってしまう。

画像上、左側の白いのが親タブ、右側のグレーの部分に子タブが表示される。グレーをタップすると、画像下に移動して、すべての子タブが表示される仕組みだ
タグの階層化はパソコンでしかできない。数が増えてきたら、スマホでも見やすいように整理しておくとよい

仕事術五 タグには自分の“感覚”を残すべし!

他にも「androider+」や「スマートフォン」などのタグを付けることもできるが、これだけで検索するには十分だ

 タグはひとつのノートに何個でも付けられるが、加えるべきは自分の“感覚”だ。例えばウェブページなら、「なぜ気になるのか」「どこが重要なのか」「この情報を何に使うのか」ということを考えよう。こう考えれば、同じ記事でも付けるべきタグはおのずと変わってくるはず。必要以上のタグ付けは、後からタグ検索したときに不必要な情報まで抜き出すことにつながる。なんでもタグにしてしまうのはかえって逆効果だ。

仕事術六 音声データには必ずタグとタイトルをつけるべし!

 Evernoteの音声レコーダーは、最長90分の録音が可能。アップロードも簡単で、通常のノートと同じ感覚でアップロードできる。しかし今の検索機能では、残念ながら音声の内容を検索することはできない。会議などの音声を録音したなら、必ずタイトルやタグをつけておこう。録音中にノートやタイトル、タグの編集もできるので、余裕があるなら録音開始時にすぐ編集してしまうとよい。

タイトルやノート、タグを付加しないと日付でしか探すことができない。後から自分が検索するであろう単語を記入しようタグを付けておくだけでも、十分探し出すことができる。時間がなくても、ひとつでいいので目印をつけておくこと 

最適な整理術は使いながら見つけよう

 ここで紹介したものはあくまで基本的なもの。集める情報や検索方法、人が変われば、当然、タグ付けやノートブックの分け方も変わってくる。大事なポイントは、最初から整理条件を厳しくしすぎないこと。どう使うかも分からないうちから条件を厳しくしても、あまり意味がない。まずはゆるい分類から始め、情報を収集しながら「どんな時にどんな情報が必要か」を意識して、自分ルールを作っていこう。「整理しない」だって、十分、ひとつのルールになりうる。

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書名Androider+ 10月号
価格780円(税込) 電子版600円(税込)
判型A4変形 128ページ オールカラー
付録スマホの基本&便利ワザ99 A5 64ページ
発売日2011年8月18日(木)
発行株式会社インプレスジャパン
発売株式会社インプレスコミュニケーションズ

書籍の詳細

(編集部)

2011/9/16 10:00