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「コイツは掘り出し物」だ!

クオリティー、スタミナ、安さを兼ね備えた「Mpow S9 Bluetoothイヤホン」

「Mpow S9 Bluetoothイヤホン」

iPhoneでイヤホン端子が省かれたことをきっかけに、にわかに活気づいたBluetooth接続のワイヤレスイヤホン市場。今やAndroidスマートフォンでもイヤホン端子のない機種が登場し、さらに勢いを増している。そのおかげか、ネット通販のイヤホンカテゴリーも、家電量販店のヘッドホンコーナーを見ても、Bluetooth接続タイプのものがずらりと並び、目移りしてしまうほど。

これまで多様なBluetoothイヤホンが販売され、人気が高い理由は他にもある。ワイヤレスによる使い勝手の良さはもちろんのこと、Bluetoothオーディオで使われるAACやaptXといった高音質コーデックが当たり前になり、「Bluetoothは音が良くない」といった過去のネガティブイメージが払拭されたことも大きいだろう。多くのユーザーが求めるカジュアルな用途なら「Bluetoothで十分」と断言できる時代になったのだ。

ところで、そんなBluetoothイヤホンを買おうと思ったとき、冒頭で述べたようにそのラインアップが膨大すぎて混乱したことはないだろうか。

誰もが知る国内メーカー製から、海外の高級オーディオブランド、はたまた聞いたこともないメーカーのちょっと怪しい格安イヤホンまで無数にあり、どれを選べばいいのかわからない、というのが正直なところではないだろうか。

今回紹介する「Mpow(エムポー) S9 Bluetoothイヤホン」(以下、Mpow S9)は、Amazon.co.jpで2799円。しかも9月25日から10月2日までは799円の割引クーポンがついてくるので、実質たったの2000円で手に入る。

高音質や高機能をウリにするBluetoothイヤホンが数万円することも珍しくないなか、この安さは目を疑ってしまいそうだ。それと同時に「どうせ値段なりの出来でしょ」という思いも頭をよぎる。

しかし実際に使ってみると、「コイツは掘り出し物かも」と感じられる製品だった。

クアルコム製チップを採用するハイクオリティーサウンド

Mpow S9は、香港に本拠を置き、日本にも拠点をもつMpow(エムポー)製のBluetooth 4.1対応ワイヤレスイヤホン。最近流行している左右分離型の「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれるものとは違い、左右がケーブルで連結されている比較的オーソドックスなタイプだ。

左右がケーブルでつながるオーソドックスなBluetoothイヤホン

それでも、重量は約13gと軽量。小指の先ほどしかない楕円形の小型ボディは、耳に装着したときに過剰に目立たず、ケーブル部分は細くしなやかで、首に当たっても気にならない滑らかな素材が使われている。ケーブルの途中にマイク内蔵のコントローラーがあり、電話やボイスチャットのヘッドセットとしても利用可能だ。

ボディは小指の先ほどの大きさ

マイク内蔵のコントローラー。中央が電源オンオフとペアリングのボタン、その上下にあるのが音量調整ボタン

基本性能としてまず注目したいのが、Bluetoothオーディオ用のチップにCSR8645を採用していること。多くのスマートフォンの心臓部に採用されているSnapdragonチップセットを開発している米クアルコム製で、性能と信頼性は折り紙付き。

コーデックとしては標準的なSBCのほか、高音質なAACとaptXなどに対応。手持ちのスマートフォンがAACやaptXを利用可能であれば、ノイズと遅延の少ないハイクオリティーなサウンドを聞くことができる。

ワイヤレスイヤホンということで気になる動作時間は、音楽再生時が連続8時間、通話時が連続9時間とたっぷり。せっかくのワイヤレスで気軽に使えるはずが、1日に何度も充電のインターバルが入ってそもそも満足に音楽を聞けない……なんてワイヤレスイヤホンも少なくないのに対し、このロングライフ性能はうれしい限りだ。約1.5時間でフル充電されるのもありがたい。

充電用のMicro USB端子。グロメットでしっかり保護されている

上々のフィット感、防水性能に、技適アリの安心な製品

Mpow S9は純粋なオーディオ鑑賞用というより、どちらかというとスポーツなどのアウトドアシーンに向いた製品だ。S/M/L 3サイズの付属イヤーチップで耳穴にフィットさせられるのはもちろんのこと、同じくS/M/L 3サイズのイヤーフック(スタビライザー)もあり、耳の形に合わせて装着できるため、しっかり固定して、身体を動かすようなシチュエーションでもズレを防げる。

イヤーチップとイヤーフックはそれぞれ3サイズ用意。ケーブルをめとめるクリップ、充電用USBケーブルも付属する

ボディにはマグネットを内蔵していて、ワークアウト中に一時的に外したくなったときは、左右のイヤホンをくっつけておくことで首にぶら下げても落としにくい仕掛けになっている。ポケットやバッグにしまう場合でも、マグネット部分をくっつけておけば絡まりにくい。

マグネット内蔵でイヤホン本体をくっつけておける

また、IPX6相当の防水性能を備えていることから、汗や雨にさらされるシチュエーションだけでなく、手で水洗いするようなときでも浸水による故障の不安はない。万一正しい使い方をしていて故障したとしても、18カ月間もの長期に渡る製品保証が付帯するから、安心して使えるはずだ。

IPX6対応で、水洗いもOK

安心は、価格の面でも感じられる。最初に言及した通り、販売価格は2000円(クーポン使用時)と安く、故障したり、紛失したりしたときの精神的ショックは小さい。安いから雑に扱っていい、というわけではないが、数万円クラスのイヤホンを使うときのような緊張感はなく、日常生活でもスポーツでも積極的に活用できる気楽さはありがたい。

最後にもう1つ、細かい部分ながら重要なポイントとなるのが、Mpow S9が技術基準適合証明、いわゆる「技適」を取得していること。Bluetoothイヤホンをはじめ無線電波を発する機器は、日本国内で使う場合、技適を取得していることが条件となる。

安価な海外製Bluetoothイヤホンのなかには、海外使用が前提となっている製品をそのまま日本国内に持ち込み、技適を取得しないまま販売している例もある。技適なしの製品を使うと、使用者が法律違反になってしまうことに注意したい。きっちり技適を取得しているMpow S9は、そういう面でも安心度が高い製品なのだ。

技適も取得しており、安心して使える

2000円台なのにバランスの良いサウンド

そんなMpow S9を実際に2週間ほど使ってみた。スマートフォンのOnkyo HF PlayerやPC用音楽プレーヤーで再生した楽曲、動画配信サービスの映画などで試したところ、真っ先に感じたのが、「この価格帯のワイヤレスで、このサウンドを鳴らすか!」という驚きだ。

スマートフォン用アプリOnkyo HF PlayerなどでMP3ファイルやハイレゾ音源の再生を試した

誤解のないようあらかじめ断っておくと、数万円クラスの「有線の」イヤホンやヘッドフォンに比べれば、音質面で勝るとは言えないし、同等と言うつもりもない。

ただ、それらは価格帯にかかわらずBluetoothイヤホンの多くで感じてしまう部分だし、しかもそれに気付くのは静かな環境で「音楽鑑賞」したときだけ。Mpow S9のメイン用途になるだろう日常生活やアウトドア・スポーツシーンでは、そういった細かな点よりも、気持ち良く聞けるか、が重要だ。

そういった意味では、どこか特定の音域や音楽ジャンルに特化しているわけではなく、調和のとれたサウンドを奏でてくれるMpow S9は、むしろスポーツなど何か他のことをしながら聞くにはもってこいの、バランスの良い音質と言える。デスクワーク中のBGMにも向いた、素直でとんがったところのないサウンドなのだ。

AACやaptXで再生すれば、粒感のある中音域から高音域を堪能できる。例えば映画「セッション」のサウンドトラックのうち、同映画の原題ともなっている代表曲の1つ「Whiplash」では、その出だし、ピアノの音に隠れがちなウッドベースの弦を弾くリアルな音もしっかり再現している。

Whiplashは、ウッドベースの弦を弾く生々しい音が聞ける

また、「Vivaldi: Recitative And Aria From Cantata Rv 679, Che Giova Il Sospirar, Povero Core」のように透明感のある女性ボーカルのクラシック曲は、ワイヤレスとは思えない艶やかさが耳を打つ。安価なBluetoothイヤホンとしては想像以上のクオリティーで、満足感も高い。

透明感のある女性ボーカルも再現

スポーツでも快適に活用。意外な性能の高さも

屋外ランニングに連れ出してみると、改めてMpow S9の軽さを実感する。約30分間のランニング中、耳周りに大量の汗をかいても身体の上下動でズレることは一度としてなかった。軽さに加えてフックがしっかり機能してくれているのがわかる。

ランニングに使用。フックのおかげで外れたりする心配は一切なかった

屋内の自転車トレーニングでも、もちろん快適

インイヤータイプなので圧迫感は多少あるとはいえ、首の後ろに掛かるケーブルが気になることもゼロ。ジョギング程度なら走りのパフォーマンスには影響はなさそうだ。屋外ランニング中に音楽を聞くにはスマートフォンもセットで身に付けなければならず、むしろそちらの方が気になってしまう。

特に身体を動かす時はケーブル部分をクリップでまとめて遊びを減らしておくのがおすすめ。垂れていると風切り音が発生しやすい場合がある

また、ほとんど毎日使うBluetoothイヤホンとしては、音質よりもむしろ電池もちを含む使い勝手を重視したいところ。そういう観点では、Mpow S9のスタミナ性能の高さは特筆すべきポイントだ。毎日のように通勤途中で使ったり、ランニングで使ったり、仕事中に使ったりしていたのに、丸々1週間、充電なしで音楽を聞き続けることができたのだ。

「え? まだ聞けるの?」と毎朝不思議に思いながら音楽を再生し、8日目にしてローバッテリーのガイダンスが何度か流れた後、ようやく沈黙した。平均して1日あたりおそらく1時間程度の使用だったのだろう。音楽再生で連続8時間という性能は伊達ではない。

もう1つは、Bluetooth接続の反応の良さ。すでにスマートフォンなどとペアリングした状態なら、Mpow S9の電源をオンにしたわずか1秒後には、それらの機器との接続が自動で完了する。製品によっては接続に時間がかかったり、結局スマートフォンから手動で接続操作してやっと使えるものもあるなか、このストレスフリーな反応の良さはうれしい。

電源を入れるとほぼ同時に、と言ってもいいほどの速さで接続が完了

しかも、接続の有効範囲も広い。試しに音源となるスマートフォンから遠ざかってみると、直線距離で十数メートルでやっと音切れが発生するほど。少なくとも筆者の木造2階建ての自宅内では、スマートフォンがどこにあろうと常に音楽を聞いていられる性能だ。2階の充電器にスマートフォンをセットし、1階のお風呂に入りながら音楽を聞くことだってできる。

安価なイヤホンに拒否感のあった人にもお勧めしたい「掘り出し物」

安価なBluetoothイヤホンとしてはそつのない音質で、ワークアウトに連れ出すのにも最適な軽量かつ防水性能の高いMpow S9。それだけでも十分に魅力的だが、個人的にはそのスタミナ性能と、Bluetooth接続の反応の良さ・有効範囲の広さからくる使い勝手の良さに特に惹かれた。

筆者の場合、「買ってみたはいいものの、値段なりの性能だった……」みたいな失敗が怖かったうえ、あまりにも似た製品が多くて選びきれず、数千円前半の安価なイヤホンにはほとんど手を出してこなかった。けれども、Mpow S9のような「掘り出し物」レベルのBluetoothイヤホンなら「一家に1台」もしくは「1人に1台」の感覚で欲しくなる。

初めてのワイヤレスイヤホンとして、あるいはスポーツ用にヘビーに使い倒すイヤホンとして、みなさんもMpow S9をぜひとも試してみてほしい。

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MPOW S9 Bluetoothイヤホン