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「スマホで防災」、台風や地震などに活用できるスマホサイトやサービスをチェック

 毎年8月30日~9月5日は防災週間だ。本誌では30日に、この期間中に体験サービスを提供している災害用伝言板の利用方法を紹介した(※関連記事)。

 今回はスマートフォンと防災をテーマに、災害用伝言板以外にも災害時や備えに役立つサービスやアプリをまとめた。この機会に地震や台風などの災害への備えを見直そう。

災害時Wi-Fi「00000JAPAN」

 大規模災害時、無料で解放される公衆無線LANサービス「00000JAPAN」をご存知だろうか。

 大規模災害の発生から72時間以内を目安に、公衆無線LANサービスを提供する各社が協力し、統一SSID「00000JAPAN」として、被災地域のユーザーなら誰でも利用でき、災害に関する情報収集ができるというものだ。

【関連URL】
大規模災害時における公衆無線LANの無料開放について(無線LANビジネス推進連絡会)

【関連記事】
災害時に無料で使える公衆無線LAN「00000JAPAN」を統一SSIDとして提供

災害発生時の情報収集に役立つツール

 災害が発生した時に情報収集をするためのツールとして、「Google 災害情報マップ」と「Yahoo!防災速報」の2つを紹介しよう。

 「Google 災害情報マップ」は、スマートフォンで使えるWebサービスだ。地図上に現在発生している地震や台風の影響、警報や注意報するサービスで、避難所マップや交通状況マップ、NTT東日本エリアの公衆電話マップも用意されている。

「Google 災害情報マップ」

【関連URL】
Google 災害情報マップ

【関連記事】
避難場所、危険度など防災情報を地図で提供「Google 防災マップ」

 「Yahoo!防災速報」は、ヤフーが提供する災害情報アプリ。あらかじめエリアを設定しておくと、地震や火山噴火、防犯に関する情報、豪雨や津波などの予報を通知してくれる。過去の情報も時系列の見やすいレイアウトで参照できる。

「Yahoo!防災速報」

【関連URL】
Yahoo!防災速報

【関連記事】
http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/498162.html
防災にスマホを役立てよう(みんなのケータイ)

自治体の情報発信も確認しておこう

 また、自治体がホームページなどで発信している情報も参考になる。前述の「Yahoo!防災速報」でも自治体が発信する防災情報を確認できるが、自治体の中には防災情報や生活情報をまとめたアプリを提供している自治体もある。住んでいる場所の自治体がどういった情報を発信しているか、確認しておくと良いだろう。

SNSで情報収集する方法も

 LINEやTwitter、FacebookといったSNSを、災害時の情報収集ツールとして活用する方法もある。災害時にリアルタイムで情報を入手できる可能性があるが、デマが流布されることもあるため、あくまで補完的な情報ツールとして利用したい。

 ここでは、LINEとTwitter、Facebookがそれぞれ公開している災害時の利用法を紹介しよう。

【関連URL】
災害時に役立つLINEの活用方法(LINE)
防災の日:災害の備えは十分ですか?(Twitter)
災害時情報センターのご案内(Facebook)

オフラインで使える地図

 災害発生時に通信が途絶えた場合、スマートフォンの地図アプリを利用できなくなることがある。そういった状況に備えて、オフラインでも利用できる地図アプリを導入しておくのも手だろう。

 インクリメントPの「MapFan」は、日本全国の地図をダウンロードして、オフラインで利用できる地図ナビアプリだ。月額400円(税込)のサービスで、毎月更新される地図データをダウンロードできる。なお、全国地図データをダウンロードするには、端末に数GB分の空き容量が必要となる。

【関連URL】
MapFan+(iOS版)
MapFan for Android

【関連記事】
格安SIMユーザーにもぴったり! オフライン地図「MapFan 2014」

「震災時帰宅支援マップ」(首都圏版)

 マップル・オンの「震災時帰宅支援マップ」は、大地震が発生して都市部の交通網がマヒしたときに、歩いて帰宅するための支援アプリだ。iOS/Android対応で、首都圏版、中京圏版、京阪神版が用意されている(各400円、税込)。auスマートパスのアプリ取り放題サービス向けにも提供されている。

 オフラインで使える地図だけでなく、広域避難場所やスマートフォンを充電できる携帯電話ショップなどのスポット情報が収録されている。

【関連URL】
震災時帰宅支援マップ

日頃から災害に備えるためのガイドブックと訓練アプリ

 災害は突然やってくるもの、日頃からの備えが重要だ。NTTドコモやKDDIは、震災時に役立つ小冊子を配布している。

 ドコモの「防災ハンドブック」は、災害用伝言板の使い方のほか、備蓄リストや家の中の安全対策などすぐ役立つ情報をまとめている。KDDIが公開している防災マニュアル「もしもしケータイもしものケータイ」では、“震災時に知っておきたい10のこと”として、災害に対する心構えをシンプルにまとめている。どちらも情報量は多くないが、災害時に必ず役立つポイントを抑えているので、一度はチェックしておきたい。

【関連URL】
災害対策に関するパンフレット等のダウンロード(NTTドコモ)
防災マニュアル「もしもしケータイもしものケータイ」(KDDI、PDF形式)

 「東京防災」は、東京都が都民向けに配布している防災ガイドブック。PDF版やKindleなどの電子書籍版も提供されおり、無料でダウンロードできる。

 地震直後の行動や避難時の流れ、避難所生活の注意点など、300ページにおよぶ実践的な情報が、収録されていて、都民以外も必見の内容だ。スマートフォンに入れて日頃から読みつつ、災害時にも参照できるようにしておくと良いだろう。

【関連URL】
防災ブック「東京防災」

【関連記事】
「東京防災」をスマホに入れて災害の備えに(みんなのケータイ)

 NTTドコモでは無料のAndroidアプリ「地震防災訓練アプリ」を公開している。訓練用に緊急地震速報のブザー音を鳴らして、避難行動の練習をするためのアプリで、ドコモユーザー以外でも利用可能。

 自治体向けとされているが、個人で時刻を登録して、決められた時刻に緊急地震速報を鳴らして、訓練することもできる。

【関連URL】
地震防災訓練アプリ

【関連記事】
緊急地震速報を防災訓練に活用、ドコモの地震防災訓練アプリ