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Xperia15周年記念でイベント、ファン同士つなげる新たな取り組み
2025年5月27日 00:00
「Xperia 1 VII」の発表を記念してソニーは15日、東京都内で「Xperiaファン感謝イベント」を開催した。抽選で選ばれた70人のファンが詰め掛け、Xperiaの企画担当者や開発者らと交流した。
15周年を迎えたXperia
イベントの冒頭では、ソニー モバイルコミュニケーションズ事業部 太田和也副事業部長があいさつ。「Xperia」の由来などを説明したほか、来場者への感謝を語った。
来場者らは、イベントに先駆けて発表された新モデルXperia 1 VIIの新機能をツアー形式で体験した。暗所撮影では、自らが持参したXperia 1 IVなど歴代モデルとの比較しての撮影体験を用意。Xperia 1 VIIは、超広角レンズのセンサーサイズが前モデル比で2.1倍に大型化しており、その写り具合に参加者一同が驚いていた。
Xperia 1 VIIの実機を実際に手に取れるコーナーでは、各々が持参した私物のXperiaなどスマートフォンと並べたり、実際に操作したりして使い心地を楽しみ、新機能「AI オートフレーミング」を試す人の姿もあった。さらに会場に用意された歴代Xperiaを飾ったパネルの前では、ソニーマーケティング モバイルビジネス 執行役員 本部長の大澤斉氏が参加者に当時の裏話を披露していた。
ツアー終了後には、軽食とドリンクが振る舞われ、参加者同士でも交流する時間が設けられた。ファン同士に加えて開発者、企画担当者らが交わり会話に花を咲かせた。この日の参加者は70人だったが、抽選に応募した人数は2622人と実に37倍超もの倍率だったという。
既存ユーザーに訴えかけるPR戦略
今回のイベントは、従来「Xperia SPECIAL EVENT」として開催されていた新製品体験会をリニューアルした。その背景にはソニーが推進する「カスタマーマーケティング」の強化があると、ソニー モバイルマーケティング部門 マーケティングコミュニケーション部 統括部長の湯原真司氏は話す。
カスタマーマーケティングとは、既存の顧客に対するマーケティング活動を意味する。今回のXperia 15周年 ファン感謝イベントもXperiaユーザーを対象に、参加者を募集しており、イベント名称は「ファンに喜んでもらう」ことを表すために変更した。単純に新製品の新機能を体感してもらう建付けだった前回までとは打って変わって、ツアー形式かつソニー社員も交えたファン同士の懇親会の場も設けられるなど、大きく内容が変化している。イベントは、日本だけではなく台湾でも開かれており、同様に開発者やファンらが交流したという。
「ファンの声も聞く」ことが最重要という湯原氏。ユーザーからの声を商品やサービスに反映させたいという思いがあり、企画担当者や開発者もイベントに臨んだという。「反映したものをファンに届けてそれで終わりではない。それに対するフィードバックをいただくことでエンゲージメントを高めていきたい」と話した。
また、スマートフォンメーカーの淘汰が進むなかで、ファン同士の結びつきを強めたいとの思いもあるという。これを「ファンに自信を持ってもらう」と湯原氏は表現した。イベントでは、参加者らもソニースタッフも歴代所有やお気に入りのXperiaを書き入れた名札を下げ、対話のきっかけとすることを試みたほか、懇親会をプログラムに組み込むなど、工夫が凝らされている。「共感を届ける」として、こうした活動は、純正アプリ「Xperia Lounge」などでも発信していく。
一方で湯原氏は、新規ユーザーの獲得については「(ユーザーを)広げていくのはもちろん重要。(既存の)ファンを中心としたパワーは必ず新規のユーザーにもつながると考えている」と認識を示す。ヘッドホンやカメラなどほかのカテゴリーの製品ユーザーにもXperiaを選んでもらえるよう、取り組んでいくという。
Xperiaが国内でデビューしてから15周年を迎えた節目のイベント。一夜限りで終わりではなく、秋ごろを目処に東京およびそれ以外の街でも新たに開催されることが発表された。今回、参加が叶わなかったXperiaファンは、次回のイベントの詳細を待とう。




















