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グーグル「Pixel」のレコーダーアプリ、「Gemini Nano」活用の新機能で録音件数が24%増加

 グーグル(Google)は、「Pixel」シリーズのレコーダーアプリについて、大規模言語モデル(LLM)の「Gemini Nano」を活用した機能の搭載により、録音の保存件数が24%増加したことを明らかにした。Androidの開発者向けブログで紹介されたもの。

「Pixel 9」シリーズでは最新のGemini Nanoを利用できる

 Pixelシリーズのレコーダーアプリでは、オンデバイスの大規模言語モデルであるGemini Nanoが採用されている。AIによる音声要約機能が導入され、利便性がアップした。

 8月には、マルチモーダリティモデルを搭載した新しいGemini Nanoが発表され、さらなるパワーアップを遂げた。文法やニュアンスの処理が改善され、より長い音声録音の要約に対応している。

 最新バージョンのGemini Nanoは、「Pixel 9」シリーズのデバイスで利用できる。

大規模言語モデルをデバイス上で動作させるメリット

 Pixelのアプリのプロダクトマネージャーを務めるクリスティ・ブラッドフォード(Kristi Bradford)氏は、大規模言語モデルをデバイス上で動作させることについて、「より高いプライバシーを提供し、待ち時間が少なくなる。インターネット接続が不要なメリットもある」と語っている。

クリスティ・ブラッドフォード(Kristi Bradford)氏

エンゲージメントが大幅に向上

 レコーダー用に微調整が施されたGemini Nanoは、発言者の名前、主な要点、テーマを含む議事録の3つの要点をアウトプットできる。

 AIによる要約機能が利用可能になって以来、ユーザーは一日の平均で2~5回、機能を利用しているという。また、録音の保存件数は24%増加し、アプリのエンゲージメントが大幅に向上したとアピールされている。

 本稿執筆時点で、AIによる要約機能は英語でのみ利用できる。