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“誰でもすぐ簡単に働ける”、新サービス「メルカリ ハロ」が目指す世界

 メルカリは6日、スマートフォンで利用できる“空き時間おしごとサービス”として、「メルカリ ハロ」の提供を開始した。サービスコンセプトは「だれでも、すぐに、かんたんに」。短時間からでも働ける求人を公開し、働きたい人の応募手続きも簡易化することで、柔軟な働き方を支援する。

 6日の発表会にはメルカリ 執行役員 CEO Workの太田麻未氏が登壇し、サービス開始の背景などを語った。

太田氏

 新型コロナウイルスの影響もあり、リモートワークやフルフレックスなどのような働き方は珍しいものではなくなった。それぞれのライフスタイルに合わせた働き方を選びやすくなるなか、物価高騰に対する副収入源として、単発・短期間の雇用契約による“スポットワーク”へのニーズも高まっているという。

 一方で、空いた時間を活用して働けるスポットワークに対しては、「登録などの手続きが面倒」「合う仕事がなさそう」といった声があり、解決すべき課題となっていた。

 メルカリ ハロは、先述のような課題を解決するためのサービスとして登場した。月間2300万人が利用するというフリマアプリ「メルカリ」や、専用アプリを通じ、スポットワークの求人に応募できる。

 18歳以上で、メルカリ上での本人確認や口座登録が完了していれば、履歴書や面接は不要。思い立ったときに応募し、最短1時間から気軽に働ける。利用料は無料。

 給与を受け取る方法は銀行振込だが、将来的には「メルペイ」で給与を受け取れるようになるという。

 「メルカリとスポットワークは非常に相性がいい」と太田氏。メルカリが実施した調査によれば、スポットワーク利用者の半数以上がメルカリを利用している。また、メルカリ利用者のうち約750万人がスポットワーク利用の意向を持っているとされ、今後のサービス普及に期待がかかる。

 メルカリ ハロで求人を公開する“求人募集パートナー”には、ファミリーマートや日本郵便など、さまざまなジャンルの事業者が名を連ねる。まずは1都3県の店舗から7日以降の求人掲載が始まり、今後は全国4万カ所以上の店舗の求人が順次公開されていく。

 収益化の方法として、メルカリは求人募集パートナーから手数料を受け取るしくみ。当面の間は手数料無料キャンペーンが実施され、パートナーシップの拡大が図られる。

 働き手はメルカリ ハロにおいて“クルー”と呼ばれ、1回勤務するごとに1000円分のポイントを付与する記念キャンペーンが実施される。ポイントを受け取れるのは最大10回で、期間は3月末まで。

 事業者と働き手のマッチングについて、「事業者を求人募集パートナーとして登録する際には、必ず審査を実施する。また、クルー側のドタキャンなどに対しては、サービスの利用制限措置などを考えている」と太田氏。事業者と働き手の双方が安全に利用できるサービスにすると語った。