日本テレビ、スタジオジブリを子会社化へ

　日本テレビは、スタジオジブリの株式を取得し、子会社化することを発表した。9月21日の取締役会で決議されたもの。スタジオジブリも、同日の取締役会で日本テレビへの株式譲渡の承認を決議した。

　株式譲渡の実行日は10月6日。日本テレビはスタジオジブリの議決権の42.3％を所有することになる。また、スタジオジブリの経営面をサポートする契約を締結する。

日本テレビ 会長の杉山美邦氏（2023年6月）

スタジオジブリ プロデューサーの鈴木敏夫氏（2023年6月）

子会社化の背景

　日本テレビは1985年に「風の谷のナウシカ」をテレビで放送して以来、映画番組「金曜ロードショー」を通じてスタジオジブリ作品を放送してきた。

　株式取得の決定について同社は、スタジオジブリをさらに強力に⽀援していくことが、日本テレビグループ全体の企業価値向上につながるとしている。

　株式の取得価額は現時点で非公開。今後の連結業績への影響は軽微とされる。

子会社化後の経営体制など

　子会社化後のスタジオジブリの経営体制として、取締役名誉会⻑に宮﨑駿氏が就く。代表取締役議⻑は鈴木敏夫氏、代表取締役社⻑は福田博之氏となる。

　後継者問題に悩むスタジオジブリでは、宮﨑駿氏の長男である宮崎吾朗氏を含め、候補を検討してきた。そのような経緯から日本テレビとスタジオジブリ
の間で話し合いがスタートし、今回の決定に至ったという。

　現在開催されているイベント「金曜ロードショーとジブリ展」には、携帯会社としてKDDIも特別協賛している。