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アンカー、高性能パワーサプライ製品を新ブランド「Anker Prime」に再編――8つの新製品も同時発表

 アンカー(Anker)は2日、同社の充電器やモバイルバッテリーなどのパワーサプライ製品について、新ブランド「Anker Prime」を発表した。これまでのGaN Prime製品など一部既存製品も取り込み、クリエイターなどプロユースを想定した高性能製品を「Anker Prime」に再編する。

さまざまなニーズに応える製品をフルラインアップ

 アンカーでは、2018年にGaN素材を採用したパワーサプライ製品を、業界に先駆けて導入し、製品サイズの小型化や高出力化を実現。さらに2021年には、アンカー独自の電源IC(集積回路)と回路設計を取り入れGaN素材の能力を最大限に引き出した「GaN II」を発表。

 翌2022年には、100W以上の高出力へ対応しながらもさらに小型化、かつ安全性が向上した「GaN Prime」シリーズを発表し、高性能パワーサプライ製品を強化してきた。

 直近の製品では、複数ポートの出力配分をリアルタイムで調整することで、充電の効率化が図られていたり、バッテリー寿命に影響する発熱に対し製品温度を高頻度で監視し、発熱を抑制したりすることで、高い安全性を確保。かつ、最大240Wの出力をサポートするUSB PD(Power Delivery)3.1へ対応する急速充電器などをラインアップしている。

 アンカーでは、アフターコロナの出社や外出、旅行機会の増加による出先での充電ニーズも再び高まってきていることや、端末のバッテリーの大容量化やノートパソコンの充電ニーズ増加を受け、さまざまなニーズにあわせた製品をラインアップしている。

 今回は、これらや新たな充電ニーズに応える製品をフルラインアップで集約したブランドとして「Anker Prime」を据え、アンカー史上最高峰のパワーサプライシリーズとして、製品をラインアップしていくとしている。

新たにラインアップされた「Anker Prime」製品群

 「Anker Prime」のブランド発表とともに、新ブランドから8つの製品が新たに発表された。発表されたのは、モバイルバッテリー3製品とモバイルバッテリーの充電ドッグ付き充電器が1製品、急速充電器が3製品と電源タップ1製品の合計8製品。

モバイルバッテリー

 モバイルバッテリー製品では、最大出力が130W、200W、250Wの3製品がラインアップされた。それぞれ、搭載されている液晶ディスプレイから残量や出力状況などを確認できる。

Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)

 合計最大130W出力で容量1万2000mAhの急速充電器。USB Type-Cポートを2つ備え、それぞれ最大65W出力をサポートする。

 バッテリー本体の充電も、最大65W入力をサポートしている。

 価格は1万2990円。8月28日に発売される(予約受付中)。

Anker Prime Power Bank (20000mAh, 200W)

 USB Type-Cポート2つとUSB -Aポートを1つ備えたモバイルバッテリーで、容量は2万mAh。

 最大出力は、USB Type-Cポートが最大100W、USB-Aポートが最大65W、合計で最大200Wまで出力できる。バッテリー本体の充電は、最大100Wで充電できる。

 2つのUSB Type-Cポートからそれぞれ100W出力できるため、対応するノートパソコンやMacBook Proを2台同時に充電できるとしている。

 価格は1万9990円、8月2日に発売されている。

Anker Prime Power Bank (27650mAh, 250W)

 合計最大出力250W、容量2万7650mAhを備えたモバイルバッテリーで、MacBook Proなら約1.5回、iPhone 14なら約5回以上充電できるとしている。

 USB Type-Cポートを2つ、USB-Aポートを1つ備えており、最大出力は、Type-Cで最大140W、USB-Aで最大65W出力をサポート。バッテリー本体の充電では、USB Type-Cで最大140W、後述する専用充電スタンドでは最大100W入力で充電できる。

 同製品では、アンカーのモバイルバッテリーでは初となるスマートフォンアプリ「Anker」と連携できる機能が備わっている。Bluetooth接続で連携でき、充電状況の確認や本体の充電回数、サイクル回数、ファームウェアの更新などができるほか、モバイルバッテリー本体の位置をアプリ上で確認できる。

 価格は、2万4990円。今秋発売される。

モバイルバッテリー3製品を比較
左から130W、200W、250W(250Wのみモックアップ)

モバイルバッテリーの充電ドッグ付き充電器

Anker Charging Base (100W) for Anker Prime Power Bank

 アンカーでは初となるモバイルバッテリー専用の充電スタンド。先述の3つのモバイルバッテリーへの充電をサポートし、モバイルバッテリーの端子部を下に充電器に乗せるだけで、最大100Wで充電できる。

 充電器には、モバイルバッテリーの充電端子だけでなく、USB Type-Cが2つ(1つは最大100W出力)、USB-Aが1つ(最大18W出力)備わっている。

今回発表のモバイルバッテリーを乗せるだけで充電できる

 価格は6990円。9月上旬に発売される。

急速充電器

 急速充電器では、67W、100W、240Wと最大出力が違う3製品がラインアップされている。いずれもGaN素材を採用した製品。

Anker Prime Wall Charger (67W, 3 ports, GaN)

 USB Type-Cポートを2つ、USB-Aポートを1つ備えた急速充電器で、大きさは約50×40×39mmとコンパクトな製品。

 最大出力は、単ポート使用時にUSB Type-Cで最大67W、USB-Aで最大22.5W出力をサポートする。

 価格は8490円、8月2日に発売されている。

Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)

 最大100W出力対応の急速充電器。出力ポートは、USB Type-Cが2ポート(最大100W出力)とUSB-Aが1ポート(最大22.5W)

 本体の大きさは、約60×42×39mm。

 価格は9990円、8月2日に発売されている。

Anker Prime Desktop Charger (240W, 4 ports, GaN)

 合計最大240W出力対応のデスクトップ型の急速充電器。USB Type-Cを3ポート備えており、うち1つは最大140W出力(ほか2つは最大100W出力)をサポート。また、USB-A端子を1つ備える(最大22.5W出力)。

 本体の大きさは、約105×79×34mm。スタンドが同梱されており、縦置きでも利用できる。

 価格は1万9990円。今秋発売される。

電源タップ

Anker Prime Charging Station (6-in-1, 140W)

 コンセントの出力端子が2つ備えられた液晶ディスプレイ付きの電源タップ。

 USB Type-C端子とUSB-A端子が2つずつ備えられており、単ポート使用時の最大出力は、Type-Cが最大140W、USB-Aが最大12W。

 液晶ディスプレイでは、出力状況がリアルタイムで確認できる。

コンセントを指すと、端子が浮き上がるしくみ(左は指した後、右は指す前)
製品ラインアップ

数字3ケタのラインアップは打ち止め? 今後はわかりやすいネーミングに

アンカー・ジャパン CEOの猿渡 歩氏

 アンカー・ジャパン CEOの猿渡 歩氏は、以前まで行ってきた「数字3桁を使ったネーミング」について、「少しわかりづらいところがあったと正直思っている」とコメント。

 数字にはそれぞれ特定のシリーズを指しているなど意味があったものの、ユーザーにとっては数字だけではわかりにくいというところがあったとし、今回のAnker Primeシリーズを含めて今後のシリーズでは、3桁の数字で表現する形ではなく、よりわかりやすいような形で展開するとした。