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グーグルのAI技術で「Pixel 7 Pro」の夜間モードが高速化した仕組みとは

 グーグル(Google)は、同社公式ブログで、Pixelスマートフォンに搭載されている「夜景モード」の仕組みや、「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」で「夜景モード」を高速化した方法を紹介した。

「夜間モード」の仕組み

 Pixelスマートフォンでカメラアプリを開くと、自動で夜間であるかを検出して夜景モードを有効にし、シャッターボタンを押すとファインダーからフレームを取り込み、Pixel内の「メモリバッファ」に一時的に保存される。

 バッファに記録された撮影データは、常に新しいものが保存され、古いものから消去されている。

 シャッターを切ると、まず露出時間を長いフレームが連写(バースト)で撮影される。このとき、シャッターを押す前よりも明るくなるが、ぼやけている画像となってしまう。

 続いて、「HDR+ with Bracketing」という仕組みにより、異なる露光の写真を複数枚記録する。こうして、素早いシャッターで暗いものの鮮明なフレーム、そして明るいもののブレているかもしれないフレームが記録されることになり、それらを合成し、夜景モードの写真が生成される。

Google Tensorによる「夜間モード」のアップデート

 Google Tensor上で動作する新しい機械学習アルゴリズムが、「夜間モード」における、ぼやけた写真と鮮明な写真を合成する際に写真のノイズを低減する。

 ノイズの除去は従来、より多くのフレームを撮影する必要があったが、AIがノイズを低減するため高速化につながった。

 さらに、最新のGoogle Tensor G2ではさらに速いペースでノイズを低減するという。