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「グルメサイト時代は終わりを迎えつつある」、飲食店検索でグーグルが初めて利用率トップに

 飲食店向け予約システムや飲食店検索サイトなどを手掛けるTableCheck(テーブルチェック)は、「グルメサイトに関する意識調査」を発表した。調査対象は20~60代の全国の男女1100名と、20~50代の飲食店に勤務する全国の男女550名で、調査期間は2022年6月27日~30日。

 第三者の立場ではなく、同社自身が手掛ける事業分野についての調査となるが、数ある飲食店検索サービス(グルメサイト)を抑え、グーグル(Google)への支持が高まっている様子が明らかにされている。

「グルメサイトに関する意識調査

 グルメサイトの点数・ランキングの信頼度に関する設問では、「あまり信頼していない」「まったく信頼していない」を合わせた信頼しない層は、30.4%となり、2年前の数値から約1.2倍となった。

 飲食店検索に利用するサイトに関する設問では「Google」が86.1%となり、グルメサイトを初めて抜き、トップになった。

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 グルメサイトの利用閲覧頻度に関する設問では、「利用・閲覧しなくなった」と「減った」を合わせた数値が28.5%、「増加した」が11.0%と3年連続で減少が増加を上回った。

 グルメサイトを利用しなくなった理由は1位「自分好みの店が見つからないから」28.8% 2位「信頼できる情報ではないから」21.2%となった。

 飲食店を検索する際に最も利用する手段に関する質問では「Google」の利用率が20代、30代、50代で「グルメサイト」を上回った。また20代のユーザーでSNSでの検索が広まっている様子がわかる。一方、予約手段に関する設問では、依然として「グルメサイト」や「電話予約」の利用率が高い結果となっている。

 「自分好みの店を発見できるツール」に関する質問では「Google」が「グルメサイト」を上回った。予約ツールに関する質問では各ツールのメリットが鮮明になった。たとえば食べログでは「情報を比較できる」(36.2%)がトップになったのに対し、ホットペッパーは「ポイントが貯まる」(52.4%)、一休.comは「お得」(10.8%)がトップとなった。

 このほか、今年6月、焼肉チェーン店が食べログの評点を不当に下げられたため、売り上げが減少したとして、損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁が食べログを運営するカカクコム側に独裁禁止法違反を認めて敗訴とした判決に対して妥当だと思うかという質問に対しては、「とても妥当」、「妥当」とした回答が58%に上ったが、「妥当ではない」、「まったく妥当ではない」とした回答は約5%に留まった。また「グルメサイトにおけるユーザーの飲食店評価」に関する質問では「信用しない」、「間違っているものが多いと思う」とした回答が30.5%となった。

 飲食店の「グルメサイトの有料契約状況」に関する調査では食べログ、ホットペッパー、ぐるなびの3大グルメサイトが強い。しかし、「利用していない」層も約6割存在している。利用していない理由としては「月額掲載料が高い」(39.0%)、「ユーザー評価などの掲載情報が信用できない」(24.6%)などがあげられた。

 「グルメサイトの料金プラン」に関する質問では支払うコストを「高い」と考える層が、2年前の1.5倍に増加した。「グルメサイトを有料契約している理由」に関する質問では予約受付(66.7%)が最も高くなった。

 「グルメサイト以外で利用している予約受付ツール」に関する質問では「公式ウェブサイト」、「インスタグラム」がそれぞれ2020年から2倍の伸びを見せている。

 現在の利用状況ではなく、活用の積極度についての質問ではインスタグラムが食べログ以外のサイトを上まっており、勢いを見せている。

 飲食事業者に「グルメサイトに対する意見」を自由記述形式でしたころ、有効な回答のうち9割が否定的な意見を持っていることがわかった。特に掲載情報や口コミに対する批判や評価制度に対する不満を持った回答が目立った。肯定的意見では「集客に役立っている」、「参考にしている」などがあげられた。

 同社はこの本調査の結果について『グルメサイト時代は終わりを迎えつつあり、今後は「Google」や「Instagram」、「公式ウェブサイト」をより活用するようになっていくだろう。』とコメントしてる。