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世界の5G加入契約数は2027年までに44億に――「エリクソンモビリティレポート」

 エリクソン・ジャパンは2021年11月に、世界のモバイル事情をまとめた「エリクソンモビリティレポート」を発行した。また、12月には同レポートに関連した記者説明会も実施された。

 本記事では、レポートの内容の一部をご紹介する。

5G加入契約数は2027年までに44億に

 レポートによれば、2027年末には全世界で5Gの加入契約数が44億件に達し、その時点におけるモバイル契約全体の半数程度を占める見込み。

 5Gの加入契約数は、4Gの加入契約数を上回るスピードで増加している。それぞれのサービス開始時期を起点とした加入契約数の推移を比べると、5Gの加入数契約数は4Gに比べて2年早く10億件に届くペースになっている。

地域別のモバイル加入契約数

 地域別のモバイル加入契約数に焦点を当てると、2027年の時点で5G加入契約数の割合が最も高いのは北米地域。同地域における5G加入契約数は4億1000万以上になり、モバイル契約全体の9割を占めると予想されている。

 また、西欧やGCC(湾岸協力会議、サウジアラビアなどで構成)諸国なども、2027年に5G加入契約数が高い割合を占める地域とされる。

 なお、北東アジアに関しては、2027年時点で5Gの加入契約数が全体の72%、4Gが26%程度になる見込み。

スマートフォンの出荷台数

 2021年上半期、世界におけるスマートフォンの出荷台数は、前年同期比で約20%増加した。

 数多くの5G対応スマートフォンが市場に投入されるなかで、エリクソン・ジャパンは、「折りたたみ式デバイスの価格が大幅に引き下げられた。こうしたデバイスが、今後は普及していく」と予測している。

モバイルトラフィック量の推移

 全世界のモバイルネットワークデータトラフィックは、2020年第3四半期から2021年第3四半期で42%増加した。2021年の第3四半期だけで、2016年末までのデータ通信総量を上回るトラフィックを搬送したという。

 エリクソン・ジャパンはこうしたトラフィックの増加について、「スマートフォンの加入契約数やデータ消費量の増加が主要因。また、動画コンテンツの視聴が増加していることも大きい」としている。

 2021年において、スマートフォン1台あたりの月間トラフィックは世界平均で11.4GBだった。2027年末までに、この数字は41GBに達する見込みとなっている。

 地域別のデータに目を向けると、世界最大となったのはGCC諸国で、月間平均で22GBのトラフィックを記録した。GCC諸国に続くのはインドで、18.4GBのトラフィックを記録している。

 なお、2027年時点での予測では北米がトップで、月間平均は52GBになると予想されている。