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LINE、新型コロナワクチン接種の予約システム提供へ
2021年1月28日 12:56
LINEは、今後国の指示のもと、都道府県の協力により、全国の市町村において実施される、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に関し、LINEを活用した新型コロナワクチン接種予約システムを提供する。
先日、厚生労働省より新型コロナウイルスワクチンの接種体制に関する発表がされたことに伴い、現在全国の各自治体において接種の準備が進められている。この準備において、電話がつながりにくく接種予約が取りづらい、予約や問合せに対応するコールセンターでのリソース不足、といったように、接種開始までの体制構築や接種実施方法の策定の中で様々な問題が懸念される。
そのような背景を受け、LINEでは住民からのワクチン接種予約を、コミュニケーションアプリ「LINE」で完結できるようシステムを提供する。
具体的な仕様と負担の軽減
具体的な仕様は導入自治体および開発会社により異なるが、自治体のLINE公式アカウントを通じ、自治体から通知される接種券の券番号等を入力することで、ワクチン接種の会場や日時などを予約・変更することができる。
また、新型コロナウイルスおよびワクチン関連情報へのアクセスや、チャットボットにより、よくある質問への回答も同アカウントから可能となる。これをコールセンター等と併用して導入することで、住民にとっては普段から使い慣れたスマートフォンのアプリから、24時間、場所を問わず予約やその管理ができるようになる。
このLINEを活用した新型コロナワクチン接種予約システムは、現在神奈川県寒川町、和歌山県紀の川市など全国約100の自治体にて既に導入を決定・検討している。
LINEでは、コミュニケーションアプリ「LINE」を活用したシステムだけでなく、電話対応についても、LINEのAIソリューション「LINE CLOVA」で支援する。
多量の電話対応が発生した際の現場のリソースの逼迫や、住民からも「忙しくて時間内に電話できない」「かけても電話がつながらない」といった事態の発生に備えて、LINE音声応対サービス「LINE AiCall」で電話対応を自動化することができる。これにより24時間受付が可能なうえ、多量の電話にも同時に対応することが可能となる。
加えて、接種日の予約、予約前日リマインド、接種後フォローの3段階の自動化も考えられる。特に接種後フォローにおいては、接種ワクチン別・年代別等のカテゴリごとの対象者に自動で電話をかけることもできる。
また「LINE」を活用したシステムにおいて、各自治体のニーズに合わせ、より職員負担が少なく、住民にとっても便利な予約フローの実現を目指すという。
たとえば接種券の券番号などを住民が直接手入力するケースでは、誤入力の可能性と自治体職員による確認作業が発生する可能性を指摘。そうした点は、LINEの文字認識技術「CLOVA OCR」で誤入力を防ぎ、職員の負担軽減をはかる。
文字抽出をサポートすることで、作業の効率化に加え、接種券を使用できるかどうかのチェック、予診表へ記入した手書き文字のデータ化もできるとしている。
オンライン本人確認「LINE eKYC」も活用し、接種会場での受付支援も可能にする。接種会場に来場する前に本人確認を済ませることで、会場では、接種券をアプリで読み込むなど、より簡単な確認作業のみで接種を受け付けられるようにする。これにより、身分証の提示で本人確認の手間を簡略化できるという。
こうした工夫により、接種会場での待ち時間を減らし、対応する職員の人数を削減するといった効果も見込まれ、結果的に「密」の状態を防ぐ。
