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【今日は何の日?】ワイヤレス充電規格「Qi」の仕様と名称がはじめて発表された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 今から11年前の2009年8月17日、ワイヤレス充電の規格化と普及推進を図る団体「ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)」から、無接点充電の技術仕様「バージョン0.95」が発表されました。

 現在では、どこのメーカーの充電器やメーカーでも相互に充電できますが、WPC設立前まではメーカーによって仕様が異なり、相互利用ができませんでした。それを解消するため、充電池メーカーなどが参加するWPCを設立し、無接点充電規格の策定を進めてきました。

2013年に公開されたQi対応スマートフォンの充電コイル(CEATEC JAPAN 2013のWPCブースより)

 WPCの当時のメンバーは、コンビニエントパワー、Duracell、ホシデン、フルトン・イノベーション、レゲット・プラット、ナショナルセミコンダクター、オリンパス、フィリップス、サムスン電子、三洋電機、深せん桑韮消費通信社、ST-エリクソン、テキサス・インスツルメンツ。現在では、アップルやHTCなどのスマホメーカーやクアルコム、東芝、ハイアール、パナソニックなども参加している。

 今回公開された仕様では、メンバーによる検証を目的とした仕様で、プロトタイプテストが実施されました。

Qiロゴ

 また、無接点充電規格の名称とロゴも発表されました。「気(Qi)」(チー)は、東洋哲学「生命の活力」を意味する「気」をモチーフにしたもの。ロゴマークも制定されましたが、現在ではあまりみかけなくなりました。

 今や有線での充電速度に並ぶほどメジャーとなったワイヤレス充電。ユーザーが好みのスマートフォン、ワイヤレス充電器を自由に選べるようになった背景には、規格化を目指した団体の活躍がありました。