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【今日は何の日?】ドコモのFOMA初の防水ケータイ「SO902iWP+」が発売された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 2006年6月30日は、NTTドコモの携帯電話「SO902iWP+」が発売された日です。

 WPとは、ウォータープルーフの略語。そうです、SO902iWP+はドコモの3Gサービス「FOMA」の機種として、初めて防水性能を備えたモデルだったのです。

 当時、本誌に掲載した開発者インタビューでは、「ユーザーののべ3人に1人が水による何らかの被害を経験している」というエピソードが紹介されています。ケータイを何かの拍子に水没させてしまい、故障してしまった経験は、少なくない人が味わったことがあるはず。

 今や、日本の携帯電話では、当たり前のように搭載される防水性能。2006年時点では、他のキャリアから防水対応機種も登場していましたが「ドコモ初の防水ケータイが実は2006年だった」ということは、今となってはなんだか意外なようにも感じられます。

 SO902iWP+は、人気の超小型ケータイ「premini(プレミニ)」シリーズの流れを汲むデザインが採用されていました。コンパクトでスタイリッシュ、それでいて、背面のバッテリーカバーは、大振りなネジ止めで防水性能を視覚面でもアピールする形。開発者インタビューを読み返すと、防水性能はケースを付け足すようなもの、と当時の機構設計の苦労が語られています。

 その一方で、おサイフケータイにも対応。「ハイクオリティなデザインと機能を融合させた」という開発コンセプトが掲げられており、しっかりと防水性を伝えるデザインでありながら、決して特殊なモデルではなく、日常的に使える携帯電話として開発されていました。

 ちなみにかつての防水ケータイでは、充電端子までカバーが付けられ、パッキンがあったことを思い出します。筆者の周囲では、充電した後、カバーをきっちり閉じるのを忘れてしまい、何かの拍子に水が入り込んで故障……なんてエピソードも耳にしました。今のスマートフォンでは、端子を露出したまま防水性能が実現されており、さまざまな場面で気兼ねなく使えるようになっています。

 防水性能は、個人的にはおサイフケータイと並び、携帯電話には欠かせないスペックのひとつ。日本でこれから登場する機種で、ぜひ積極的に搭載してほしいところです。