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【今日は何の日?】デザインが刷新、コントロールセンターが登場した「iOS 7」が発表された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 7年前の2013年6月11日、アップルはiPhoneのOSであるiOSの新しいバージョンとなる「iOS 7」を秋にリリースすると発表しました。

 今回取り上げたのは、このバージョンから新機能の追加と、デザインが大きく変わったからです。

いままでのiOSは立体的なデザイン

 これまでのiOSのデザインは立体的なデザインが中心の構成でした。タイトルバーが浮き出たようなインターフェースになっていたり、ボタンもボタンっぽく少し凹凸をもたせたデザインです。

 また、サードパーティー製のアプリのアイコンも同様に立体的なデザインとなっていました。

 日本にiPhoneがやってきてからこのデザインは概ね変化することはありませんでしたが、iOS 7からすっかり変わってしまいました。

iOS 7はフラットデザインを採用

 iOS 7からは、デザインが一新され、アイコンやボタン、背景が平面的に表現されています。このようなデザインの方法を、これまでの奥行きを意識した「リッチデザイン」に対し、「フラットデザイン」と呼ばれます。

 言葉では非常に伝わりづらいため、ここでは当時の記事の写真で比較します。

iOS 7(左)とiOS 6(右)のホーム画面
iOS 7(左)とiOS 6(右)の設定画面
iOS 7(左)とiOS 6(右)のSafari

 ご覧いただくと、一見違うOSに見えてしまいそうなほど変わっているようにみえますが、ボタンの位置などはそのままとなっています。

 また、アイコンも簡略化されたものになっています。スマートフォンが一般化したこの頃になると、アプリの機能について多くのユーザーが理解している状態です。このため、アイコンがどのアプリかさえわかればよいので、わざわざ現実世界のものに比喩したデザインにする必要がなくなりました。

コントロールセンターもiOS 7から

iOS 7のコントロールセンター

 画面の下から引っ張り出すコントロールセンターもこのバージョンから導入されました。

 アプリの起動中でも音量調整やWi-Fiの切り替えなど行える機能。現在では、機種により引っ張り出すところが右上になっていたりデザインに変化が見られるが、現在でも使用される便利な機能です。

カメラは連写できるように

iOS 7のカメラアプリ

 おなじみのカメラアプリもかなり変化しました。これまでの写真を撮るだけのアプリから、連写機能やフィルタ機能、スクエア型の写真などが追加されました。

 TwitterなどのSNSで写真を撮影する場合、料理の器など正方形や円形のものを撮影するときにスクエアで撮影すると、トリミングの手間が省けて非常に便利です。

 一瞬の瞬間を撮影したりコマ送りで撮影したいときに便利な連写機能もよく使用される機能の1つになりました。

フラットデザインはWindows8が先取り

 余談ではありますが、パソコンのOSであるWindowsも、Windows 7からWindows 8に代替わりする際、これまでのリッチデザインからフラットデザインに変更しました。

 8では、フラットデザイン以外にもスタートメニューが全画面のタイル表示になり、これまでのユーザーを困惑させていました。あまりに不評だったのか、後年のWindows 10ではスタートメニューが復活しました。

 アップルは、その点を考慮していたのかは定かではありませんが、操作性を変えることなく新しいデザインと機能を追加したところは評価される点だと思います。