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中古スマホ販売、バッテリー状態などもチェック――RMJが新制度
2019年11月28日 15:22
リユースモバイルガイドライン検討会は、安全・安心で活発なリユースモバイル市場の成長に資することを目的として、「RMJ認証マーク」を発表。また、中古携帯端末の取り扱いに関するガイドラインの改定版を12月1日より施行する。
リユースモバイルガイドライン検討会は、リユースモバイル・ジャパンと、携帯端末登録修理協議会の理事企業を中心とした任意団体。今回のガイドラインは、2019年3月似発表したリユースモバイルの取扱いに関するガイドラインの改定版。
ガイドライン改定のポイントは
今回改定された箇所は4つ。リユースモバイルガイドラインの改定は2019年3月の制定以来、今回が初となる。
バッテリー状態の確認を推奨
改定の1つ目はバッテリーの状態の確認と評価結果の表示の推奨。リユースモバイル・ジャパン 会長の粟津浜一氏によると「バッテリーに関する問題が消費者の一番の懸念」としている。経産省の調査によると、中古端末を購入したくないユーザーのうち59%がバッテリーの持ちの悪さを不安要素に挙げている。
iOSデバイスとほとんどのAndroidスマートフォンは、OS標準でバッテリーの状態をチェックできる機能を搭載している。これら端末の機能でバッテリー状態を確認することを推奨し、確認方法の例についても記載するという。また、確認した結果は確認方法とともに表示を推奨、それらの表示方法の例も記載する。
「赤ロム」端末の保証を強化
2つ目は、ネットワーク利用制限に対する保証対応。前オーナーの割賦代金不払いなどにより、端末が通信ネットワークに接続できない場合は端末自体の動作保証とは別途、保証をつけることを推奨する。
通信事業者の紹介システムで○(完動品)△(残債残りありなど)×(通信使用不可)と区別されている。中古端末市場では×の端末は部品取り用などで、一般に流通することは少ないが、まれに○だった端末が突然×になることが起こるという。
リファービッシュ品の扱いを規定
3つ目は、リファービッシュ品の取扱いに関する変更。そもそも「リファービッシュ品」とは何かということを消費者に説明し、メーカーによる保証の確認、表示を推奨する。
リファビッシュ品を販売する際には、技適マークの有無の確認、メーカーまたは認定修理業者による修理であることを担保する情報を確認し、明示する。リファービッシュ品の保証内容を確認し、消費者に明示することが推奨される。
新たな認証制度を導入
4つ目は、端末販売業者・仲介業者など事業者間取引に11段階の基準の策定。主な内容としてはガイドラインの内容を遵守しているか、会社の経営状況、事業実態の確認やガバナンス状況の確認も含まれる。
実際の審査にあたっては、審査員が企業の本社や販売店(直営店、FC店)の現地まで赴き実地確認を行う。結果をもとに審査委員会で審査が行われる。審査委員は、総務省のモバイル研究会座長の新美育文氏をはじめ、同構成員の北俊一氏、西村真由美氏、長田三紀氏に加えてRMJ会長の粟津氏。
また、こうした認証制度は悪用や認証後のガイドライン違反なども想定されるため、そうした場合の罰則規定を設ける。内容としては是正指導、警告、認証の取り消しなどで、罰則を設けることで認証制度の信頼性を担保する。
また従来、海外市場に流れていた中古端末の国内流通を見込むとした。従来は海外市場のほうが高値がつくために流出していたことがあった。SIMロック端末とSIMロックフリー端末では小売価格に3000円~1万円ほどの差がつくという。しかし、総務省からSIMロック即時解除の方針が出たこともあり、国内でも販売業者の収支に見合う状況になると日本テレホン 取締役の有馬知英氏は語る。
RMJ 認証マークをお披露目
今回のガイドライン改正に伴い、RMJ会員企業向けにロゴマークが発表された。中央に「RMJ認証」の文字が据えられ、その周りを囲むようにスマートフォンとアンテナピクトのイメージがあり、金色のリーフで縁取られている。
現在、RMJ正会員は13社。粟津氏は、会員社数の目標は定めていないが、店舗数としては4月までに1000店舗にRMJ 認証マークを設置できるようにしたいと語った。
認証には申請した企業が審査費用、登録費用を支払う必要があるが、現段階では具体的な金額などは未定としている。2月1日から認証の付与が始まる。