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ワイモバイルに初めての「Xperia」、寺尾氏が語るその狙いとは

 ソフトバンクは、ワイモバイル(Y!mobile)ブランドの新たなスマートフォンとして4機種を発表した(関連記事)。7日、ワイモバイル部門の責任者である寺尾洋幸氏は、ワイモバイルで初めてとなる「Xperia」の取り扱いなど、製品ラインアップの狙いを語った。

発表された4機種
寺尾洋幸氏

10月の電気通信事業法改正がもたらした影響

 10月1日、ワイモバイルでは端末分離プランを導入した。改正電気通信事業法へ対応するとともに、ユーザのニーズへの対応を目指した、主に契約期間、基本料、データ量を変更した。

 たとえば契約期間では2年契約および違約金(9500円)を撤廃した。期間拘束についてはワイモバイル設立時にも議論したとのことだが、契約期間を設けることでより割安にできると判断して導入した。しかし改正電気通信事業法では2年契約の差は1000円になったため「わかりやすくしたほうがいいだろう」(寺尾氏)と考えて、0円にした。

 そして9月30日には、3つの料金プランで、データ容量をアップした。また競合のUQ mobileとの違いを問われた寺尾氏は「音声通話の料金をセットにしたほうがわかりやすいのではないかと考えている。音声通話込みの値段では負けていないと思う。(ワイモバイルとUQで)狙っているところが変わってきたのかなと感じている」と説明する。

 なお、消費税増税の影響で、9月末までにかなり駆け込みがあり、10月以降の動向はまだはっきりと見えていないという。

より求めやすい価格帯に

 改正電気通信事業法を踏まえた今回のラインアップは「端末価格が重要になる」と寺尾氏。

 そこで、低価格帯としてZTE製の「Libero S10」をラインアップすることになった。価格と機能のバランスを追求したモデルで「現在、スマホに必要な機能を採用しつつt、2万8800円(税込)にした。法律にあわせた割引を適用することで、新規・MNPの方は1万円を切る価格になるのではないか」と寺尾氏はおおよその販売価格を示す。

 3年あたりで200万台を超えたというAndroid Oneシリーズは今年も続けるとして、京セラ製の「Android One S6」を用意する。指紋認証やFeliCa、デュアルカメラ(広角と標準)を備える。12月中旬以降に発売する。これまでSシリーズとXシリーズを用意してきたが、Sシリーズでも今回初めてFeliCaを搭載することになった。

 「Android One S7」は4000mAhバッテリーとIGZOディスプレイで1週間の電池保ちを実現した。こちらも12月中旬以降の発売で、FeliCaを採用。シャープ製で、こちらもAndroid Oneシリーズとして強みを打ち出す形。

Xperia 8

 ワイモバイルとして初めてとなる「Xperia 8」はどういう理由でワイモバイルの製品として提供されることになったのか。

 寺尾氏は「過去4年の販売実績を見ると、ソニーが1位。これまでXperiaシリーズはなかったが、今回初めて扱うことで、これまでのマーケットをワイモバイルが狙えるのではないかと考えた」とシェア拡大へ寄与するとの見方を示す。

 また他キャリアで登場したXperia Aceが好調で「中価格帯のXperiaも受け入れられると考えた」という。

 寺尾氏が示したシェアは過去4年のもので、ここ2年は他社のほうがシェアを伸ばしている。それでも寺尾氏は、「Xperiaは多くの方が使っており、今後、XperiaからXperiaへの買い替えが必要ではないか、受け皿が必要ではないかと考えた。新しいお客さまを獲得するためにもラインアップした。AndroidユーザーのなかでXperiaを使う人は多い。次に買う人もXperiaになる可能性が高いという調査もある。そのブランドが大きく(調査で)出てきた」と説明し、そのブランド力の大きさを評価。

 スペックは、21:9のワイドディスプレイ、1200万画素と800万画素で光学2倍ズーム対応のデュアルカメラなどを搭載。価格は5万4000円で「さらに最大2万円の購入補助がある」と、より手頃な価格帯での提供になることを示唆。10月25日ごろの発売を目指して、提供することになった。

OSアップデート

 また寺尾氏は「各メーカーは1回以上のOSアップデートをすると約束してもらっている」とも説明。かならずしも最速でのOSアップデートではないが、「昔はアップデートについていってなかったが、今はついていっている」と語った。

今後の取り組み

 事業法改正で何が起こるか読み切れていない。2万円以内の補助を活かせる価格帯での製品を用意すべく、ZTE製の機種を提供することになったと説明。

 割引額は、7日時点では、販売店が決めることながら、「どの機種でも同等。法制度にあわせて2万円を上限にしている」とコメント。キャリアが提示する価格から2万円を割り引くのが現在ながら、法制度を意識しながら進めていくとした。