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直感的な操作で筆談や翻訳ができる「しゃべり描きアプリ」、兼松コミュニケーションズが提供開始
2019年6月11日 12:55
兼松コミュニケーションズは、画面をなぞりながら話すだけで、音声認識を利用して話した内容を文字にできる「しゃべり描きアプリ」をiPhone/iPad向けに提供する。
9月10日までは「お試し版」として無償提供し、9月11日に正式版をリリース予定。正式版の料金は月額数百円程度を予定している。Androidなど、他のプラットフォームへの展開も検討している。
さまざまなシーンでコミュニケーションを円滑にするアプリとして開発され、たとえば手話ができない健聴者が耳の不自由な人を接客するときに、筆談よりもスムーズな意思伝達が可能になる。英語、中国語など10言語の翻訳機能も搭載されており、インバウンド対応にも活用が期待される。
同アプリには、三菱電機が2016年2月に発表した「しゃべり描きUI」が採用されている。スマートフォンやタブレットの画面を指でなぞりながら話すと、話した内容が文字となって、なぞった軌跡に表示される。
しゃべり描きUIは、既存事業にとらわれずデザイナーの発想を形にする、三菱電機の自主研究プロジェクト「DesignX」から生まれた。そもそものきっかけは、耳の不自由な学生がインターンに来た際、もっとコミュニケーションをとりたいと思ったことだという。
「聴覚障害者は指さしながら説明されると唇の動きを読み取れない」といった既存の方法では円滑なコミュニケーションが難しいシーンに着眼し、話した内容を指先に表示させることで、文字だけではなく写真やイラストと組み合わせたやり取りがしやすいユーザーインターフェイスを実現した。