ニュース

イオンモバイル3周年、プリペイドサービスも検討中

1月末に50万回線突破で次は2021年に100万回線が目標

イオンリテール 商品管理本部 イオンモバイル事業部長の井関定直氏(中央)

 イオンリテールは2月6日、都内のイオン葛西店においてMVNOサービス「イオンモバイル」で25歳以下のユーザー向けのキャンペーンを発表するとともに、これまでの歩みと今後の戦略についての説明を行った。

 同社では、2014年4月から「イオンスマホ」の名称で格安スマホ販売を行ってきた。当時は日本通信やビッグローブとの協業という形で事業を展開してきたが、2016年2月に自らがMVNO事業者となり「イオンモバイル」のブランド名でサービスの提供を開始。今年2月で3周年を迎える。

 同社 商品管理本部 イオンモバイル事業部長の井関定直氏は、安心・安全、低価格、アフターサービスの3つをコンセプトに事業を立ち上げ、提供してきたが、そのコンセプトは今後も変わらないと語る。契約者数は2019年1月末時点で50万回線を突破。同氏によれば、94%が実店舗での契約となっており、地元に根差したサービス展開が強みで、期間拘束を設けていないにも関わらず、解約率は0.72%と低い水準にあると胸を張る。

 次なる目標は2021年に100万回線とのことで、今後はさらなる新規顧客の獲得にも乗り出す。井関氏によれば、3つのターゲットを定めているとのことで、具体的には、実店舗以外でのオンライン販売でITリテラシーの高いユーザーを獲得したり、法人ユーザーにアプローチをかけたり、訪日外国人向けにサービスを提供したりしていく。主に訪日外国人向けを想定し、プリペイド型のサービスの展開も検討しているという。

 また、今回発表された施策は新中学生の保護者をターゲットにしたものだが、サービス開始当初に比べ、20~30代と60代以上のユーザーの比率が高まっていることもあり、直近ではシニア向けの施策も検討しているとのこと。

 とはいえ、MVNOが置かれた環境は厳しさを増しており、井関氏は「今年は通信業界激震の年であると認識している。菅官房長官の発言から今年、いろんな法改正、ガイドラインが出てくることが想定され、楽天が第4のキャリアになるということで、いろんな影響が出てくる。そして(消費)増税があり、生活防衛意識が働くので、通信コストを下げたいというお客様の意識が高まる。2019年は改めてイオンモバイル飛躍の年としたい」と述べ、変化の年をチャンスに変える意気込みを示した。