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ペットボトルを撮ると株情報を表示――「CEATEC JAPAN 2018」レポート

 千葉県の幕張メッセでは、ITやエレクトロニクスの総合見本市である「CEATEC JAPAN 2018」が開催されている。期間は19日まで。

ARで身近な商品の株情報を表示

 三菱UFJフィナンシャル・グループのブースでは、カブドットコム証券がVRやARを使い、株情報を表示するデモを行っていた。

 ARを使ったデモでは、ペットボトルをスマートフォンのカメラで撮影すると、パッケージを読み取り、画面上に企業の株価や優待情報が表示されていた。これにより、身近な商品の株価を手軽に知ることができる。今後は商品のパッケージだけでなく、企業のロゴでも株情報が表示されるようになる予定。

 この技術は、KDDIが運営する「KDDI IoTクラウド API Maket」とカブドットコムの「kabu.com API」を連携させたもの。今後は、株情報はすでにAPIで用意されているため、画像認識のための画像の用意が課題だという。

 VRを利用したデモでは、パソコンとVR機器が接続され、VR空間上に株価や、チャートが表示されていた。仮想空間上で表示することで、ディスプレイを何枚も用意することなく株情報の確認が可能になる。スマートフォンのVRで実現するかどうかについては、まだ、コンセプトモデルということで、要望があれば検討していくという。

スマホの書類画像でAIが不備を検知

 三井住友フィナンシャルグループのブースでは、SMFLキャピタルが手がけた、スマートフォンで撮影した書類の不備をAIが自動検知するデモが行われていた。想定している利用シーンは、企業がユーザーから送られてきた紙の書類を確認する際だという。これまでは、書類の自動仕分けなどには対応していたが、新たに書類の不備検知機能が追加された。

 デモでは、捺印がされていない書類が用意されており、スマートフォンで書類を撮影してアプリ経由でアップロードすることで、書類のどこに不備があるか画像の中で枠で表示され、テキストでも不備がある箇所について表示されていた。

 技術的には、ユーザー側に機能を提供して、ユーザーが書類を企業に送る前に書類不備に気付かせることも可能だが、まだまだ、紙の書類の取引が多く、ユーザーと企業はこれまで通りの取引で、企業の負担を減らすために開発されたという。