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呉波氏が語るHUAWEI nova 3、“遊べるインカメラ”で若年層や女性がターゲット
店舗展開やサポート拠点の拡充も発表
2018年10月2日 22:58
ファーウェイ・ジャパンは、SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「HUAWEI nova 3」を発表した。10月2日に開催された発表会にはファーウェイデバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏が登壇、発表会の後にはグループインタビューの形で報道陣からの質問に答えた。
なお、製品ニュース、レビュー記事、MVNOの取り扱い、独自アプリストアの開始については、それぞれ別記事で掲載している。あわせて参照していただきたい。
発表会の冒頭に登壇した呉波氏は、ファーウェイのグローバル市場でのシェアが直近の四半期でAppleに次ぐ2位にまで浮上していることや、「1億台出荷」の達成時期が年々早まり、2018年は7月に達成したことなど、好調に推移していることを紹介。日本でもAndroidスマートフォンとして販売シェア1位を獲得するなど「すべての販路で好調」とアピールした。
ファーウェイのnovaシリーズの販売はMVNOでも好調だったことから、発表会ではMVNOから6社の担当者が登壇(1社はビデオメッセージ)、「HUAWEI nova 3」への期待を語った。この中ではgoo限定カラーとして「レッド」が投入されることも明らかにされた。
呉波氏はまた、SIMフリーモデルの日本での取り組みの拡充も紹介する。ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaに続く取り組みとして、ビックロ ビックカメラ新宿東口店の地下鉄口(B2F)に、SIMフリー製品を販売するショップインショップをオープンすることを紹介。さらに、SIMフリー製品が対象の修理拠点をビックカメラ内に併設オープンすることも明らかにされた。
呉波氏にインタビュー
――HUAWEI nova 3はMVNO向けとしても大きくアピールされた。キャリア向けモデルとのバランスを今後どうしていくのか。
HUAWEI nova 3はSIMフリーで販売されるが、日本市場で提供しているMate、P、novaのシリーズをそれぞれどの販路で、と決めているわけではない。製品の位置付けやターゲット層などを基本に決めている。
――(novaなど)ブランドと販路を固定したほうが定着するのではないか。
実は、フレキシブルに販路を変えているわけではない。例えばグローバルでnovaシリーズを発表するタイミングと、日本のキャリアがラインナップを発表するタイミングは、合っていない。フレキシブルに変えているように見えるが、そういう意図ではない。
――HUAWEI nova 3はKirin 970を搭載した。同じチップセットの「HUAWEI P20」との棲み分けは。
Pシリーズとnovaシリーズはターゲット層が違う。novaは若年層やおしゃれ・流行に関心が高い層をターゲットにしている。
一番の違いは、P20にはプロレベルのカメラ機能が搭載されていること。nova 3の一番のポイントは(インカメラを含めた)AIカメラだ。
プロ並みの写真が撮りたいなら、nova 3よりもP20を選び、ほどほどの写真の効果で、手に入れやすい価格を求めるならnova 3を選ぶだろう。
価格も違いがある。MVNOの採用は、P20より多くなった。
――防水やFeliCaに非対応だ。製品のコンセプトに沿っているということか。
コストパフォーマンスを重視した。日本市場で、この価格帯の端末で何を重視するのかという調査を行っており、その結果を見てnova 3の投入を決めた。
キャリアの販売ルートと比べて、SIMフリー市場のユーザーは、より価格に敏感だ。
例えばSIMフリーのタブレットの場合、防水・フルセグ対応モデルもラインナップしたが、それらに非対応の(より安価な)タブレットに販売数量では及ばなかった。一方、キャリア向けモデルでは防水・フルセグに対応すると販売数は良くなる。
日本市場でどういう製品を販売するかは、購買意欲と購買結果に基づいている。もっとも、目標はコストパフォーマンスが高くてなおかつ防水・FeliCaにも対応したものだ。
――OPPOは日本市場向けにSIMフリーでFeliCa搭載モデルを投入した。ファーウェイの対応は?
FeliCaは、通常のNFCとは異なる技術だ。また、今の技術・状況では、FeliCaに対応しても、安定した供給を保証できない可能性がある。NFCとFeliCaに両対応できるようなものを探している。こうした手法のほうが、継続的で、手頃な値段で買えるようになるだろう。
――nova 3はau VoLTEに対応とアナウンスされているが、Mate 10 Proなど、対応が案内されて、未だに実現していないモデルが多い。本当に対応するのか? するのであれば、想定している時期は。
これらは自社系のKirin 970のチップセットを採用しており、au VoLTEへの対応は、au網との接続試験が必要だ。今はいつ試験ができるのか日程を調整している段階だ。
ただ、対応すると宣言したので、責任は負わないといけない。12月初旬を予定している次の発表会で、これまでアナウンスしたMateやnovaシリーズを含め、au VoLTEへの対応時期・スケジュールを発表する予定だ。
――ビックカメラでのショップインショップが発表された。全国展開は行うのか。
目標は全国に拡大することだが、拡大するペースはSIMフリー市場を見ながらになる。一気に拡大してすぐに閉鎖するといったことはしない。
ヨドバシカメラ、ビックカメラとは良好な関係を築けている。これから2店舗では屋外の広告がファーウェイに切り替わる。実はこれらは、お金を出すだけでは利用できない部分だ。販売が認められたということだと思っている。
――ありがとうございました。