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視覚障がい者の駅構内移動をスマホでサポートする実証実験

駅構内のQRコードで正確な位置情報を取得、音声でルート案内

 東京地下鉄(東京メトロ)およびプログレス・テクノロジーズは、東京メトロ有楽町線の辰巳駅構内において、視覚障がい者向け駅構内ナビゲーションシステム「shikAI」を活用した実証実験を8月6日に開始する。

「shikAI」システム概要

 同システムは、駅構内の点字ブロックに表示したQRコードを、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンのカメラで読み取ることで、現在地から目的地までの正確な移動ルートを導き出し、進む方向や距離を音声案内するシステム。

 各QRコードには正確な位置情報が紐付けられており、視覚障がい者が迷うことなく行き来することを支援する。

 今回の実証実験では、あらかじめ実証実験の参加に同意した視覚障がい者の協力のもと、有楽町線辰巳駅で同システムを利用しながらホーム~駅出入り口の間を移動した上で、アンケート調査などでシステムの有用性を検証する。

 実証実験は、東京メトロのオープンイノベーションプログラム「Tokyo Metro ACCELERATOR 2016」において、東京メトロアクセラレーター賞を受賞した、プログレス・テクノロジーズの「東京をすべての人々にとって安全でやさしい街にする」という提案の実現に向けた第一歩として実施される。同プログラムでは、音声翻訳デバイスを使って駅構内で訪日外国人客を案内する実証実験も過去に行われた。