【Mobile World Congress 2014】
ソニー、ノイキャン対応「Xperia Z2」と世界最薄「Xperia Z2 Tablet」
(2014/2/24 17:07)
ソニーモバイルは24日(現地時間)、Mobile World Congressに合わせて開催されたプレスカンファレンスで、フラッグシップモデルの「Xperia Z2」を発表した。米ラスベガスで開催されたCESで参考展示されていた「Core」を内蔵する「SmartBand」や、同デバイスで取得した情報を管理する「Lifelogアプリ」も合わせて詳細が公開された。
SmartBandの紹介からスタート
プレスカンファレンスには、同社の代表取締役社長 鈴木国正氏が登壇。「昨年、この場所で、2013年はソニーにとってブレークスルーの1年にすると約束した」と語り、Xperia Z、Xperia Z1、Xperia Z Ultraといった端末を改めて振り返った。
スマートフォンの前に、まず紹介されたのが「ガジェットを超えるもの」(同)というコンセプトの「SmartBand SWR10」。加速度センサーやNFCを内蔵した「Core」を組み合わせて使うリストバンドで、ボタンを押すことでXperia側に行動を記録できる。移動履歴のほか、そのとき聞いていた音楽などまで残せるのが特徴だ。鈴木氏によると、「オープンソフトのエコシステムを組み立てる」といい「SDKもすぐに利用可能になる」という。ソニー以外が開発したサードパーティのアプリが登場することも、期待できそうだ。
Xperia Z2
SmartBandに続いて紹介されたのが、同社の2014年のフラッグシップモデルとなる、Xperia Z2だ。鈴木氏が「ベストなカメラと、ベストなサウンドと、ベストなディスプレイでスマートフォンを再定義した」と語るように、この機種は3つの特徴を備える。カメラは、4Kでの動画撮影に対応。ARエフェクトなどのアプリも、動画で利用できるようになった。カメラにはソニーの1/2.3型「Exmor RS for mobile」を採用する。「Gレンズ」や「BIONZ for mobile」を搭載しているのは、Xperia Z1と同じだ。
スマートフォンとして初のデジタルノイズキャンセル機能も搭載。専用イヤホンのマイクで周囲の音を検知し、逆位相の音をぶつけてノイズを低減する。ノイズ削減率は98%。日本で発売されているノイズキャンセル対応ウォークマン用イヤホンと同じ仕組みで、騒音の解析そのものは端末で行う。
プレスカンファレンスでは飛行機の騒音が流れ、鈴木氏がイヤホンをつけるとピタリと止まるデモが行われた。やや大げさな演出に鈴木氏が「これはリアルなデモではありません」とコメントし、会場の笑いを誘った。音質面では、「S-Force Front Surround」にも対応する。
3つ目の特徴となるディスプレイは、Xperia Z1より0.2インチ大きい5.2インチ。大画面化する一方で狭額縁設計を採用したことにより、筐体自体はよりコンパクトになっている。新たに「Live Color LED」を搭載し、映像をより鮮やかに写し出すことも可能だ。解像度はフルHD。
OSにはAndroid 4.4を採用、CPUはクアルコムの「Snapdragon 801」で、3GBのRAMを搭載する。サイズは146.8×73.3×8.2mm、重量は163g。
Xperia Z2 TabletとXperia M2
また、「Xperia Tablet Z」の後継機として、世界最薄6.4mmを実現した「Xperia Z2 Tablet」も発表された。防水性能はIPX5/8相当となり、重さはLTEモデルで439g。軽さをうたった「iPad Air」を下回る重量を実現した。Xperia Z2と同様、ノイズキャンセリング機能にも対応する。サイズは172×266×6.4mm。OSには、Android 4.4を採用する。
あわせて、普及価格帯のモデルとして、ミッドレンジの「Xperia M2」も投入することが明かされた。こちらのモデルのディスプレイサイズは4.8インチ、QHDで、チップセットにはクアルコムのSnapdragon 400を採用する。
平井氏、あらためて「One Sony」をアピール
プレスカンファレンスには、ソニーの平井一夫社長も登壇した。鈴木氏からバトンを受け継ぐ形で壇上に上がった平井氏は、今回発表した端末が「One Sony」のコンセプトで作られているとして、ハンディカムやウォークマンの技術によって実現したことが強調された。同様に、ソニーグループは映像コンテンツやスポーツへのスポンサードにも力を入れている。
平井氏によると、こうしたグループの資産も、Xperiaに生かされるという。たとえば、SmartBandについてはワールドカップとのコラボモデルが発売されるほか、ARエフェクトにもスパイダーマンのコンテンツが活用されている。また、マイケルジャクソンの楽曲を起用したキャンペーンを行うことも明かされた。