【2014 INTERNATIONAL CES】
CESで見かけたユニークなウェアラブルカメラ
(2014/1/14 14:52)
2014 International CESでは、大小さまざまな企業が形状・コンセプト・機能の異なるさまざまなウェアラブルデバイスを出展している。ここではウェアラブルカメラのうち、メガネ型など特徴的な製品をピックアップし、簡単な説明を加えて紹介する。
Narrative
Narrativeは「Memoto」の名前でクラウドファンディングをしていた製品だ。4cm四方くらいの小型デザインで、裏面のクリップでジャケットやシャツのポケットなどに固定して利用する。279ドルで販売中だ。
Narrativeは撮りたいときだけ着用するのではなく、ほぼ常時着用し、日常のほぼすべてを記録することを目的としている。写真は30秒おきに撮影され、カメラを構えたりシャッターを押す必要はない。撮影した写真はパソコンで専用のクラウドサーバーにアップロードし、サーバー上で自動整理される。Narrative自体には通信機能がないため、写真のアップロードはパソコンとUSBで接続して行う。GPSも内蔵し、写真には位置情報も記録される。1回の充電で約2日間利用可能。ボタンや電源スイッチはないが、本体をタップすると任意タイミングでの撮影ができる。
購入すると1年間、クラウドサーバーを利用でき、それ以後は1カ月9ドルの有料サービスとなる。ただしこれは暫定的な価格で、まずは1年間サービスを無料提供し(まだ発売から1年経っていない)、価格などの様子も見たいとのことだ。
Autographer
「Autographer」もNarrative同様、着用中は自動で写真を撮影し続けるタイプのウェアラブルカメラだ。クリップで衣類やカバンに固定するか、ストラップで首からぶら下げて利用する。欧米で399ドルもしくは299ポンドで販売されている。
画角136度のメガピクセルカメラのほか、GPSや加速度センサ、地磁気、温度、環境色、赤外線モーションセンサーを搭載し、独自のアルゴリズムで撮影タイミングを決定する。USBでパソコンと接続するだけでなく、BluetoothでiOS機器とも連動可能だ。Narrativeより若干大きいが、それでも58gとカメラとしては軽量に作られている。
LifeLogger
LifeLoggerはウェアラブルカメラ「Lifelogger Camera」やそれを利用したソリューションを展示していた。Lifelogger Cameraはヘッドバンドで耳の横に固定できるヘッドマウントカメラ。内蔵GPSで位置情報を記録でき、ライブストリーミング配信も可能。専用のクラウドサービス「Lifelogger Cloud Service」にデータをアップロードすると、地図で動画を撮影したルートを見られるほか、画像認識技術により、映像に映っている文字や人物の顔、声などのメタデータも参照できるという。
Pivothead
http://www.indiegogo.com/projects/pivothead-smart
Pivotheadはすでにいくつかのサングラス型ウェアラブルカメラを販売しているが、クラウドファンディングのIndiegogo発の新製品「SMART」の展示を行っていた。
SMARTはただのウェアラブルカメラではない、非常に多機能な製品となっている。標準ではBluetooth 4.0 LEに対応し、連携するスマートフォンの新着通知をレンズフレーム上部のLED点灯で表示させられる。メガネのツルの先端部分に機能モジュールを追加可能で、バッテリーパックの「FUEL Mod」、Wi-Fiでストリーミング配信できる「LIVE Mod」、各種センサなどを内蔵し、ディスプレイのないAndroid端末として動作する「AIR Mod」の3つのモジュールが用意される。また、防水仕様になっているのも特徴。
Indiegogoでの公募では、プロジェクトへの出資額が229ドルで、量産化成功時に製品1つが提供される特典が付く。出資額が409ドルだと、3種類のModを含むパックが提供される。公募は1月11日までで、4月より順次出荷される予定。本体はデザイン違いで2種類のモデルがラインナップされており、いずれも度付きレンズへの交換も可能とのこと。
EPIPHANY EYEWEAR
http://www.epiphanyeyewear.com/
EPIPHANY EYEWEARはストリーミング配信にも対応したメガネ型ウェアラブルカメラ。メガネとして自然なデザインが特徴。1月より出荷予定で、8GBのモデルは299ドル、16GBのモデルは399ドル、32GBのモデルは499ドルで予約を受け付けている。度入りのレンズに交換することも可能とのこと。
OrCam
OrCamは視覚障害者などに向けたAR要素を持つウェアラブルカメラ。カメラが撮影した映像を画像処理で認識し、骨伝導スピーカーで着用者に音声で伝達する。文字や人の顔、信号など移動関連のもの、日用品などを認識することが可能。着用者が指をさししたものが認識される。現在、限定価格として2500ドルで販売されているが、実用試験的な意味合いも強く、機能は随時追加されているという。
XOEye
XOEyeは産業用途のウェアラブルカメラ。工場の作業員などが着用し、作業を映像で記録したり、ストリーミングで遠隔監視するために用いる。データはクラウドでセキュアに管理することが可能。ANSI規格に準拠した保護ゴーグルとしての頑丈さも備えている。