五反田電子、「GALAXY Tab」活用の店舗販促ソリューション


五反田電子商事の吉田卓司氏

 五反田電子商事は、サムスン電子製のAndroidタブレット端末「GALAXY Tab」を使った接客支援ソリューション「ミライタッチ for Android」の提供を開始した。

 「ミライタッチ for Android」は、「GALAXY Tab」を活用した実店舗販促ソリューション。五反田電子商事では、ネット通販サイトのコンサルティングを主軸に事業展開しており、同社の「ミライタッチ」ソリューションは、ネット通販のノウハウを活かして実店舗の売上向上を図るソリューションとなる。すでにiPadを活用したソリューションを提供しており、導入実績もある。今回はそのAndroid版というわけだ。

 導入費用は運用費用として月額20万円~、初期導入費用が300万円~。この中にアプリケーション開発費や運用体制設計、サポートなどが含まれる。導入期間は3カ月~となる。なお、コストに「GALAXY Tab」の端末代金は含まれていない。

 五反田電子商事の代表取締役社長の吉田卓司氏は、実店舗の売上げが減少傾向にある中でネット通販の売上げは上昇しているものの、実店舗の売上げの1/100程度であると話す。iPhoneの登場によって、ユーザーのみならず店舗スタッフがタッチパネル操作に慣れている現在、「ミライタッチ」ソリューションは店舗とネットの相乗効果を生むとしている。

 なお、すでに導入されているiPad版はパルコに導入され、1階のカフェから上層階にある水着売り場への誘導に利用された。利用したユーザーの3割が水着売り場に足を運んだという。

 五反田商事では、ASP型ソリューションといった、より汎用に導入可能なソリューションを来月にも提供していく予定。また、タブレット端末の通信機能を利用して、商品データベースへのアクセスや商品の更新などを可能にし、在庫連携機能なども提供していく。店舗の顧客が利用するB to Cソリューションだけでなく、スタッフ用の営業支援ツールといったB to B向けにも展開する方針。同社はミライタッチ事業において2011年9月までに100社導入を目指して営業展開する。



導入1号はビジョンメガネ

ビジョンメガネの提橋由幾氏

 なお、「ミライタッチ for Android」の導入第1号は、全国に180のチェーン店を持つビジョンメガネとなる。まず、西新井店に専用アプリケーションを搭載したGALAXY Tabが1台、トライアル導入される。その後、トライアルの結果を踏まえて、東京や大阪の店舗から順次導入を拡大していく方針。

 専用アプリは、GALAXY Tabを使って、メガネのフィッティングを行うというもの。端末に搭載された顔検出対応カメラ機能を利用して、ユーザーの顔写真を撮影、アプリ上で似合うメガネを探していく。弱視のユーザーは、店舗でメガネを着用した際に試着したメガネをかけた自分の顔が見えにくい面がある。これをアプリ上で行うことで、さまざまなメガネをより手軽に試着できるようになる。また、店舗に在庫のないメガネなども試せる。

 ビジョンメガネでは、これまで購入実績による販売データのみ持っていたが、「ミライタッチ for Android」を導入することで、「試着したが購買に至らなかったメガネ」という販促データが入手できるようになる。また、店頭におけるスタッフと顧客の新たなコミュニケーションツールとしても期待が大きいとのこと。同社は今後、ECサイトのリニューアルを予定しており、今回のソリューションとの連携も視野に入れているという。



 

(津田 啓夢)

2010/11/24 17:34