「温泉科学プロジェクト」の入浴剤に本気を見る


パッケージ。「お風呂を、あの名湯に」というキャッチフレーズを筆者は存分に味わわせてもらった
こだわり列挙。読んだときには、「本当にそんなにこだわっているの……?」と思ったことを後悔している

 この春先、天候が暑くなったり寒くなったりと安定しないこともあったためか、疲労感が抜けなくて困っていた。こういうとき、筆者は無性に温泉へ浸かりたくなったり、家にも温泉を引けないものかと思いつめたりしてしまうのだが、さすがにそれは不可能なので、家でも手軽に温泉の効果効能や気分を味わえないものだろうかと、さまざまな温泉地の「湯の花」などを購入してきた。しかし、どれも家庭の風呂釜では使用不可能であったり、使用可能なものでも、温まりはいいような気がするものの、何か物足りない気分を味わったりすることが多かった。

 そんな筆者が今ハマっているのが、バスクリンの入浴剤「日本の名湯」シリーズだ。たまたま近所のスーパーで間に合わせで購入した他の温泉系入浴剤が意外にもよかったため、もっと本格的に温泉っぽさを追求した商品がないものかと探していたところ、バスクリンの「温泉科学プロジェクト」の一貫として展開しているらしいこの「日本の名湯」シリーズが、単なる「温泉のイメージ再現」にとどまらず、できる限り泉質やお湯の質感、雰囲気の再現までもこだわっている、として販売していたのを見て、半信半疑ではあったが期待しながら購入してみた。

 特に、パッケージの「有効成分」の部分が他の入浴剤と違い、テーマとする温泉によって違うという部分に惹かれた。パッケージ裏に「担当者が現地訪問して」などと書かれてあったのだが、当初「温泉地に行ってレポートを書いたんだろうな」程度にしか捉えていなかったことを、今は後悔している。

 実際に使ってみて感じたのだが、お湯の質感が、つるつるしたり、キュッキュッとした肌あたりとなったり、少しだけニュルっとしたりするものもあり、これがとても温泉っぽい! 「試行錯誤しながら商品化」と書かれているのだが、実際の泉質の特徴をいかに再現するか、本当に試行錯誤したのだろうな……と思える納得の仕上がり。行ったことのある温泉に関しては、「ああそう、こんな感じだった」と思えるのだ。行ったことがないところに関しては机上旅行……ならぬ風呂内旅行気分が味わえて趣深い。

 香りや色に関しては、個人的な印象に差があるものだろうが、そこは強く主張しすぎない。何より、入浴剤を入れた瞬間にあの「温泉独特の香り」のようなものが感じられるのがいい! 「各温泉地と共同開発」という謳い文句も、イメージを損なっていない理由なのかもしれない。

 特に今日は○○温泉の気分! などという時のため、お気に入りの温泉のパッケージのみが入ったものや、バラ売りがないかと探してみたのだが残念ながら筆者の近所では売っていないようだった。お手頃価格ながら、かなりそれっぽい気分が味わえるので、筆者のように疲労が溜まると温泉へ行ってしまいたくなる向きにはおすすめの一品だ。夏も、冷たいものを飲むなどして意外に身体が冷えがちなので、活躍してくれることを願っている。


各温泉タイプ別有効成分一覧。これらの違いを試したくて購入してみた今日はどこの温泉に入ろうかな…などと気分によって選べるのも嬉しい。調べたところ各温泉別のパッケージも販売している模様

 

製品名製造元購入価格
バスクリン 日本の名湯(源泉の愉しみバージョン)バスクリン498円

 

(珠里)

2012/7/19 06:00