ビジネスにおけるデジタルとアナログの融合を実現する「USB レザージャーナル Quattro Giga」


「USB レザージャーナル Quattro Giga」は一見してごく普通のシステムノート風のノートブック

 IT業界のはしっこにでもほんの1年でもいれば、嫌でも、誰もが耳にするのが、「デジタルとアナログの融合」という、きわめて耳あたりの良いフレーズだ。急激に進化したデジタル技術が積み残した、アナログ技術で作られた価値あるモノを、何とか技術的に努力せずに取り込もうとする時に用いられることが多い。

 それらのアナログ技術で作られたものは、手書きの文字や図形だったり、録音された記録だったり、録画された映像だったりする。多くの単独アナログ技術の成果や結果は、既にデジタル技術の記憶装置であるメモリーに収納出来るデータに変換することは出来ているが、それだけでは決して融合とは呼べない。あくまで手書きアナログのアイディアスケッチや構造の絵をデジタイズしたに過ぎない。

 たとえば単にデジタルデータに変換しただけでは、その上に、重なるように、自由に文字や絵を描き加えることも、書き変えることも、簡単にはできない。デジタル技術特有の方法や規則を理解して、デジタル音お作法通りにしか扱えないのだ。

 そんなゴールの見えない崇高な“デジタルとアナログの融合”なんてことを考えるより、手短に、デジタルはデジタル、アナログはアナログと割り切って、その両者を常に最小限の道具で身につけて持ち歩き行動する、ということを100%できるように考えた脳天気なイタリアンステーショナリーが、「USB レザージャーナル Quattro Giga」だ。

 筆者の購入した「USB レザージャーナル Quattro Giga」は、厚手の赤いイタリアンレザーの超高級メモ帳だ。内部の用紙は、少し黄色いクリーム色。幅120mm、高さ165mmのA6サイズとB6サイズの中間くらいの少し厚手の高級紙だ。日記風に赤革との対比が綺麗な黒いベルトがかかっている。実はこのベルト、ゴム製で”ヌメッ”とした感触で、抜き取るとUSBコネクタが露出する。

 内蔵のUSBサイズが4GBであることから「Quattro Giga」というネーミングになっている。中途半端で消化しきれないデジタルとアナログの融合で迷路に迷い込むより、明快にデジタルとアナログを分離し、それらを同時に持ち運ぶだけという選択は、テクノロジーがすべてを解決出来ない現状では妥当な解決策だ。どのみち、デジタルとアナログの融合は、人の頭の中で、より複雑に組み合わさって最後にその成果が現れるものなのだ。

赤い革表紙のアナログメモが、クールでメタルなデジタルガジェットとマッチする閉じられたベルトは、ヌメッとした感覚で外れる。そこにはUSB端子が……
人類が何千年も親しんできた紙のメモを抜くデジタル記録技術はまだ登場しないUSBポートの向きによってはQuattro GigaのUSBケーブルが捻れてしまい、美しくない

商品名実売価格購入場所
USBレザージャーナル Quattro Giga9450円MoMa Design Store

(ゼロ・ハリ)

2011/1/13 06:00