スマホの音楽を外部スピーカーで聞けたりする、高音質・低遅延なトランスミッター＆レシーバー

MEE audioのBluetoothトランスミッター＆レシーバー「Connect Hub」

　普段仕事をしているときは、文章が全く書けなくなるので音楽を聞いたりはしないのだけれど、仕事が終わった後はなんとなくBGMを流して、グラスを傾けたりしながらリラックスタイムを満喫したくなったりする。大人の時間である。そういう年齢になってしまったのである。そんなわけで、より手軽にスマホの音楽を外部スピーカーで聞けるように、MEE audioのBluetoothトランスミッター＆レシーバー「Connect Hub」を手に入れた。

　パソコンとオーディオアンプとスピーカーはすでにケーブルでつながっている。なので、パソコンから音楽を流せばいいのでは、という意見もあるかもしれない。ピュアオーディオ的にもそちらの方が音質面でマシだろうとも思う。が、仕事が終わるとパソコン画面を極力見たくない病にかかってしまう筆者なので、できることならスマホからカジュアルになんとかしたい。でも有線でつなぐのはめんどくさい（スマホ側にはUSB Type-Cしかなく変換が必要になるし）。

　手軽に無線通信するとなると、Wi-FiかBluetoothで飛ばす方法がある。以前ならGoogleの「Chromecast Audio」なるデバイスを使ってWi-Fi接続して音楽を流す方法もあったのだが、筆者の環境では盛大にノイズが紛れ込むので使用中止。Googleさんがすっかりやる気をなくしてしまわれ、後継機種も出てこない状況に涙がちょちょ切れる。

　なので、Bluetoothで、ということになってしまう。Bluetoothを使ってスピーカーから音楽を流せるようにするデバイスとしては、オーディオレシーバーというものがある。実はすでにTaoTronicsのBluetoothトランスミッター＆レシーバーを1台導入済みで、別の用途で活用しているのだが、Amazonでいろいろと揉めたりして、今では同じ製品を日本国内で入手するのは難しくなっている。安価ながらもモノとしてはとても良かったので、残念だ。

ノイズがすごい入り込んでしまうGoogleの「Chromecast Audio」

TaoTronicsのBluetoothトランスミッター＆レシーバー。後継機種もあるが、国内では入手しにくくなってしまった

　というわけで、その代わりとなるBluetoothトランスミッター＆レシーバーとして選んだのがMEE audioの「Connect Hub」。MEE audioは個人的に有線イヤフォンでもお世話になっている好きなメーカーの1つ。1万円超と値は張るが、その分機能・性能も充実している。まず見た目のデザインが凝っている。天面には音量や接続状況がわかりやすいインジケーターがあり、電源や接続先の切り替えなどに使うボタンも同じ天面側にあって操作しやすい。

　筆者が想定していた用途、スマホからConnect Hubを経由して外部スピーカーから音楽を流すためのレシーバー機能については、aptXやaptX Low Latencyといった高音質・低遅延のコーデックが利用できるので、Bluetoothではあるもののそこそこいい音で聞くことができる。動画再生でも音声の遅延がほとんど感じられないのもありがたいところだ。

天面にわかりやすいインジケーターとボタン類が配置

　ついでにトランスミッター機能も説明しておくと、これはたとえばテレビからConnect Hubに有線でつないで、その音声をBluetoothヘッドフォンに飛ばして聞く、というのがよくある使い方。で、そのときに2台のBluetoothヘッドフォンに同時に音声を届けられるのが便利だ。夫婦やカップルで仲良く聞けるだろう。あるいは、Bluetoothヘッドフォンと有線接続の外部スピーカーの両方に音声出力する、というユニークな使い方もできる。これはまあ一般家庭での利用シーンがイマイチ思いつかないのだけれども……。

　気になるのは、アナログ接続時のノイズ。レシーバー、トランスミッターともにデジタル（TOSLINK）とアナログ（3.5mmステレオミニジャック）の2系統が用意されていて、アナログでオーディオアンプとレシーバーを接続すると、Bluetoothで音楽を流しているときに、おそらくその電波の影響によるノイズがわずかではあるが発生してしまう。ケーブルを変えてみたりもしたけれど解決できず。デジタル接続なら問題ないので回避はできるのだが……。

レシーバー、トランスミッターともにデジタルとアナログの入出力端子を備える

　ともかく、スマホからお手軽に外部スピーカーで音楽を聞きたい、という当初の目的は完璧に達成できたので、大満足。今日もウイスキーグラスを片手にオーディオ鑑賞としゃれこもうではないか。