本日の一品

音波でスマホと同期できる体温計、オムロンの「けんおんくん」

 新型コロナウイルスのこともあり、昨年2月から毎朝起きてすぐに体温を測っている。測ったからどうということはないのだが、自分の状態を把握しておくのは悪くないと思っている。手足が熱かったりして熱っぽいなと感じる事もあるのだが、それが体温に反映しているかというとそうでもないので不思議だ。

 それはそれとして測ったら記録しておかないと意味がない。今はiOSのヘルスケアアプリで記録を残していて、ショートカットアプリを使って入力している。体温計自体に前回計測した値が残っているので測った後寝落ちしてしまってもいちおう大丈夫なのだが、打ち間違いの可能性は常にあるので毎回微妙に緊張しながら入力していた。

パッケージおもて裏

 そこでオムロンからスマートフォンと通信して記録できる体温計が出るというニュースを読んで、これならばということで発売日に購入してきた。

iPhone 8との比較
体温計背面の記載。電池の交換にはドライバーが必要。「認証番号」とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に決められた管理医療機器の認証に関する番号だ。

 見た目は完全に今時の体温計だ。15秒で推定した体温、10分で実測した体温を計測できるのもめずらしくないだろう。この体温計がほかと違うのは計測が終わってからで、メーカーが用意する「オムロンコネクト」というアプリと通信して体温の計測値をスマートフォンに送ることができる。

 面白いのはその際に使うのが、電波や赤外線ではなく音声を使う点だろう。電波だと法的に手続きが必要になったりアプリ側の実装が手間になるし赤外線は受光部がスマートフォンにないので、音声という手段に気が付いたのは面白いと思った。寝室など静かな場所で使う体温計ならではあるかもしれない。

アプリの操作画面。アプリを起動してから2タッチで転送画面に行ける。できればアイコンの長押しから測定に進めるようになるとよさそう。

 体温を測った後に体温計に耳を近づけるととても小さな「ジジジ、ジジジ」という音が聞こえる。これをスマートフォンのマイクで拾うことによってデータを受信する仕組みだ。実際にやってみると通信にかかる時間は数秒で写真を撮る暇もないくらい短い時間で通信が完了する。体温計はスマートフォンが受信できるかはわからないので2分程度送信したあと音声は停止するようになっている。

転送する時はこの位置に体温計を置く

 オムロンコネクトは、ほかのさまざまなアプリと連携できる。iOSのヘルスケアアプリやAndroidのGoogle Fitアプリと連携すればほかのアプリから取得したデータとまとめることができるのでおすすめだ。筆者も活動量計や体重計はオムロンではないメーカーの物を使っているが、ヘルスケアアプリに集約できているので問題なく一覧できている。

 一時期は入手困難だった体温計も今では潤沢に物があり自分に合った物を選ぶことができる。どうせ買うなら少し便利な物を選ぶのもよいだろう。

製品名発売元購入価格
音波通信体温計 MC-6800B けんおんくんオムロン2880円