本日の一品
冬の夜はボトルの個性が生きる“コルクライト”スピーカーで夜を過ごす
2020年3月9日 06:00
スピーカーのボックス(エンクロージャ)は大きいほど低音が良く出るという半世紀以上昔のオーディオ知識からまだ抜け出せていない筆者だが、特別な秘密の仕組みを使わない限りそのイメージは今も半世紀前もあまり変わっていないのかもしれない。
今回、ご紹介する「Cork Light」(コルクライト)は巷に溢れるBluetoothスピーカーの中でも一風変わった仕組みの商品だ。空きボトルと組み合わせるとランタンイメージの照明器具にもなるLEDライトとスピーカーを内蔵したコルク栓の格好をした個性的なスピーカーだ。
Bluetoothによるスマホとのペアリングはごく簡単で一般的。コルクライトのシンボルアイコン・スイッチを長押してBluetoothを起動したスマホ側の設定画面から見つかる“Corklight-V1.70”というデバイスをペアリングするだけだ。特別なアプリは不要だ。
市場にある昨今のBluetoothスピーカーは、外観デザインの斬新さを除けば、構造的には半世紀以上昔のエンクロージャーと同じ構造を踏襲し、従来のスピーカーケーブルだけを無線化し、スマホやタブレットなどからの音楽ソースを再生するのが一般的だ。
コルクライトの最大の特徴は他のBluetoothスピーカーの様なエンクロージャが一切無いことだ。コークライトの本体に組み込まれているモノは、充電池と小口径のスピーカーユニット(モジュール)、アンプやBluetooth等の論理回路だけだ。
もちろんコルクライト本体だけでもスピーカーとしては使えるが、再生中のヘッドフォンを机の上に置いて遠くから聴く感じに近い残念なサウンドだ。そのサウンドを量感のある鑑賞に堪えるサウンドに仕上げるのがエンクロージャ代わりの空きボトルだ。
コルクライトがエンクロージャ代わりに使うのはコルクライトで栓の出来るワインのボトルや時にはペットボトル。栓としてボトルの注ぎ口やペットボトルの飲み口を塞いだコルクライトはボトルの底をめがけてLEDを光らせ、スピーカーユニットも同様にボトルの底を目指してサウンドを噴射する。
ボトルの容積を利用し底で反射したサウンドは再びコルクライトに戻ってきて、コルクライトの側面にある多数の細かな穴からより量感を増し変化したサウンドを噴射する。内部容量や形状の違う様々なボトルや容器をエンクロージャとして試してみるとそのサウンドの違いがよく分かって面白い。
出来る限り多くのボトルに適合するように、ボトルとの接合部分にはシリコン系のゴム素材が採用され、多くのボトルの注ぎ口サイズにマッチするようにすり鉢状に奥に行くほど径が小さくなる形状デザインを採用している。これらの素材と形状によって空気の漏れを最大限に抑え込むことに成功している。
筆者はそれほど大きなボトルを使っていないので、低域のブーストの為にスマホアプリのイコライザーを何種類か使っている。そのうちの一つであるBass Boosterアプリで230Hzと3.6KHzを少し持ち上げた女性のジャズボーカルはこの小さなボトルで再生されていることを忘れてしまう。
軽量でコンパクトな“コルクライト”は事前に充電しておき、スマホさえあればどこでも動作するので出張や旅行にも最適だ。旅先で見つけたその地のユニークなボトルで再生すれば旅の思い出もより楽しいものになるかもしれない。利用するボトル、ミュージックソース、プレイバックする場所、イコライザーの設定。その組み合わせは無限だ。
商品名 | 購入場所 | 価格 |
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コルクライト ライト付きBluetoothスピーカー | +Style | 6908円(税込) |