本日の一品
久しぶりにPCを自作! したら、世にも珍しい「レアケース」に遭遇した
2019年6月13日 06:00
自宅に設置する仕事マシンとして、久しぶりにデスクトップPCを自作した。ATXケースのような目立つ大きさだと狭い我が家では圧迫感がすごいので、できるだけ小さいものを、と考えて選んだのはmini-ITX。拡張性が低く、作業性も良くなく、コストも総じて高くなりがちと、コンパクトになる以外あまりいいところのないmini-ITXだが、組み立て時の難易度が高い分、工夫のしがいもあって、これはこれで自作の楽しさを存分に味わえる。
mini-ITXに限らずPCの自作で重要になるのは、やはりケースだろう。昨今はやりの七色に輝く電飾カスタムには興味はないのだけれど……見た目はとにかく重要だ(でも、光らせたくなる気持ちも最近は理解できる気がしてきた)。
そんなわけで購入を検討し始めてからおよそ2カ月の間、通勤中のスマホタイムは全てPCケースとそれに適合するパーツの情報収集に費やし、そのうえで何度も店舗に足を運んで、実は一目惚れしたけれど念のためその後2週間ほど悩み抜いてから購入を決断したのが、RAIJINTEKの「OPHION EVO」というケースだった。
コンパクトなのに最長330mmのビデオカードが収まり、240mmまでの水冷システムにも対応する、といったところが特徴のケースなのだけれども、筆者としては女子が見ても「キャー! カワイー!」と黄色い声を上げそうなかわいらしい見た目と、前面にType-CとType-AのUSBポートが1つずつしっかり用意されているところが決め手だった。仕様としてはUSB 3.1 Gen 1だけれど、改造すればGen 2化もできそうな雰囲気で、将来性はバッチリだ(?)。
同じ店舗でPCの自作に必要なもろもろのパーツ一式を購入して持ち帰った後、家族が寝静まった真夜中にいそいそとPCを組み立てはじめた。のだが、どうやってもうまく収まらないパーツが1つ。ビデオカードである。OPHION EVOはライザーケーブルを使ってビデオカードを取り付けるややイレギュラーなケースなのだけれど、それにしても他のPCできちんと装着できていたビデオカードがハマらないのはおかしい。
具体的には、ビデオカードのブラケットを固定する部分が通常より数cm低く、ケース内部のPCIeインターフェースにビデオカードをそのまま取り付けると、ケース背面でブラケット部分が上にずれた状態で固定される。この場合、最も肝心なビデオカードの1番目のDisplayPortがケースのフレームに遮られて使えない。
反対にブラケットを正しい位置に収めてみると、今度はケースにネジ留めされているPCIeインターフェースの端子部を外さなければならず、ビデオカードは装着できるが半ば宙ぶらりんになる。ほとんどブラケット部分だけで1kgくらいあるビデオカードを支えているので、毎日「故障するかも」という不安な気持ちと戦いながらゲー……仕事する羽目になるわけだ。
ブラケットの高さにバリエーションなんかあったっけ? 久しぶりの自作PCだから何か見落としているのかも……などと1週間悩みつつ、Webサイトにあるケースの製品画像と細かく比べてみると、作りが微妙に異なっていることに気付いた。再び店舗に行って確認してみても、やっぱり自分のOPHION EVOとは似て非なるものだったので、その場で店員に相談して交換してもらうことに。
いやあ、こんなこともあるんですなあ。店員に聞いても「こういう製造ミスはめったにない」とのお話。なるほど、これがホントの「レアケース」ってやつですか! と。それが言いたかっただけです。すみません。まあ、いろいろなトラブルも含めて、やっぱり自作は楽しいものですな。
ちなみに交換後のOPHION EVOでは、全く問題なく……とは言えないながらも、無事組み立て完了。ビデオカードの上端がケース内部のフレームのリブに干渉したので少しだけ“曲げ加工”が必要だったけれど、これはパーツとの相性もありそうだ。2カ月と2週間、考え抜いた末に購入したケースだけあって、自宅の仕事スペースへの収まり具合はすばらしく、見た目も最高にキャワイー感じ。現在は快適なゲーミン……もとい仕事マシンとして活躍している。
製品名 | 発売元 | 販売価格 |
---|---|---|
OPHION EVO | RAIJINTEK | 1万4380円 |