本日の一品

iPad Pro 9.7インチに10.5インチ用スマートキーボードを組み合わせてみる

 少し前にiPadを買い換えた。モデルはiPad Pro。といっても、現行モデルではなく初代の9.7インチモデル。なぜこのモデルかというと、10インチ以下のモデルであれば、一定の制約はあるもののMicrosoft Officeが無償で使えるというのが最も大きい理由だ。そして価格的にこなれてきているというのも大事なポイントだ。

 しばらくは疑似的にクラムシェル型ノートになるようなアルミシャーシのキーボードを液晶カバー代わりに組み合わせて使っていたのだが、どうにも細かいところが気になる。ドキュメント作成にも結構使う機会が多かったため、USキーボードでは日本語変換の際、キーアサインなどで引っかかるのだ。ワンテンポ遅れるというか、キー入力に集中しようとするとどうにももどかしくなる。それと重いうえに肝心な時にバッテリー切れになることもしばしば。

10.5インチ用スマートキーボードのキーレイアウト。JIS対応モデルだけに使い慣れた「英数」「かな」キーがあるのがありがたい。
これまで使っていた英語レイアウトキーボード。市販のキーボードはほとんどこちらだろう。日本語IMEを使うとき、どうしてもぎこちなくなってしまう。

 ということでJIS対応の日本語キーボードで軽くて充電いらずでと考えると、選択肢は純正のスマートキーボード一択になるのだが、JIS対応となると第二世代の10.5インチ用以降の設定。しばし考えこんだがあれやこれやと調べてみると接続端子の位置はほぼ同じ。サイズ的にちょこっと大きいのに目をつぶれば9.7インチモデルでも使えるとの噂を目にした。これは試してみるほかあるまいと早速購入してみた。

 早速装着してみるとこれが面白いくらいにフィットする。端子接続は問題なし。畳んでみると画面の周囲に数mmほどキーボードのフチがはみ出している格好になるが、気にしなければ気にならないといった程度のものだ。メーカー保証外の組み合わせになるのかもしれないが、iOS 11以降に上げておけば動作上の問題も今のところ全くない。

畳んでみたとき。このようにほんの少しだけはみ出る。

 テキスト入力はすこぶる快適である。漢字、カナ、英数字まじりの入力に際しても普段PCで操作している感覚から変わらずテンポよく処理可能だ(筆者はPCでもいわゆる日本語キーボードを使っているので)。iOS特有の変換候補文字列の表示方法にさえ慣れれば生産性は大いに上がるだろう。スマートカバーを兼ねているだけに剛性やストロークはどうしても充分ではないけれど、携帯性や重量を考えればかなり優秀だと思う。

普段筆者が使用しているX1 Carbonのキーボードと比べてみてもキーピッチにそれほどの差はなく、指運びに窮屈さは難じない。剛性感やストロークは机の上に置いて使えば気にならない程度だろう。

 ひとつだけ注意が必要だったのは、9.7インチモデル用のスマートカバーと併用可能なシェルカバーを使っていたのだが、10.5インチ用スマートキーボードのマグネット部分の「耳」と干渉したことだ。といっても、両端3mm程度だったので筆者はシェルカバーの方を少しカットして合わせてしまった。カバーごとの誤差かもしれないがこの点だけ何らかの加工が必要になるかもしれない。

こんな感じでシェルカバーとマグネットが干渉する。数mm程度なのでシェルカバーの方をカットしたが問題なく使えた。ここはカバーごとに確認が必要だろう。
製品名販売元価格
10.5インチiPad Air用Smart KeyboardApple1万7800円(税別)