本日の一品
背負っているだけで発電?――ソーラーパネル付きバックパック「Beam Backpack」の実力
2018年12月6日 06:00
南関東では、冬といえば好天の続くシーズン。夏のように、突然雨が降り出すことも少なく、防寒対策さえしっかりしておけば、アウトドアレジャーにもってこい。
野外でも電源を確保したいモバイラーに最適なのが、「Beam Backpack」(ビームバックパック)だ。
この製品、重量は1258gで軽い部類かつシルエットは通常のシンプルなバックパックなのだが、フロントにソーラーパネルが貼り付けてある。仕様では、このソーラーパネルの出力は、出力端子に何も接続していない状態での開放電圧は9.53V、最大電力1.7A。変換効率は17.44%というので、そこそこのレベルは確保している。
発電しているかどうかは、フロントに搭載しているインジケーターとバックパック内部の電圧レギュレーターで確認可能。青く光っていれば、発電中だ。ちなみに、電圧レギュレーター上部にあるボタンを押せば、インジケーター表示のオンオフを切り替えられる。「光らせる電力がもったいない!」と感じる人へも優しい仕様だ。
バックパックとしてだけ見ても、かなり高機能。ジッパーは、すべてYKKの止水ファスナー。ソーラーパネルも防水仕様で、多少の雨であれば内部に水が侵入したり、ソーラーパネルが壊れたりする心配は不要だ。
19Lものキャパをもつメインコンパートメントは、広々としており、最大15.6インチのラップトップパソコンと最大10.1インチのタブレットを同時に入れておける。ペンホルダーも、先の部分が露出しない仕様のため、ペンそのものまたは一緒に入れたものを傷つけずに済む。
バックパック外部の両サイドにはペットボトルや折り畳み傘など濡れたものもOKなポケットと、小物類をまとめて入れておけるポケットがあるし、スリなどが手を出しづらいよう、バック部にも2つのポケットを搭載。そのうち1つはスキミング防止機能付きだ。
ストラップ部にも、カードやイヤホンを収納できるミニポケットが付いており、使いたいときにサッと取り出せる。
ところで、ソーラーパネルで作り出される電力を活用するにはふた通りの方法がある。ひとつはバックパック内で、電圧レギュレーターに直接USBケーブルを接続する方法と、もうひとつは外部にあるポートに接続する方法だ。
外部にあるポートは、ソーラーパネルと直につながっているわけではないので、電圧レギュレーターへ、バックパック内に“生えている”USB端子を接続して、使えるようになる。
この電圧レギュレーター、2口のUSBポートを搭載しているが、ふたつの端末へ同時に電力を供給するのは厳しいだろう。片方は常に外部ポートとつながるケーブルを接続しておいて、他方を別のモバイルバッテリーまたはスマートフォンなどと接続しておく、という使い方がよいのかもしれない。
というのも、冬の晴天時に、出力を測ってみたところ1Aに届くか届かないかのアンペア数。電圧レギュレーターに接続しながらテザリングしていたスマホの電池残量を目に見えて増やすほどの威力はなかったからだ。2口使っていたら、きっと現状維持もできなかっただろう。
とはいえ、太陽の力だけでずっと使い続けられるのはかなり愉快だし、バックパックとしての性能も充分満足のいくもの。「収納力があって使いやすいバックパックに、もしものときに役立つソーラーパネルが付いている」と考えれば、買って損はないと思う一品だ。
製品名 | 販売元 | 価格 |
---|---|---|
Beam Backpack | Kickstarter | 99ドル |