本日の一品
メカニカルキー好きなら”指先感度の訓練”にキースイッチ玩具
2018年6月4日 06:00
筆者は大昔、某社に入社したときに触れた大型機の端末のキーボードの感触が今も大好きだ。その後、IBM PC系のデスクトップパソコンを何度も買い直したが、未だに大好きなキーボードはメカニカルな"5576-003キーボード"だ。キー入力時に独特のサウンドの発生するクリッカブルでタクタイル感のあるメカニカルキーボードは騒音の問題もあり、オフィス環境でもホーム環境でも徐々に需要が低下していることは間違いないだろう。
しかしそんな時代だからこそ、メカニカルなキーボードには強く惹かれてしまう。キースイッチで超有名なドイツ企業であるチェリー社は数多くのメカニカルキーを製造販売しているキースイッチの最大手だ。世界中の多くのキーボード入力機器のメーカーが採用しているチェリーMXシリーズのキースイッチは信頼の証でもある。ビジネスユーザーからゲーマーまでその需要は根強く、昨今は秋葉原の店頭でもキーボードの購入前に、実際の各キースイッチの体感が比較できるコーナーを設けているショップも多い。
そんなショップで打鍵感と打鍵音を確かめる目的で設置されているデモ環境とほとんど同じものを自宅でも楽しめるのが「キースイッチ メカニカルキーボード キーカップ キーカバー Cherry MX (9軸)」という超長い名前の9軸キースイッチテスターだ。このコラムでは便宜的に”9軸テスター”と呼ぶことにする。
また、キースイッチを1軸だけ搭載し、打鍵時に青いLEDが光るようにしたキーホルダータイプの「メカニカル キーボードスイッチ テスター」(発光 CHERRY MX 青軸 キーホルダーデザイン)という同様に長い名前を持っている商品も、ここでは便宜的に”1軸キーホルダー”と呼ぶことにする。
1軸キーホルダーは1個のキースイッチMX青軸を搭載したシンプルなキーホルダータイプのガジェットだ。筆者は、世界最小クラスのスマホである「Jerry Pro」に取り付けて簡易ストラップとして使っている。暇つぶしにキーキャップを押すと、青軸の心地よいサウンドとタクタイル感とともにLEDが青く光ってなかなかシュールな雰囲気だ。
一方、9軸テスターは、ガジェットというより真面目なキースイッチ選択時のテスターという側面の方が強いかもしれない。採用されている9軸は、赤軸、茶軸、黒軸、青軸、緑軸、白軸、クリア軸、グレー軸(タクタイル)、グレー軸(リニア)の9軸だ。
青軸、緑軸、白軸の3軸は打鍵時に明快なクリック感があり、”カチャカチャ”というサウンドフィードバックもある筆者好みのメカニカルなキースイッチだ。キーキャップは半透過型のものが採用されており、キーキャップをとおして9軸の色が判別できるようになっている。
騒音の多い秋葉原などの店舗内ではなかなかキースイッチの判別、選択が難しい場合は、この9軸テスターを購入して、お好みのキースイッチを見つけるのも良いだろう。多少余分に出費があっても、最終的に納得のいく好みのキーボードに辿り着けるなら安い買い物だ。念願のキーボードを買い終わった後は、目をつぶって、9軸テスターを使い、今自分の押しているキースイッチは9軸の中のどれかを当ててみるのも楽しいだろう。各キースイッチはアクリルのトレイから簡単に引きはがすことが可能なので、頻繁に9マスの中で場所を変えながら”キースイッチ当てゲーム”が楽しめる。
サウンドフィードバックありなしで、3個と6個の2つのキースイッチグループに分かれるが、その中の区別はそこそこ難しく、チャレンジする面白さは十分あるだろう。ちなみに、最も有名な青軸よりソリッドでタイトな雰囲気の緑軸は、コンシューマ向けキースイッチではなく工業向けであり、既に生産販売が終了しているということだ。もし秋葉原やネット通販で緑軸キースイッチを搭載したキーボードを見つけたら躊躇なしに速攻購入だ。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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キースイッチ メカニカルキーボード キーカップ キーカバー Cherry MX (9軸) | LeaningTech | 1999円(税込) |