本日の一品

懐かしの刑事モノをほうふつとさせる、ホルスタータイプのスマホポーチ

 モバイルバッテリーが電車内で発火したり、スマートフォンが爆発したりといった事故が増えている今日このごろ。どちらも昔に比べて容量が大きくなった分、万が一、発火したときのダメージは大きくなる可能性が高い。

 「バッテリーに衝撃を与えることがよくないらしい」ということで、モバイルバッテリーを乱暴に取り扱うことはないにしても、スマートフォンはどうだろうか。

もちろん、こちらも高価なものだけあって、放り投げたりする人はいないだろう。でも、次の注意事項を守っている人はどれぐらいいるだろうか。

 携帯端末に無理な力が加わらないよう、ズボンやスカートの後のポケットに入れたまま座ったり、カバンの中で重いものの下にならないようにご注意ください。電池パックの液漏れ、異常な発熱、破裂、発火などを引き起こす原因となり、機器の故障、やけど、火災の原因となります。

シャープ「安全な使い方アドバイス(携帯電話・スマートフォン)」

 男性であれば、スマートフォンを尻ポケットに入れたままどこかに腰を下ろした、という経験のある人が多いかもしれないが、何気なく行っていたその動作は案外危険なものだったのだ。

 とはいえ、少しの時間であれば手ぶらで出かけたいもの。また、バッグを持ち歩くような外出であっても、サッと取り出せることから尻ポケットを活用してしまうのもわからなくはない。両手の自由を確保したまま、使いたいときにさっとスマートフォンを取り出す。それを叶えてくれるのが、Kickstarter発の「Phonester X」だ。

Kickstarterで出資を募っていたAGEの「Phonster X」。ウクライナから届いたからか“ギフトボックス”がつぶれている

 AGEの「Phonster X」は、スマートフォンや普段持ち歩く小物などをスマートに持ち歩くための、ホルスタータイプの収納グッズ。人によっては、必要最小限の持ち物を小さなポーチやポシェットに入れて持ち歩くこともあるだろうが、そのポーチをガッと角張らせて、ぐいっと位置を上げたようなものと思ってもらえばいいだろう。または、ちょっと昔にテレビで放送していたドラマの中の刑事たちが、ジャケットの内側から拳銃を取り出す際の、脇にあるホルスターと言ったほうがわかりやすいだろうか。

 構成部品は全部で5種類。Phonster Xをホルスターたらしめるバックストラップ、ロングサイズのベルト、ロングまたはショートタイプのスポーツフィックスストラップ、ノーマルまたはミニサイズのウォレット、そしてマルチサイズまたはS~XLサイズから選べるポーチだ。わたしが“バック”(出資)したのは「フルセット」。ベルトやストラップ全種類にウォレット1種類、そして2つのポーチ(マルチサイズとサイズを選べるものの2種類)を含んでいる。

フルセット全容。(1)バックストラップ、(2)ベルト、(3)スポーツフィックスストラップ、(4)ウォレット、(5)ポーチ

 ポーチベルトまたはストラップを通すための平カンを4つ備えており、それぞれが自由に回転する。そのおかげで、ショルダー、ウェスト、アーム、レッグと、好きな場所に装着可能。そのときどきの服装に合わせられるというわけだ。

ポーチに4つずつ取り付けられた平カン。丸い留め具を中心にくるくる回せる

 基本はショルダータイプ(サイトでは「Classic Style」と説明)で使うことになりそうだが、ここである疑問が頭をよぎった。「バックパックを背負った状態で使えるのだろうか……?」と。

 まずはさっそくPhonster Xのバックストラップの長さを調整し、ふたつのポーチを取り付け、自身に装着してみた。

 はじめ、脇の下ピッタリの長さにしてしまったため、腕を動かしづらく「このバックは失敗だったか?」と不安に感じたが、再度サイトの動画を見てみたところ、もっと余裕をもたせた長さ設定でよかったらしい。再調整してから装着したところ、フィット感も使いやすさもアップした。

脇から少し下のほうにポーチがくるよう、バックストラップを長めに調節したところ、ポーチ内のスマートフォンに楽にアクセスできるようになった

 続けて、仕事用バックパックを背負う。驚いたことに、バックパックのストラップと、Phonster Xのポーチ部分は干渉することがない。バックパックの有無にかかわらず、スマートフォンをサッと取り出すことができるのだ。

バックパックのストラップと干渉しないことがわかる。アクセスもスムーズ

 マルチサイズのポーチはジッパー留め、サイズを選ぶ方ーチはマグネットボタン留めになっている。マグネットの方には、万が一磁力が弱くなってもスマートフォンが滑り落ちないような工夫がされている。物理フックを装備している。マグネットボタンをしっかり閉めるのを忘れてしまうような、うっかりさんでも安心だ。

かっちり閉めようと思わなくても、マグネットで自然に閉じられるのだが、万が一閉じていなくてもフックが落下を防止する

 なお、どちらのポーチにも製品名の「X」にちなんだ、X型のゴムバンドが前面に取り付けられている。ちょっとやそっとの動きでは、スマートフォンが落下することはなく、しかも中に入れるよりも取り出しがスムーズ。少しの間、両手を空けたいときにときに便利に感じるだろう。また、複数台のスマートフォンを持ち歩くユーザーにとってもありがたい機能と言えそうだ。

端末を一時的に挿しておくのに便利なX型ゴムバンド。少し揺すったぐらいでは落ちないが、ゴムなので緩くなることもありうる。過信は禁物だ

 女性向けの衣服にはポケットが少なく、また、あったとしても極端に小さかったりする。複数のスマートフォンをどのように持ち歩こうか悩んでいたのだが、その問題を解決できそうなガジェットがようやく見つかった。

製品名販売元販売価格
Phonster X FullAGE119米ドル