本日の一品
日本メーカー製スイッチを採用した本格キーボード、ロジクール「K840メカニカル」
2017年7月26日 06:00
タッチパネルで文字入力できるスマートフォンだが、しっかり文章を入力しようと思うとキーボードを用意したい。最近はタブレットやスマートフォンと一緒に持ち歩けるような小型・薄型のキーボードも多く登場しているが、ずっと文字入力をし続けるなら、それなりの大きさやキーのストロークを確保キーボードが必要だろう。
そう考えて、本格的なキーボードを探し始めたが、多くの製品が1万円オーバーと高価格なこともあり、購入の決め手がないまま、すでに数カ月が経っていた。そんなとき、信頼のおける入力機器ブランドのひとつ、ロジクールからキーボード「K840メカニカル」が登場したというニュースが入ってきた。メカニカルキーボードの世界では「Cherry」のスイッチを採用することが非常に多いが、あまり馴染みのない「Romer-G」スイッチということで、俄然興味が沸いてきた。また、本格キーボードの世界では土台も含めてトータルな完成度も重要になるので、その点もロジクールということで期待が持てた。
Romer-Gの正体は日本のオムロンが、ロジクールとともにゲーム用に開発したキースイッチだ。最近は本格的な文章入力のためにゲーム用のキーボードを使うということは珍しくないし、ゲーム用としての実績があれば動作の確実性や耐久性に問題はないだろう。ゲーム用のキースイッチはそのままに、キートップが光るなどゲーム用キーボードに特有の要素を取り払ったのが「K840メカニカル」ということになる。
2017年6月に発売された「K840メカニカル」を、店頭で打ち心地を確認してその場で購入した。アルミプレートで重量のあるキーボードは剛性感たっぷり。メカニカルならではの底付き時の衝撃が少し大きいことに少し戸惑うが、これを確実性だと思って打ち方を修正していけば、すぐに慣れた。
気になる点は、厚みがあるため、パームレストがないと使いにくいこと。本などを重ねて約20mmの高さを作り、キーボードの前に置いたらちょうどよかったので、これからパームレストを探そうと思う。また、NumLockのランプが無いのもわかりにくい。その代わり、CapsLockとWindowsキーはロック表示があるという、ゲーム用に近い作りになっている。
この原稿もすでにK840メカニカルで書いているが、しっかりした打鍵感が気持ちよくなってきた。今、ほかのキーボードを触ると、緩い感じが落ち着かなくなってくる。キーボードによっては、ガシャガシャと耳障りな音の出る製品もあるが、「K840メカニカル」の打鍵音はあまり気にならない。あまり底付きさせずに浅く叩くような打ち方にすると、打鍵は素早く、音は小さくなっていく。
約1万円と高価だったが「K840メカニカル」は満足な出来だった。これを出先で大量の文書入力が必要なときに使えればと思い、Androidスマートフォンにつないで、USB-OTGアダプターででも使えることは確かめた。とはいえ、テンキー付きのフルサイズキーボードという幅445mmのサイズのキーボードを持ち運ぶのは、あまり現実的ではないだろう。せめてテンキーのないバージョンでもあれば、出先作業用にもう1台買いたいのだが、それはまたゆっくりと探したいと思う。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
---|---|---|
K840メカニカル | ロジクール | 9990円 |