スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

DJIのアクションカメラ「Osmo Action 4」を気に入っちゃった! 着脱システムがマジ便利!!!

 2024年5月に入り、猫を探しつつの猫サイクリング好適季節となった勢いで、猫VlogカメラとしてDJI「Osmo Pocket 3」を購入した。使ってみたら予想以上にイイ感じ。前機種と比べると、動画カメラとして非常に使いやすくなっていた。

 DJI「Osmo Pocket 3」に満足した俺。使っているうちに「なんかUIがとっつきやすいかも?」という印象が増してきて、同時に「もしかしてOsmo Action 4とかも良かったりするのか?」と思い始めた。そしてじっくり使うべく購入。

DJI「Osmo Action 4 Standard Combo」という最もシンプルな構成で安価なパッケージを買った。ヨドバシ・ドット・コムで4万4000円で、440円相当のポイント還元があった。DJI製品の還元ポイント少なっ!

 DJI「Osmo Action 4」は、DJIのアクションカメラ。有名なGoProシリーズなどの競合製品で、サイズも機能性もGoProなどとよく似ている。俺的印象では、DJIの製品は前述のとおりUIがとっつきやすい感じで、スマートフォンなどとの接続や連携も直感的に行える。

 俺の場合はアクションカメラとしてずっとGoProシリーズを使ってきた。2年前には「GoPro HERO10 Black」を購入した。機能性にも性能にも満足。GoProシリーズを使い慣れていることもあり、操作性も良好だと感じた。

 だがDJI「Osmo Action 4」を使ってみると、あら〜コレってGoProより使いやすくない〜? と思った。まあザックリと同じよーなアクションカメラとして比べて、ではあるが。ともあれ、DJI「Osmo Action 4」を気に入っちゃった俺。以下にこのアクションカメラについてレビューしてゆきたいッ!!!

 ちなみに俺の場合、DJIのアクションカメラは、このDJI「Osmo Action 4」が初めて使う機種となる。以下の記事中に「えっソレって以前の機種からそうだったけど……」的な記述があるかもしれないが、そのあたりはご愛嬌で!

なにこの着脱システム! マジ便利なんスけど!

 Osmo Action 4は、付属品の違いでイロイロなパッケージがある。俺が買ったのは最も付属品が少なくて安価な「Standard Combo(スタンダードコンボ)」というパッケージ。使い始めるのに必要最小限のものしか付属していない。

DJI「Osmo Action 4 Standard Combo」パッケージに含まれるもの。※画像はDJI直販ページより抜粋。

 アクションカメラは初めて、という人がこのパッケージを買うと「車体に取り付けるためのアタッチメントを買い増さなくては」と少し困ると思う。このパッケージにはヘルメットなどに取り付けるためのアタッチメント(Osmo Action 接着式カーブベース)が付属しているだけだからだ。

 たとえば自転車やバイクに取り付けるには、ハンドル取り付け用のアタッチメントなどが必要になる。本体を手に持って撮り歩きすることもできるが、アクションカメラはみんな超広角系レンズなので、本体を持って撮影すると手が写り込みがち。このパッケージだけだと、自撮り棒的なモノの買い増しも必要になってしまう。

 だが、このテのアクションカメラは、みんなだいたいGoProシリーズで使えるアタッチメント類を使える。俺の場合はデカい引き出し一杯分くらいのGoPro用アタッチメントやアクセサリーがあるので、「Osmo Action 4 Standard Combo」パッケージだけ買えば自転車にもバイクにもクルマにもOsmo Action 4を取り付けられる。また手の本数より多いGoPro対応自撮り棒的なものも持っているので、やはりこのパッケージだけ買えば済むのだ(Osmo Action 4の予備バッテリーは欲しいが)。

 逆に、初めてアクションカメラを買うって人でも、このパッケージだけ買って、ほか細々したアタッチメント類はサードパーティー製の安価なものを買うってのもアリだと思う。GoProなどアクションカメラ対応のアクセサリー市場と呼べるものがあり、多数っていうか無数のアクセサリーが安価で販売されている。なので「アクセサリーはサードパーティー製で!」としたほうが、好みのロッドとか止めねじとかを安く買えて好都合かもしれない。

 などと思いつつ「Osmo Action 4 Standard Combo」パッケージからOsmo Action 4を取り出してイジっていたら……なにこの着脱システム!!! すべての回答がここにある的なシステムかも!!!

 Osmo Action 4(やOsmo Action 3)には「クイックリリース設計」が採用されている。これは、カメラと台座部分(ベースやマウント)をマグネットとクリップによりワンタッチで着脱できるというしくみ。

「Osmo Action 接着式カーブベース」の上に「Osmo Action クイックリリース式アダプターマウント」をネジ止めし、その上にOsmo Action 4をセットした様子。いちばん下の「Osmo Action 接着式カーブベース」をバイク取り付け用のマウントや自撮り棒型マウントとかに変えれば、Osmo Action 4で車載撮影や手持ち撮影を行える。
「Osmo Action クイックリリース式アダプターマウント」からは、Osmo Action 4をワンタッチで着脱できる。
「Osmo Action 保護フレーム(水平&垂直取り付け)」にOsmo Action 4を入れると、「Osmo Action クイックリリース式アダプターマウント」に対して縦でも横でもワンタッチ着脱ができる。

 なんかイロイロなアクセサリー名が出てきてわかりにくいかもしれないが、要は「Osmo Action 4(やOsmo Action 3)は、自撮り棒や三脚やクルマやバイクや体やヘルメットやサーフボードやほかイロイロに、ワンタッチで着脱ができる」ということだ。こういうコトができないほとんどのアクションカメラの場合、着脱の際に超カタく締めたネジを緩めて外して別の対象に超カタくネジ止めする、といった作業が必要になる。あるいは、着脱を容易にするための特殊なアダプターを使う必要がある。

 しかしOsmo Action 4(やOsmo Action 3)で採用されている「クイックリリース設計」により、最初からワンタッチ着脱! サードパーティーの独自で特殊なアダプター類に手を出して「うわ、失敗した」みたいになる危うさもない。ていうかサードパーティーからはすでに「クイックリリース設計」対応のアダプターマウント・パーツが多数発売されている。

 ともあれ、このOsmo Action 4のワンタッチ着脱に感動した俺は……これならアレも現実的!!! と思って猫サイクリングを決行した。

車載撮影から3秒で外して手持ち撮影ができた!

 前述の「これならアレも現実的!!!」のアレとは、たとえば自転車にアクションカメラを車載して、主には走行動画を撮るような場合。そのアクションカメラを手持ちで撮影したいとなった場合、車載したアクションカメラを取り外す必要がある。

 その場合、ほとんどのアクションカメラでは、固く締めたネジなどを緩めてカメラを外す必要がある。またアクションカメラを車載する場合、走行中にカメラが傾いたりしないよう、ヒッジョーに固くネジ止めすることが多い。

 なので、ネジを緩めてカメラを外すのも、再度ネジを強く締めて車載するのもメンドクサイのである。このネジ緩め・締めを少しでも容易にするために、サードパーティーからGoProネジ締め・緩めレンチ的なツールが多数登場しているほど、この作業はカッタルイのだ。

 だがOsmo Action 4(やOsmo Action 3)の場合、そーゆーコトをしたくなってもラク。「クイックリリース設計」でワンタッチ着脱できるからだ。

 なので、猫サイクリングで風景とともに走行動画を撮りつつ、あっ猫! となったら速攻でカメラをワンタッチで外して手持ちで猫ちゃん動画を撮影できる、ハズ!!! ということで決行したが……猫ちゃんと遭遇できなかったりして?

こんな自転車で猫サイクリング。草原にいる猫にも接近可能なマウンテンバイクタイプのe-bikeだ。
その自転車のハンドルにOsmo Action 4を車載。RAMマウント製のマウントの上に、「Osmo Action クイックリリース式アダプターマウント」を固定し、そこにOsmo Action 4をワンタッチ装着した。
猫サイクリング中の動画。カメラは上下左右に振動しているが、ブレ補正が効いていて至って安定している。……ていうかこんなトコロに猫いるの?
あっ猫発見! 猫プライバシーの問題もあり、ここからは自転車のマウントからOsmo Action 4を外して手持ち撮影する様子を、動画から切り出した静止画でお届け。静止画は4K動画をリサイズしたもの。
左手でOsmo Action 4を押さえて、右手でクリップ部をつまんで外している。
外れた。
Osmo Action 4を手持ち撮影に切り換えて、猫に接近。顔見知りの地域猫であり、すでに友だち申請が通ったので逃げないのである。
自転車マウントでの走行動画撮影から、手持ちでの猫ちゃん撫で動画撮影に切り替え成功。

 自転車にOsmo Action 4をマウントして走りながら撮影し、猫を発見して停車。停車直後にOsmo Action 4を自転車のマウントから外し、手持ち撮影にして猫に接近して猫動画を撮った、と。

 細かいことではあるが、自転車が停車してから、猫に十分近づくまでの時間は8秒だった(動画タイムスタンプより算出)。自転車マウント撮影から手持ち撮影までの移行時間が8秒だった、とも言えよう。ちなみに、外す操作自体は3秒くらいであった。

 てか、すごーい! 「マウントしたカメラを外すのが手間だから、同じアクションカメラを複数台買う」って人もけっこういる(俺も)。そういうユーザーにとってこのワンタッチ着脱はスゲく魅力的で実用的だと思う。

 あとOsmo Action 4、画質も音質も良好。猫ちゃんがキレイい映ってるし、鳴き声もクリアだった。後述の画質や音質およびその実例も参考にしてみてほしい。

直感的に扱えて覚えやすいUI、アプリもカンタン

 俺的感覚でOsmo Action 4の使用感を言えば、画面UIもボタン操作も直感的に操作できて扱いやすいと感じられた。最新のGoProシリーズには触れていないし、ほかのアクションカメラも使っていないので、どこがどう「より良い」とは言えないが、「えっ? アクションカメラってこんなカンタンだったっけ?」と感じた。

メインの画面。画面周囲にわかりやすいアイコンが並ぶ。「これが再生かな」とタッチすると動画や静止画の再生モードになるなど、表示を理解するためのハードルが低いという印象だ。
レンズ側にも画面があり、自撮りの確認などにも使えるほか、メインの画面とほぼ同じメニュー操作を行える。操作できる画面は排他で、たとえばメイン画面が操作可能になっていると、レンズ側画面は操作できない(触れても機能変更などができない)。誤操作防止になって便利だ。

 カンタンという印象につながったのは、たぶん設定項目への「入り口」が多数用意されているからだと思う。アクションカメラなどでアリガチなのは、設定操作していて「あれぇ〜あの機能ってメニューのどこで変更するんだっけ?」みたいな「設定操作迷子」。

 Osmo Action 4の場合、いくつかの経路から同じ設定項目にアクセスできる。また設定項目までのメニュー階層が浅いのも、設定しやすさにつながっていると感じる。「あの設定ってココとか? だっけ?」とテキトーにメニュー操作しても、「あったあった!」とすぐ探し当てられるというイメージで扱える。

 想像するに「当社のカメラのメニュー構造はこうで、ユーザーにはこれを覚えてもらう必要がある」ではなくて、「ユーザーがすぐアクセスできるように、よく使う項目へはいろいろなところから入れるようにし、その操作にかかるタップ数も最小になるようにしよう」的にUIが設計されているのではなかろうか?

 ほかのアクションカメラなどだと、メーカー独自の機能名を覚えたうえで、その機能設定へのアクセス手順まである程度覚える必要があることが多い。一方、Osmo Action 4の場合はDJI独自の機能名を覚えれば、あとは「何となく使っても各機能の設定へ容易にアクセスできる」という印象が強い。

 それと、Osmo Action 4はアプリとの連携もカンタンな感じだった。使うアプリはDJI製カメラなどハンドヘルドデバイス向けの総合アプリ「DJI Mimo(マイ モーメント)」。ポケットジンバルカメラ「Osmo Pocket 3」などもこのアプリと連携使用できる。

DJI Mimoアプリの表示例。スマートフォンとOsmo Action 4は自動接続(Wi-Fi)で、スマートフォンからOsmo Action 4を遠隔操作・設定できる。Osmo Action 4からスマートフォンへの画像転送も可能。

 Osmo Pocket 3のときもそうだったが、Osmo Action 4とDJI Mimoアプリの最初の連携は、その操作手順が記憶に残らないないほどスムーズだったような気がする。なにもつまずかずにすぐ連携が完了し、その後もアプリをいじっていると「なるほどね」とすぐ理解できた。まあドローンとスマートフォンを連携させまくっているDJIなので、こういう部分はお手のものなのだろう。

動画も静止画も満足、音もイイ! DJIカメラは充電も速い!?

 続いて、Osmo Action 4の画質を少々。自転車で走行中の画像。すでに多数の作例がネット上にあるので、そういった映像もご参照いただきたい。

 なおこの記事中の動画はすべてOsmo Action 4によるもので、4K/60fpsで撮影している。またOsmo Action 4のブレ補正モードは、「RockSteady」「RockSteady+」「HorizonBalancing」の3つのうち、効果がいちばん弱い「RockSteady」を使っている。

砂利道の小道をマウンテンバイクで走っての車載動画。走行中、ハンドルにマウントしたOsmo Action 4はかなり揺れているが、映像はとても安定している。
逆光でやや向かい風で道も悪い(振動とロードノイズが多い)という状況で撮ったが、映像はなかなか良好。ダイナミックレンジも広く感じられる。
Osmo Action 4で撮った静止画(4000×2256ピクセル/トリミングやレタッチ処理なし/以下同様)。動画もそうだったが、静止画も「盛りすぎない発色」という印象になった。
見た目に近い発色だが、彩度がすこーし高め? という印象になることも。
レンズ側にディスプレイがあるので、動画・静止画の自撮りも容易。

 あとこのアクションカメラ、音質も良好。この記事の自転車走行動画のなかで、常に電車のモーター音のようなものが聞こえるが、アレは自転車のブロックタイヤが出す微振動カメラに伝わって音として記録されたものだと思われる。路面状況によってはその音が非常に小さく、鳥のさえずりや、Apple Watchから出る音声メッセージが動画内にしっかり記録されている。

 また前出の猫動画でも確認できるように、猫の声も鳥のさえずりもかなりクリアに録音されている。自転車走行中にもそんな鳥のさえずりなどがクリアに録音された動画があるが、通行人の顔がモロに映るなどプライバシーの関係上掲載できなくて残念である。

再掲だが、猫や鳥の声もクリアに記録されている。

 それから、DJIはOsmo Action 4の充電について「DJI 30W USB-C充電器を使用すればOsmo Action 4を急速充電できる」としている。俺の場合は最大100W出力のUSB-C充電器を使ってOsmo Action 4を充電しているが20W以上の電力で充電できることが多い。

 またポケットジンバルカメラ「Osmo Pocket 3」もそうで、これも高い出力による充電ができる。Osmo Pocket 3もOsmo Action 4も「みるみる充電されるカメラ」という印象が強い。

 なお、今回の記事の猫サイクリングではOsmo Action 4で90分ほど連続で撮影した。満充電からの撮影で、撮影終了後のバッテリー残量は40%となっていた。DJIはOsmo Action 4の連続撮影時間について「最大で160分」としているが、実際にそれに近い連続動作時間になりそうな気がする。

 てな感じのOsmo Action 4。「イイのかも」と期待して買ったわけだが、ヒッジョーにイイ!!! と思った。いろいろな要素で強敵GoProを追撃? しているようにも思う。でもまだ王者の貫禄があるGoProシリーズであり、「最新のGoProもイイのかもしれない……」とか思っている俺なのであった。

 つーかOsmo Action 4、高性能だし使いやすいし、面倒が少ない感じでイイすよ! わかりやすくて使いやすいアクションカメラを買いたいと思うなら、Osmo Action 4をじっくりチェックしてみてほしいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。