スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

梅雨から夏へ、アウトドア向けスマートフォンケースあれこれ

スマートフォンをバックパックに装着したい!

 趣味&仕事でe-bikeに乗る俺だが、わりと多くのシチュエーションでバックパックを背負う。自分のe-bikeにはキャリアがあってそこに荷物を積める。だが仕事でメーカーから借りたe-bikeにはキャリアなしのものが多いので、その場合はバックパックに荷物を入れるのであった。

よく使っているバックパックのVAUDE「WIZARD 30+4」。サイクリング向けってわけではないが、ショルダーハーネスの長さをダイナミックに変えられたり、背中に着く部分がメッシュで風通しがよかったりと、自転車走行にも好都合のギミックがいくつもある便利なリュックなのだ。
自転車で使うバックパックは背中の通気性を重視。とくに夏場の背中の蒸れはヒッジョーに不快。このバックパックには背中部分に空間があり、背中と接する部分はメッシュ。高い通気性がヒジョーに快適なのだ。

 バックパックを背負ってe-bikeで走るとき、バックパックのショルダーハーネスにはスマートフォンケースを装着している。マップを参照したいなど必要なときにすぐスマートフォンを手にできるからだ。また、走行中に停止して写真を撮ったりすることも多いので、スマートフォンケースを装着。

OUTDOOR PRODUCTS(アウトドアプロダクツ)の「スマートフォンポーチ 04」といううスマートフォンケース。2200円くらいで売られている。クッション性があるので、スマートフォンを自転車のハンドル付近に装着するときにも使っている。面ファスナーでバックパックに装着できる。
バックパックに装着した状態。スマートフォンが入る主室はダブルファスナーで開閉しやすい。「iPhone 13 Pro Max」を、やや余裕をもって収納可能。前方のポケットには「Rakuten Mini」が収まる。
Gossamergear(ゴッサマーギア)の「Shoulder Strap Pocket L Grey」。面ファスナーでバックパックに装着できる。4000円弱で売られている。
バックパックに装着した様子。「iPhone 13 Pro Max」をやや余裕をもって収納可能で、前側のポケットにはミニ工具などのちょっとした小物を収められる。

 なーんだ、既にバックパックのショルダーハーネスにスマートフォン用ケース付いてんじゃんって感じだが、別のに換えたいのであった。赤い「スマートフォンポーチ 04」は便利ではあるのだが、ちょっと嵩張る感じ。これから夏だし、もうちょっとシンプルなのがいいかな、と。

 それから「Shoulder Strap Pocket L Grey」は、俺の使い方だとファスナーの開閉方向がビミョー。右手でスマートフォンの出し入れをしたいので、左側のショルダーハーネスにケースを装着するが、その場合、自分から見て右から左にファスナーを開けるとスムーズだと感じる。このケースの場合は逆で、なんかファスナー開閉がぎこちない感じがする。ほかは便利なんスけどネ。

 ともあれ、夏に向けてもうちょっとシンプルなスマートフォン用ケースを物色。もちろんバックパックのショルダーハーネスに装着できるヤツを探索。結果、いくつか見つけて使い始めたので、以下にご紹介したい。

シンプルで使いやすいモンベル「モバイルギアポーチ」シリーズ

 これはイイ!!! と使いまくってるのが、モンベルの「モバイルギアポーチ」シリーズ。非常にシンプルなスマートフォン向けポーチだが、随所に使いやすさにつながる工夫がなされている。

S/M/Lの3サイズがある。Sの対応スマートフォンサイズは高さ138×幅67×厚さ7mm、Mの対応スマートフォンサイズは高さ158×幅78×厚さ7mm、Lの対応スマートフォンサイズは高さ165×幅85×厚さ9mm。モンベルオンライショップ税込価格は、Sが2,420円、Mが2,530円、Lが2,640円。
カラーはブラック/タン/ブルーがある。表側は3mm厚発泡ゴム(両面ジャージ)素材で、ネオプレンのような手触りとクッション性がある。
裏面の表面はリップストップナイロンで、なかに薄い緩衝材が入っている。
裏面の面ファスナーは3枚式で、バックパックのショルダーハーネスを1度挟んだうえに、さらにもう1枚の面ファスナーで固定できる。落下防止とズレ防止を兼ねて留めることができる。
面ファスナーパーツを外すと樹脂製のフックが現れる。このフックを使ってベルトなどに装着することも可能。
バックパックのショルダーハーネスに装着した様子。ショルダーハーネスによっては金具などでズレ防止をする必要があるかも。ただ、3枚式の面ファスナーでショルダーハーネスをやや潰すように強く挟んでに固定すると、「まずズレない」という固定力を発揮する。

 iPhoneを入れた感じだが、SサイズにはiPhone 13 miniがちょうどよく入る。MサイズにはiPhone 13 miniが余裕をもって入ったり、iPhone 13 Pro Maxがギリギリ入ったりする。LサイズにはiPhone 13 Pro Maxが余裕をもって入る。ここで試したiPhone 13 miniやiPhone 13 Pro Maxは極薄ケースに入れたものだ。

 なお、前述したが、各サイズの対応スマートフォンサイズは以下のとおり。ご参考までに、iPhoneのおもだった機種のサイズとともに掲載しておく。

項目内容
Sサイズの対応スマートフォンサイズ高さ138×幅67×厚さ7mm
Mサイズの対応スマートフォンサイズ高さ158×幅78×厚さ7mm
Lサイズの対応スマートフォンサイズ高さ165×幅85×厚さ9mm
機種名サイズ
iPhone 12 mini131.5×64.2×7.4mm
iPhone 13 mini131.5×64.2×7.65mm
iPhone SE138.4×67.3×7.3mm
iPhone 11150.9×75.7×8.3mm
iPhone 12146.7×71.5×7.4mm
iPhone 13146.7×71.5×7.65mm
iPhone 11 Pro144.0×71.4×8.1mm
iPhone 12 Pro146.7×71.5×7.4mm
iPhone 13 Pro146.7×71.5×7.65mm
iPhone 11 Pro Max158.0×77.8×8.1mm
iPhone 12 Pro Max160.8×78.1×7.4mm
iPhone 13 Pro Max160.8×78.1×7.65mm

 このポーチ、観察するほどに「なるほどね~」と感心できる。3枚式の面ファスナーもそうだし、ベルトフックの外れにくい機構部分もよくできているし、ファスナーがスマートフォンに当たりにくい小さく細いものだったり、ファスナーの滑りもいいし、そして軽いし。さすがって感じ。

 それと、細かい話だが、このポーチをバックパック左側ショルダーハーネスに装着すると、自分から見てファスナーを右から左にズラすとポーチの口が開く。この点も非常に気に入っている。個人的にだが、開きやすいし閉じやすい。「閉じたっけ」と確認するときもやりやすい感じがする。

 そんなこんなを考えると、対費用効果……っていうか、対費用使用感に非常に優れたポーチだと感じる。価格もそこそこ安いから、対費用効果も対費用使用感も高いグレイトなポーチという気もする。

好き嫌いが分かれるかも、だが、ちょい気になるケース

 バックパックのショルダーハーネスに装着できるスマートフォンケースを物色&探索していたら、「これ、もしかして、イイかも!?」という製品と遭遇。「コンパクトカメラケース」シリーズだ。何種類も出ているが、そのうちの「コンパクトカメラケース L」と「コンパクトカメラケース XL」が良さゲだったので購入した。

左が「コンパクトカメラケース L」で右が「コンパクトカメラケース XL。入るカメラのサイズ目安などはリンク先をご覧いただきたいが、iPhoneを少し出た状態で収納できたりする。なお、モンベルオンライショップ税込価格(現在はアウトレット価格)は、Lが1140円、XLが1600円。
コンパクトカメラケース LにiPhone 13 mini、コンパクトカメラケース XLにiPhone 13 Pro Maxを入れた様子。端末の端が出てしまうが、カメラ部を下にして入れれば「すぐ端末を取り出せるケース」としてもナイス。
このケースには、カメラの飛び出しを抑えるための簡単な仕組みがある。伸縮コードでカメラを引っ掛けるのだ。この仕組みを使うと「iPhoneを超素早く出し入れできるケース」として利用できるのであった。
コンパクトカメラケース XLにiPhone 13 Pro Maxを入れた場合、伸縮コードによる端末飛び出し抑止はできない。伸縮コードの長さが足りないのであった。ただ、伸縮コードの交換は簡単そうなので、自分で長めの伸縮コードを用意すれば良さそう。また、コンパクトカメラケース XLにiPhone 13 Pro Maxを入れると、横幅はピチピチサイズなので、伸縮コードを使わなくても端末が飛び出しにくい。

 非常に簡単な飛び出し抑止用の伸縮コードであり、しかもこれはコンパクトデジカメ向け。コンパクトデジカメのストラップ装着用金具にこの伸縮コードを引っ掛けて使うのだと思う。スマートフォンの場合はそういう突起がないので、伸縮コードが不意に外れてしまうことも考えられる。なので、やっぱり、このケースにスマートフォンを入れるなら、自己責任でってコトになってしまう。

 でも伸縮コードを滑りにくいものにするとか、伸縮コードをもう1本追加して「よりしっかり端末を固定するときは2本使う」など工夫すれば、このケースはスマートフォンと相性が良さそう。ちなみに、背面のしくみは前出の「モバイルギアポーチ」シリーズと同じで、バックパックのショルダーハーネスに対して装着しやすい。

離島ロケ? じゃあシッカリした防水ケースを!

 じつは梅雨入り直後、e-bike Watchの仕事で「離島ロケ」が予定されていた。えっ梅雨入りしたのにロケ?

 天気が読めなさそう。そして自転車で走りつつのロケは雨天でもヤリそう(予定変更ができなさそうなロケなので)。

 じゃあシッカリした防水ケースにスマートフォン入れて走ろう。と考えて、モンベルの「モバイルドライポーチ」シリーズを買ったのであった。なんでモンベルばっかり? いや~実店舗が近いもんでついブランド偏っちゃって。あとモンベルクラブ会員だったりもして。

モバイルドライポーチの縦タイプ。サイズは高さ200×幅110mcm(内寸は高さ180×幅100mm)で、防水等級はIPX8(継続的に水没しても内部に浸水することがない水中形)。モンベルオンライショップ税込価格(現在はアウトレット価格)は1490円。
こちらは横タイプ。サイズは高さ120×幅190mm(内寸は幅110×高さ180mm)で、防水等級はIPX8(継続的に水没しても内部に浸水することがない水中形)。モンベルオンライショップ税込価格は2200円。

 こんなような完全防水のスマートフォンケースを買ったのであった。まあ使用中のiPhoneも防水なのでケースに入れなくてもいいんスけどね。でもこういうケースなら首とかから下げられるし、ショルダーハーネスに紐をつないで吊せそうだし。

 と、思ったら、離島ロケは諸事情で中止になったのであった。あらら~。でもこれら防水ケースをひととおり使ったので、使用感などを写真と説明文でレビューしてみたい。

開口部は2度折りタイプで、端に防水ジップがある。スマートフォンを入れ、なるべく空気を抜き、防水ジップを閉じ、開口部を2度折って面ファスナーで固定する。
スマートフォンを入れ開口部を閉じた状態。極薄ケース入りのiPhone 13 Pro Maxがちょうどよく入った。
iPhone 13 miniを入れた様子。かなりの余裕をもって入れられる。
ケース越しで操作できる。透明部分の透明度が高いので、ケース越しの表示もクリアに見える。やや画質は落ちるが写真撮影も可能。
iPhone 13 Pro MaxやiPhone 13 miniなど、Face ID対応で複眼カメラを搭載したiPhoneの場合、ケースに入れる向きに注意が必要だ。ケースの透明部分の「mont・bell」ロゴ部分にFace IDセンサーが重なると顔認識しなくなる。ロゴ部分にカメラが重なると白い写り込みが発生する。縦タイプケースの場合、首からケースを下げた状態でiPhoneが逆さまになるようにセットする人が少なくないと思うが、その場合はFace IDセンサーもしくはカメラが「mont・bell」ロゴ部分と干渉しがち。なんで透明部分にロゴ付けちゃったんでしょうネ?
横タイプにも「mont・bell」ロゴ部分があるが、実用上こちらはFace IDセンサーもカメラもロゴと干渉させず、好きな向きでiPhoneを入れられると思う。
縦タイプも横タイプも開口部左右にストラップを装着できるループホール付き。両方の穴を使って首から吊すなどしてもいいし、ネックストラップなどを片方の穴に通してもいい。そうしても「まず切れない」と言える強度を感じる。

 といった感じの、スマートフォンを入れっぱなしで使える完全防水ケース。透明部分の透明度が高めなのでそのまま写真を撮ることもできる。ただし被写体の明るい部分がソフトフォーカス気味になるので、写真画質を重視するならケースから出して撮影することになる。ケース自体は軽量でそこそこ頑丈である程度の安心感もある。

 あと、Face IDだが、使えたり使えなかったり。センサー部分とケース透明部分の密着度などによって変わるようだが、Face IDが機能しないことのほうが多かった。

 それから、このケース自体はあまり自転車向けって感じではない。でも雨天で雨具を着て自転車に乗るというときは心強い防水性である。登山やトレッキングなどで「今日の午後は一定時間雨に降られそう」というとき、あらかじめスマートフォンをこのケースに入れておけば行動的になれそうだ。

 以上、バックパックに装着したり、雨の季節にちょと便利だったりするスマートフォンケース類。ご参考になれば幸いっス!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。