スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

auの「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」を使ってみた!!!

本体価格約16万円のハイエンドな最新Galaxy Note

 2020年10月15日に発売されたau「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」を拝借ッ!!! サムスン電子製のAndroidスマートフォンでありかつ独自のデジタルペンこと「Sペン」が使える、5G対応フラッグシップ端末だゼ!!! 本体価格は15万9830円(かえトクプログラムを適用時の実質負担額は9万4070円)!!! かなりの高級端末だぜ〜♪

 この端末、ミスティックブロンズとミスティックブラックの2カラー展開だが、借りたのはミスティックブロンズ。で、初見「美しい〜」と思った。霧がかかったようなブロンズ色? みたいなイメージだと思うが、色としては派手さを抑えたピンクゴールドという印象。

 端末左右端が曲面で上下端は直線的なシンプルなデザインだが、どこを見ても非常に精密な作りで、精巧な工芸品を思わせる。背面は磨りガラスのような見栄えで、端末の一部分に光沢がある。そして前述の独特のカラーが、こういった要素を引き立てている。なんかも〜高級腕時計的なアクセサリー感が漂いまくっているのである。

 美しさに目を奪われたが、でもコレはハイエンドスマートフォンである。発表間もないハイエンドスマートフォン向けチップセットであるQualcomm Snapdragon 865 Plus(2019年12月発表のSnapdragon 865の上位版)を搭載し、ストレージ容量は256GBで、RAM容量は12GB。1TBまでのmicroSDXCカードを使用可能で、バッテリー容量は4500mAhで、Qi充電&給電(ワイヤレスパワーシェア)対応。

 カメラは1億800万画素/最大50倍スペースズームでの撮影が可能で、動画は8K撮影対応。6.9インチの有機ELディスプレイは、120Hzの高速駆動対応。そして専用デジタルペン「Sペン」のレイテンシーは9msと、従来の42msからズギャッと遅延が短縮されている。

 こんな美しい端末にこういう高性能が凝縮されていると、ま〜そういう値段になっちゃうんでしょうな、とかミョーに納得してしまう。やっぱGalaxy Noteいいなぁ。

 さておき、スマートフォンとして持ってみると、6.9インチの大型ディスプレイを搭載しているわりには、何というかスマートな握り心地。

 端末サイズは約幅77×高さ165×厚さ8.1(最厚部10.8)mmで、重さは約208g。iPhone 11 Pro Maxと比べると、Galaxy Noteの方が7mm背が高く0.8mm幅が狭く、18g軽量。でも率直なところ、その数値さよりもさらにGalaxy Noteのほうが持った感じが軽快な気がする。ふっしぎ〜♪

 ただ、外観的に気になることも。ひとつはカメラの出っ張り。約28×44mmのカメラ部が約2.7mm出っ張っている。カメラの出っ張りが気になるiPhone 11 Pro Maxと比べても「ヤケに出っ張っている」という感じ。

 もうひとつ、Sペンの位置。Sペンは端末の左下端に格納されているが、右利きの俺としては「端末の右下端に格納されていてほしかったかも〜」という印象になる。

 といったところが、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を見て手にして感じたところ。まだ電源をオンにしていない状態での印象。てコトで以降、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を実際に使いつつ使用感をレビューしてゆきたい!!!

2種類の生体認証と見やすい画面、もちろんおサイフケータイにも対応

 スペックをザッと見ただけでも「全部入り」って感じのGalaxy Note20 Ultra 5G SCG06。とりあえず嬉しいのは、おサイフケータイ対応であり、2種類の生体認証にも対応しているところ。

 おサイフケータイの利便はご存知のとおりだが、このご時世で顔認証と指紋認証が使えるのは正義ですな。iPhone 11とか12とかって残念ながら指紋認証非対応で、マスクをしてるとロック解除が非常に面倒。だが、指紋認証にも対応している端末なら、マスクをしている時は指でパッとロック解除できて非常に快適である。

 ちなみに、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06の指紋認証デバイスは画面下側中央にある。超音波式の指紋認証デバイスだそう。使用感は、指の当て方によってはたまにモタつくことがあるものの、おおむね快適&スピーディーに使える。顔認証の速度も十分速いと感じられる。

 あとこの6.9インチの大型有機ELディスプレイ、非常に見やすい。発色やコントラストが良好だと感じられるが、特に「いいなコレ」と感じられるのはその明るさ。

 メーカーは「スマートフォン史上最も明るいディスプレイ」としていて、最大の明るさは1500nitとのこと。例えば太陽に向かうかたちで写真を撮ったりしても、(目に直射日光さえ入らなければ)太陽光が眩しくて構図を決めにくいようなことがない。

 あるいは画面に直射日光が当たる状態で表示を見た場合でも、フツーにウェブサイトを閲覧できるし、地図を操作してもいける。もちろん、直射日光が画面に反射してその光が目に入る状態だと見づらくなるが。

 ズガッと明るくて発色もコントラストも良好。直射日光下でも快適。もちろん室内なら適切な明るさに自動調節される。最も大切な性能のひとつである表示性能がヒジョーに優れているので、常に気分良く画面を見ていられるのであった。

 またこのディスプレイ、120Hzの高リフレッシュレートの設定にもでき、120Hz表示にするとスクロールなど動きのある表示が非常に滑らかになる。速めにスクロールさせてコンテンツ内から写真などを探すような時は、チラツキが少なくて明らかに目がラク。ただ、どうやら120Hzリフレッシュレートで使い続けると、その分、バッテリーの消費も増える感じ。

 また、画面解像度はHD+(1544×720ピクセル)/FHD+(2316×1080ピクセル)/WQHD+(3088×1440ピクセル)に設定できるが、WQHD+(3088×1440ピクセル)設定時はリフレッシュレートを120Hzに設定できない。

気軽に使えて高画質、映える発色をするカメラ機能

 続いてカメラ機能。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は3つの背面カメラを搭載している。それぞれ、12MP超広角カメラ、108MP広角カメラ、12MP望遠カメラとなる。またディスプレイ上に10MPのセルフィーカメラがある。

 カメラアプリを起動すると、木のアイコンのボタンで超広角/広角/望遠カメラを切り換えられる。それぞれの倍率は、超広角が0.5x(0.5倍)、広角が1.0x(1.0倍)、望遠が5.0x(5.0倍)。ちなみに望遠は光学5倍レンズ。わりと実用的な倍率の望遠レンズだと感じられる。それ以上の倍率での撮影はAIで強化された超解像度ズーム撮影となり、最大倍率は50倍。

 で、どんな画質? ここでは、それぞれのレンズの画質を見るため、108MPではない通常の撮影モードにて、撮影レンズを切り換えて同じ風景を撮ってみた。また、50倍のデジタルズームも1枚加えている。以下、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06で撮った写真を。

 俺的観点では、彩度を少し盛った感じの見栄えする写真が撮れるという印象だが、盛り過ぎず作り過ぎずほどほどに綺麗な仕上がりという感じもする。これもまた俺的観点なのだが、最近のiPhoneによる写真は発色などの盛りが比較的に抑えめで、最近のファーウェイ製端末による写真はけっこー発色を盛っていてハデな感じ。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06はその中間くらいかな、という気がする。

 それと、気をつけないと足元まで写っちゃう超広角、様々なシーンで使える広角、5倍という手頃な望遠、この3レンズの構成は使いやすく感じられる。50倍デジタルズームの画質はディテイルが失われてのっぺりしてしまうものの、スマートフォン画面上で拡大せず閲覧するなら、まずまず使えなくはない写りだとも感じられる。

 5倍以上のズームについては、10〜20倍あたりなら「けっこう高画質」と思えることもある。のだが、被写体によってその印象が変わる。10倍までなら、多くのケースでデジタルズームらしからぬわりとキレイな写真が撮れるように思う。

遅いと思うことがない……オーバースペック? Sペンをどう考えるかがポイント

 Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は、最新のハイエンドスマートフォン向けチップセットQualcomm Snapdragon 865 Plusを搭載しつつRAM容量12GBということで、その動作速度が非常に速い。サックサクであり、前述の120Hzリフレッシュレート表示にするとヌルヌルなのである。サクサクのヌルヌル。

 まあそういうリッチさにはすぐ慣れちゃったりするわけだが、慣れたら慣れたで「遅いと思うことは……ないなあ」みたいな。で、最新Galaxy Note慣れした感覚でミドルレンジあたりのスマートフォンとかを操作すると「な〜んか遅っ!!! そっか最新Galaxy Noteやっぱ速いんだわ〜」とか思ったりする。

 たぶん3Dゲーマーな人などには非常に嬉しいパフォーマンスとなりそう。なのだが、誰にでもここまでのパフォーマンスが必要なのだろうか? 的な疑問っつーか違和感っつーか、そういうコトもうっすら感じたりする。

 もっと言うと「宝の持ち腐れかな?」みたいな。「頑張って使わないと」的な焦りのような感覚も。まあでもこういうのは買いたてとか使い始めだけのコトだと思うんスけどね。

 ただ、俺の手元にあるGalaxy Note20 Ultra 5G SCG06が借り物だからそういう呑気なことを言っていられるのだとも思う。買おうかどうか真剣に考えている方にとっては、「速さに慣れちゃう?」「宝の持ち腐れ感がある?」「頑張って使おうとする焦り?」などとモヤモヤしてしまうんじゃないだろうか。

 Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を買って幸せになれるかどうかは、「Sペン」をどう考えるかにあると思う。Sペンを使うと、スマートフォンがメモ帳になり、お絵かき道具になり、翻訳ツールになり、ワイヤレスのシャッターボタンにもなる。

 Sペンの機能については公式サイトをご覧いただきたいが、SペンはGalaxy Noteシリーズに他のスマートフォンとは全く異なる高度な機能性をもたらしている。スゲく実用的で思いっきり便利、と俺は思う。

 それと、久々にSペンを使った俺だが、使ってすぐに「あれ? Sペンってこんなに書き心地良かったけか?」と思った。そして2年くらい前に買ったSペンと比べてみた。

 どうもGalaxy Note20 Ultra 5G SCG06のSペンって、以前(Galaxy Note8時代)のSペンとだいぶ変わった気が……。機能性的には以前のものと同様にナイスなんだが、ペン先の硬さが変わったようで、デジタルペンとしての根本的な使い心地が大きく向上したように思う。最新Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06のSペンはすんご〜く書き心地がよく、画面にペン先が当たってもコツコツした硬質な感触がなく、気持ちよ〜く書いたり描いたりすることができる!!!

 あと、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06のSペンは、前述のとおり従来機より遅延が短縮され、レスポンスが向上している。まあ従来のSペンも十分に追従性が高かったが、最新Galaxy NoteのSペンは最も高性能なSペンということで、Sペン派ユーザーの満足度は最も高いものとなるはずだ。

 久々にSペンを使った俺だが、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は画面が大きく表示も秀逸なので、実にSペン向き。そしてSペンの書き心地はまさにノートとペンという感触で、「あーやっぱりSペンいいなぁ」と。この最新のSペンを理由にGalaxy Note20 Ultra 5G SCG06を買いたくなっており、「108MPカメラもあるし」「サクサクヌルヌルだし」「デザインもかなりイイし」と、他の要素がこの最新Sペン端末購入を後押している感じ。ヤバい。

 あと、Sペンにはライバルがいないこと。スマートデバイスの画面に書いたり描いたりするデジタルペンとして、俺としてはApple Pencilさえ大きく引き離してダントツ一位だと思っている。

 一方、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06に搭載されている魅力的な機能たちには、ライバルがいる。また、陳腐化も見越せる。高度なカメラ機能を搭載するスマートフォンは他にもあるし今後さらに登場するだろうし、8Kビデオとかを本気で撮ろうとしたらミラーレスカメラとかが上だし、5Gなんてまだまだアレだし……。

 そういった要素と比べたら、Sペンはまだまだ陳腐化しないどころか、やはりこの端末の最大の良さなのだと思う俺である。またSペンは使い心地において最初からトップを走っており、今後もSペンを抜く存在はなかなか出てこなそうに思う。

 そんなふうにSペンは魅力的であり実用的なのだ。Sペンを魅力的で実用的だと感じられるなら、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を買ってきっと満足でき、きっと幸せになれると思う。

 あ、冒頭で「Sペンの格納位置が端末左下で右利きの俺としては残念」的なことを書いたが、使っていたらすぐ慣れてしまった。ともあれ、いろいろ魅力があるハイエンド端末Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06、ぜひ実機に触れてみてほしい。そしてSペンもガッツリ試用し、その実用性を吟味してみてほしい!!!

【お詫びと訂正 2020/11/02 18:58】
 記事初出時、デュアルSIM対応と記述しておりましたが誤りです。お詫びして訂正いたします。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。